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こぶしファクトリー WEB LIMITED INTERVIEW

ハロプロの未来を背負う8人組が初アルバム、ラブソング一切ナシの17曲で活を入れる!

昨年1月に結成されたハロー!プロジェクトの新ユニット、こぶしファクトリーが、11月30日にファーストアルバム『辛夷其の壱』(こぶしそのいち)をリリースする。随所にこぶしを効かせた歌声を響かせるなど、パワフルなパフォーマンスを武器に、既に3度の全国ツアーを行なっている彼女たち。その勢いを余すところなく詰め込んだ本作には、なんと全17曲を収録。しかもアイドルの定番であるラブソングは一切ナシ。元気をもらうというよりは、活を入れられるといったほうが相応しい作品だ。藤井梨央、野村みな美、田口夏実の3人に、ここまでの歩みと初めてのアルバムを振り返ってもらった。

■もうすぐ結成から2年で、初めてのアルバムがリリースされますけど、ここまでを振り返って、率直にどんな印象がありますか?

藤井 すごい早かったなっていうのが、いちばん率直な感想です。結成してすぐに舞台(演劇女子部 ミュージカル「Week End Survivor」)があったり、メジャーデビューしたり、日本レコード大賞で最優秀新人賞をいただいたり、3回もツアーを行なわせていただいたり、本当にたくさんのことをやらせて頂いたので、毎日が充実してて、あっという間の2年間でした。

野村 こんなにたくさんのことをやらせていただいていいのかなと思っていたんですけど、その一個一個を成功させるために丁寧にやってきたので、これからも初心を忘れずにやっていきたいなと思います。

田口 日本レコード大賞の最優秀新人賞も、目標にしてはいたんですけど、実際に自分たちが頂くイメージができてなかったんです。うれしいことなんですけど、それに値するパフォーマンスが伴っているのか不安もあって・・・・・・。でも、こぶしファクトリーは全力を武器にしているところもあるので、これからも全力さがなくならないようにしていきたいなと思ってます。

■いまの状況は、2年前に考えていたよりも、よくできたほうですか?まだまだ足りないですか?

藤井 みんなハロプロ研修生から活動してきたので、簡単にはうまくいかないだろうと思っていたんですけど、予想していたよりも、うれしいことが多かったなというイメージはあります。

野村 私は中学3年生の終わりにメンバーに選ばれたんですけど、もし選ばれなくてもずっと研修生のままがんばり続けないといけなくなと、覚悟を決めないといけないと思っていた時期だったんです。それから1年後にメジャーデビューできている自分がいるとは思っていなかったですし、こんなにもたくさんの幸せをもらえると思っていなかったので、いまの状況は本当にうれしいです。

田口 私も自分は選ばれないと思っていた部分があって、私と浜浦彩乃ちゃんは8人のなかで研修期間が最も長いメンバーだったので、いつまでがんばればいいのかっていう瀬戸際に立たされていたんです。だから、選んでいただいただけでうれしかったんですけど、不安な気持ちもあったし、8人のなかでも研修生に入ったばかりの子が2人いて、メンバー内の絆も固まってない状態でした。それから考えるといまは幸せなのかなと思います。

■後輩に追い越されたり、いろいろ悔しい気持ちを味わってからこぶしファクトリーになってるわけですもんね。そんな歩みは“押忍!こぶし魂”の歌詞に通じる部分もあると思うんですけど、こぶしファクトリーの魂とは、どんなものだと考えていますか?

藤井 こぶしファクトリーは8人全員が負けず嫌いなんですよ。こんなに負けず嫌いが揃うことがあるのかっていうくらい。でも、みんなでバチバチできるのはいいことだと思いますし、全員が素直に意見を言うので、いろんな意見を聞くことができますし、それによってみんながどんどんひとつになっていくのを実感できるので、負けず嫌いなところが、こぶしファクトリーの魂じゃないかなと思います。

■どんなときに負けず嫌いが発動されるんですか?

藤井 本当になんでもありますね。ダンスの先生に振り付けを付けてもらうんですけど、後日映像を見てみると、ちょっと誰かが違ったりして、「ここ違うんじゃない?」って言うと、「いや、こっちだから」って。それでみんなで先生に訊きに行くみたいなことはよくあります。

野村 最近はそのテクニックを手に入れたんですけど、前はそういう頭がなくて。

田口 空気で判断してたよね。

■先生がいないときは、リーダーの広瀬さんがまとめるんですか?

田口 昔はリーダーじゃなくて、浜浦彩乃ちゃんが言ったことが絶対みたいな空気があったんですけど、最近はみんな間違ってることは間違ってると言えるようになったし、「リーダーが言うならそうするよ」みたいなことも増えてきたので、そこは成長したんじゃないかなと思います。

野村 研修生の頃は、よくも悪くも目立とうという気持ちがあったんです。ちょっとオリジナルの振り付けを入れてみたり、アレンジを加えてみたり。合わせることも大事でしたけど、大きく踊って、みなさんに見てもらおうという気持ちが強かったんです。

田口 そこがグループになってからは、ひとりがオリジナルを加えてたら、「ちょっと違うんじゃない?」って怒り出す人がいたり。それは正しいことなんですけど、「いままでやってきたから、別にいいんじゃない?」という意見があったりして、バラバラになった時期もありました。

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