■実際に、このような女友だちは?
塩ノ谷 いますね。実はこの曲、地元の昔からの親友についての実話が基になってるんです。その子とは、それこそ幼い頃からよくケンカもしたし、性格も全く逆だったし、この曲の歌詞の通りボーイッシュで。しかもキチンとお菓子作りも上手い子で。あの子が輝いているから、私はもっと輝いてやる!とか、親友であり、ライバルであり、憧れでもある子なんです。その子とは、今でも距離は離れていますけど、友だちとしてしっかり繋がっています。
■確かに、相手に尊敬できる部分がないと、長くは続いていけないですもんね。
塩ノ谷 そうそうそう。例え友だち同士でも、その尊敬し合えるってとても大切なことなんです。今回の歌詞の中で歌っていることって、それこそ私の中で、その子に対して心から思ってることで。あの子にいつまでも笑顔で居て欲しいし、幸せになって欲しい。その子が幸せそうにしていたら、私も嬉しいし。
■今でもその友達とは?
塩ノ谷 大の仲良しです。今や年に2回逢えたらいい方ですが、例え時間が空いても、スッとあの頃に戻れるんですよね。
■その方とどんな話を?
塩ノ谷 私から彼女への近況の質問攻めが多いですね。「この間の彼とはどうなったの?」とか。(笑)
■その間柄が歌詞を通して非常に伝わってきます。
塩ノ谷 シンプルに分かりやすく、多くの人に共感してもらえることを心掛けて歌詞は書きました。ここまでストレートに書いた歌詞は初めてかも。今回はより多くの方に分かりやすく伝えたかったので、直接的な言葉も沢山使いました。今の私の実年齢っぽい言葉の使い方をしてみたり……。すごく新鮮に書けましたね。
■歌ってみていかがでしたか?
塩ノ谷 自然体で歌えました。それこそ喋っているかのようにナチュラルに歌うことが出来ました。
■サビのキャッチ―なリフレインが耳から離れません。
塩ノ谷 そこ、ポイントなんです。インストアライブでも歌い進めるうちに、みなさんが覚えて一緒に歌ってくれているのが分かるんです。逆にそこに行くまでのAメロ、Bメロは多少複雑にしていて。その対比が面白いかなって。私のイメージとして、サビは本人には実際は言えないんだけど、心の内の決意を歌っていて。あえてシンプルでキャッチ―さを前面に出しているのに対して、バースのところはもっと天真爛漫さや、日常のふざけ合っていたり、戯れている状況を歌や歌詞で描いてみました。
■最後に。読者に塩ノ谷さんが思う女友だちの素晴らしさを伝えて下さい。
塩ノ谷 女友だちって、誰よりも私の味方感がすごくあると思うんです。恋人や家族に見せたくない自分自身の姿ってあるじゃないですか。どこかかっこつけちゃったり、なんかそれ言われたくないな…とか、時には、それらに対して、つい反抗的になったり……。だけど、女友だち同士って、不思議とそういうところがない気がするんです。かっこつけたり、演じたりしなくて、素のままでいいと言うか。距離も近いし、隠すこともない、みっともないところやバカなところも見せてもなぜか平気だし、逆に見せられても平気なところが、女友だち同士って、どこかある気がして。もちろん男友だち同士でも、そういった感覚ってあるんでしょうけど、それ以上にカッコつけずに、一緒にいられる存在なんじゃないかなって。私的には、女子の仲良しベストフレンドは絆として最強だと思っているので、みなさんも、いつまでもその女友だちを大切にして下さい。
Interview&Text:池田スカオ和宏(LUCK’A Inc)