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石崎ひゅーい VANITYMIX2016 SUMMER PICK UP INTERVIEW

■たしかにそうですね。

石崎 でも松居くんも僕がすごく大事にしてる曲だってことをわかってくれてるし、僕の曲っていうんじゃなくて、自分の作品を作るっていう意思でやってくれたから、それもすごくうれしいなって。

■松居さんも自分の曲として愛してくれてるというか。

石崎 そうそう、そこなんですよね。僕の曲なんだけど自分の曲みたいにって、そういうところも含めてすごく愛をもらってるなって。みんなが自分の曲のように愛してくれている。優ちゃんも映画をやってる最中ずーっと聴いてくれてて、口ずさんだりしてて。そういう姿を見てあー、愛されてるなーって。だからこの曲はそういう曲で、これはもうみんなにがんばって育ててもらうしかないなって。

■蒼井優さんと共演されてどうでした?

石崎 優ちゃんのイメージってけっこう何者かわからないようなイメージありません?

■あー、なんとなく、つかみどころがないというか、ふわふわしてるというか。

石崎 そうそう。あと演技に対してものすごくストイックそうじゃないですか。そういうイメージがあったんですけど、蓋を開けてみたらほんとに素晴らしい人で、演技を見たら鳥肌立つしっていうすごさもある。気さくで陽気な小さなおじさんみたいな人。(笑)すごくフランクだけどすごく気を遣ってくれるし。言葉にせずに言葉をくれるというか、僕が本読みですごく緊張してあー、だめだーって思ってたらジュース飲みに行こうって誘ってくれて、そこで、チームでやってるからひとりじゃないんだよ、っていうことを言葉にせずに教えてくれるんですよね。

■そういうことをそうやってさりげなくできるって素敵ですね。

石崎 そう。だからこのチームでできたことがほんとにうれしくて。こんな訳のわからないミュージシャンが入っていったことでぶっ壊したくない、迷惑かけたくない。その一心でやろうとしてたから最初はプレッシャーもあったんだけど、始まったら楽しくて楽しくて、すぐに終わっちゃった感じで。最後のカットを撮り終わったとき、あと3カ月くらい撮影してくれないかって松居くんに言ったら、「もう撮るシーンは全部終わったよ」って言われて……あ、さびしいなって思いました。

■よっぽど楽しかったんでしょうね。

石崎 僕はシンガーソングライターだからひとりの作業が多いじゃないですか。どっちかっていうと孤独な作業で、でもたぶんその孤独を突き詰めていくことが曲を作るということだと思うんですけど、映画作りというのはそれとはまったく反対側にあったなって。だから新鮮だし楽しかったし勉強になったし、いろいろ教えてもらいましたね。

■映画も楽しみですが、まずはこのアルバムですね。

石崎 いまはこの“花瓶の花”のために人生のすべてを捧げたいなと思っていて、この曲をどれだけたくさんの人に届けるか、そのためだったら何でもやりたい、やっていいかなと思ってるんですよ。結婚式とかでも歌ってあげたりしたいなーって。

■わー、それはうれしいですね。

石崎 たくさんの人に広げるためにたくさんの人に歌う、そうすることでまたみんなの大切なものになっていくだろうし、この曲も報われると思うんですよ。いままでそういう感情ってまったくなかったんですけど、この曲はほんとそういう気持ちなんですよね。たくさんの人に愛をもらったから出せるアルバムだから、ここからはみんなに育ててほしいなって。“花瓶の花”をみんなに育てていってほしい。あとは、結婚する人がいたら、結婚式場に歌いにいってあげるよ、って。ライブでやるのもいいけど、この曲は、この曲を広げていくためにはそういうのがいちばんいいなって思うんで。だからがんばって結婚してください!

Interview & Text:藤坂綾

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