■はい。
メイリア でも「音色はかなり激しいのがいい、激しく刺さっちゃうやつにしてください！」ってお願いして（笑）、それでいて派手にしたいし、お祭り感も出したいしって。そこからサウンドができて、歌詞を書いていったんですけど、とにかくパラダイス感みたいなものを出したくて、“極楽浄土”っていう単語は絶対に使いたかったんですよ。で、タイトルは最後の最後に決めてtokuさんに持っていったら、「え？極楽浄土？」みたいな。（笑）
toku これは各方面からいろいろあるんじゃないかと。（笑）
メイリア 日本だと宗教的なこともあるけど、わたし的にはこれは世界に発信していきたい楽曲だったし、ネットに投稿するから世界中の人たちが観れる環境にもなるし、より和な感じを出したかったんです。だからタイトルを漢字にしたかったし、もう極楽浄土以上の言葉が見つからない。わたしの中ではもうそう決まってたんです。（笑）
toku もう誰も勝てないじゃん。（笑）
メイリア 「もうお願いだから！“極楽浄土”にさせてください！」って、めっちゃお願いして。（笑）“極楽浄土”って検索したときいちばんになるのはむずかしいって話はしてたんですけど、いまはガルニデがいちばん上なんですよ。だから、ね、よかったね！
toku はい。（笑）
■結果、大満足ですか。
toku まぁ……そうなんかなーって。（笑）でもいままでこんなにメイリアが発信することってなかったんですけど、今回の和に関しては、「わたしやるわ！」みたいなことを言ってたので、「どうぞどうぞ」みたいな感じでやったら、結果いいものができましたね。
■初めの頃は歌詞もお二人共作とかでしたもんね。
toku だんだん開花してきたんですよ。（笑）
メイリア 初めはビジュアルだけをずっと担当してやってたんですけど、だんだんと「このビジュアルにはこの音が欲しい！」って言い始めるようになり。（笑）
toku メイリアが踊るわけだし、そこに何が必要かっていう話が対等にできるようになったな、というのは今回すごく感じますね。そこは若さというか（笑）、いろいろ吸収してくれてるのかなって。今回のシングルに関してはメイリアがほんとにがんばったというか、いろいろやりたがったなと。
メイリア はい！やりたがりでした。（笑）
toku やりたがって、やりやがったなと（笑）。でも、コンセプトや音の面では僕がおおまかに作ってから渡してるので、その辺は自分のやりたいこともちゃんと通ってるし、いいバランスですよね。3曲目の“紫苑”は僕の好きなサウンドというか、作り方でやらせてもらったし。
メイリア この曲は詞先なんですよね。和の1枚にしようと決めたときから、和ロック、和ダンスときたら和バラードだよなって。テーマは何にしようかってずっと考えてたんですけど、夏に出すシングルだから、夏の初めから終わりまでのストーリーにしようってことをtokuさんに伝えたら、「えー、どうしよう」って。（笑）じゃ、わたしが歌詞を先に書くからってバーッて書いて見せたら「お、いいね！」となり、tokuさんの素敵なメロディがついて、素敵なサウンドになって「いいのできた、よかった！」って。（笑）
■よかったです。（笑）
toku この曲はやっぱりいちばん自分のやりたいことが出てますね。やりたい音楽の軸みたいなものがあって、そこからは離れてないなって感じ。ガルニデのカラーっていうものにちゃんといきついたかなって。
メイリア 詞先でやることが結果よかったのかなって。詞先じゃなかったらたぶん生まれなかったメロディなので、どっちが先かですごく変わるんだなっていうことも体験できたし、インディーズのときはそういうこともやってたんですけど、タイアップものに関してはテーマが決まっているので。だから自分たちの曲に関しては、もっと自分たちだけの作り方をやっていってもいいのかなって。それがユニットの強味なのかなとも思うし、距離の近いユニットのわたしたちだからできる作り方みたいなものもあるのかなって。
■どう作ってもガルニデになるっていう自信もあるでしょうしね。
メイリア 制作をいっぱいしてきて、リズムというか、どうやって書いていったらいいか、何が書きたいのかとかお互いにわかってきて、やっとそういうのがつかめてきたのかなって。すごく作りやすくなった気はしますね。
■お互いがお互いにちゃんと応えていく感じですしね。
メイリア けっこう斜め上からの無茶ぶりしても、tokuさんはちゃんと応えてくれるし。（笑）
toku そういう意味でも今回は一番面白かったかもしれないですね。
■さらに可能性も広がりましたね。
メイリア そうですね。きっとこれからにもつながるものになったんじゃないかと思うし、ここからまたステップアップしていきたいなっていう、決意、覚悟の1枚でもあるので、たくさんの人たちに聴いてもらえたらうれしいですね。
Interview & Text：藤坂綾
