■でも、いまの状況は、曲に対する想いを改めて伝えられるチャンスでもあると思うんです。
志田 私は今回のことがあって、「心を込めて歌うとは、こういうことなんだ」っていうのが、いままで以上にわかるようになりました。ツアーでは涙を流してくれるファンの方もいて、歌にも気持ちが入りましたね。
京佳 あそこまで感情が入ったのは、ツアー初日が初めてだったかもしれない。
志田 初っ端から泣いてたもんね。
京佳 2曲目の“Bye Bye My Days”で泣いちゃったんです。歌詞がいまの自分たちに合っちゃって。
■どこの部分ですか?
京佳 出だしの「一人きりでいい そんな夜は 強がりな僕が顔出してる/止まることのないこの日々が 少し怖い」のところだったんですけど、歌えなかったですね。「少し怖い」どころじゃなかった。めちゃめちゃ怖かったんだもん。
■実際に3人でステージに立ってみて、お客さんの反応はいかがでした?
京佳 温かかったです。ペットボトルが飛んで来るくらいの覚悟はしてたんですけど、そんなのひとつもなくて。
■1月にオンエアされた『アイドリアル~アイドルの今を切り取る~』では、京佳さんが「この状況だから伝えられることがある」みたいなことを言ってましたけど、どういう意味だったんですか?
京佳 ピンチはチャンスっていうじゃないですか。いま、夢アドの知名度自体は上がっていると思うので、私たちが必死になれば、3人でも絶対に伝わると思うんですね。3人でできることと言ったら、いまの熱い気持ちを見ていただくことだと思うので、それを伝えていきたいです。
■もう前を向いているわけですね。
志田 はい。バリバリ前向いてます。
■わかりました。そんな試練を乗り越えて、初のアルバム『5』がリリースされるわけですけど、もともとは去年発売される予定が、小林さんの休養で延期になっていたものなんですよね?
荻野 そうですね。だからファーストアルバムじゃなくて、ベストアルバムなんです。ファーストはれいが帰ってきてから出したかったから。
■レコーディングは全部5人なんですか?
荻野 “大人やらせてよ”、“恋のエフェクトMAGIC”、“アイドルレース”の3曲は、れいが休養してから録ったので4人で歌ってます。
■初音源化された3曲も、5人でレコーディングしたものなんですか?
荻野 そうですね。“B-day”と“Viva!シャングリラ”はライブでも既に披露していて、レコーディングも終わっていたので。
■もう1曲の“Rainbow Rain”は、志田さんも出演しているドラマのオープニング曲ですよね。
志田 (満面の笑みで)そうなんです!『きみはペット』の主題歌に選んでいただいて。私、けっこう大事な役をやらせていただいたんです!絶対に見てください!
荻野 キスシーンもあったんだよね?
志田 そうなの!初のキスシーンなんだよ!
■見てもらいたいものなんですか?
志田 見てもらいたいけど恥ずかしい。肉食系女子の役なので。
荻野 ファンの人は見たら悲しんじゃうね。
京佳 でも、それで嫉妬してくれたら、演技がうまかったっていうことだよね。
志田 うん。役になりきれてたってことだよね。一歩成長したところを見てほしい。
■自分が出演するドラマの主題歌ということで、いままでと歌に対する想い入れが違ったりも?
志田 ドラマのために作られた曲で、出だしも私の歌パートなので、ありがたい気持ちでいっぱいでした。
京佳 この曲はサビがとてもいいですね。
志田 サビに行く手前で、パン!っていうところがあるんですけど、そこがめっちゃ好き!
荻野 わかる! 一瞬曲が止まる感じね。
志田 ぜひドラマと一緒に楽しんでほしいなと思います。
■ほかの初音源化曲についても聞かせてほしいんですけど、まず“B-day”のほうから。
荻野 これはバースデーソングです。大切な人に歌いたい曲。
志田 感謝の気持ちだね。
荻野 初めて披露したのが、去年の友美の誕生日付近だった気がする。
京佳 うん、友美ちゃんのために。
志田 落ちサビがめっちゃよかったな。
京佳 「みんないるから!」のところね。
■この「未来がどんなに不安になっても 気持ちがどんなに震える時も/ぜったい わたしがいるし/みんないるから!」のところって、まさにいまじゃないですか?
志田 ですね!
荻野 夢アドの曲って、全部いまに響くんですよ。
京佳 そう!
荻野 “小さなストーリー”も、恋愛の歌だと思っていたんですけど、いま聴いてみたら恋愛だけではないなって。
京佳 「この思いが“弱さ”なら 乗り越えられる“強さ”がほしい」とかね。
志田 ツアーのとき、泣きそうになったもん。
京佳 私、めちゃめちゃ泣いてたから。(笑)
荻野 なんかね、すごい、思いが溢れた。
京佳 やっぱ夢アドはいい曲が多い!
荻野 私は曲の宝庫だと思ってるよ。