■アレンジにしても、バンドスタイルながら極めてシンプルですよね。
平井 一度バンドでいろいろと詰め込んで、要らないものを削っていきました。必要なものしか入っていないというか。バンドとのアンサンブルやコンビネーションも、より成熟してきた感があって。あと、録音や集音も前作の反省点がかなり活かされています。アナログな手触りなんだけど、新鮮に響く、そんなサウンドを今作ではより求めて。その辺りも表現できたと自負しています。
■1曲目“It don’t matter with Donavon Frankenreiter”は、平井さんも大好きで影響を受けたと思しき、ドノヴァン・フランケンレイター氏とのデュエットですね。
平井 この曲は一緒に録ったんです。去年ドノヴァンさんが来日した際に彼と親密になって。親しみやすい方でライフスタイルも近いところがあり、すぐ溶け込めましたね。
■その親しくなったきっかけは？
平井 初対面は、その去年バンドメンバーと彼のライブに遊びに行った際で。そこから一緒にライブをすることになったんです。今年は沖縄でも一緒にフェスに出たり。今回の彼とのレコーディングが無ければこのアルバムは出てなかったでしょうね。
■では、一緒に演ったカバーを録ったことで、逆に「この曲を基にせっかくだから全編カバーアルバムを作ろう」的な話に？
平井 そうそう。だからあのレコーディングが無ければ、この時期こんなに忙しくなかったでしょう。（笑）バンドでもこの曲をカバーしていたし、ドノヴァンさんも「どうアレンジしてもいいよ」と言って下さったんで、「それじゃあ!!」と。ホントにオープンマインドな方なんです。
■前作の『Life is Beautiful』に続き、今作のタイトルは『Love is Beautiful』ですね。
平井 もう、この一年は「人生」と「愛」でしたから。(笑)「愛」や「人生」に答えなんてないとは知っていますが、愛が無いと人生を楽しめませんからね。実際僕もいろいろな周りの方の愛に支えられてここまで来れたと思ってるし。だけどその辺りって意外と忘れがちじゃないですか。一番大切だし、人間の根本なのに…。そこを今作も含め、これからも表現できたらなとは思っています。で、それらを考えるキッカケとして『Life is Beautiful』『Love is Beautiful』の2作があってもらえると自分的には非常に嬉しいです。
■全箇所早期完売の今回のアコースティックツアーでしたが、引き続き来年早々にはスタンディングでのライブツアーも控えてます。
平井 こんなに間髪入れずで大丈夫かなと（笑）、若干の不安は抱えつつも、絶対に良いライブにしますので、みなさん遊びに来て欲しいです。期待していて間違いないですから！
■最後に読者にメッセージをお願いします。
平井 冬は毎年、僕にとってのんびり出来る季節のはずだったんですが、今年はそうもいかず。（笑）是非、このほっこりするようなカバーアルバムで、この冬を温かい気持ちで過ごしてもらえたら嬉しいです。
Interview＆Text：池田スカオ和宏（LUCK’A Inc）
PROFILE
3 歳の時に祖母から貰ったウクレレがきっかけで音楽に興味を持つ。2013 年7 月、ミニアルバム『Dream』でメジャーデビュー。2014 年7 月、メジャー移籍後初のフルアルバム『ALOOOOHANA!!』をリリース。印象的な耳に残る優しい歌声と歌詞、キャッチーなメロディーラインは気持ちを癒し、穏やかにしてくれる。Surf Rock 界を牽引する若き異才の持ち主として多方面からの注目を浴びている。
RELEASE
『Love is Beautiful』
AVCD-93512
￥2,100（tax in）
avex trax
11月9日ON SALE
