■今作からは、新しいチャレンジや導入も沢山見受けられました。これだけ長く活動しているにも関わらず、今回もその辺りが垣間見れるのは流石ですね。
伴 プロローグ、エピローグを交え、ひとつの大きな物語チックなものにしたり、コーラス面や声の重ね方等でもこれまでに無かった方法をいろいろと取り入れてみましたからね。特に声の使い方や使い分けの部分、棲み分けには自信があります。やってみたいことを提案したり、逆に澤野さんから、「こう来たか！」と返ってきたものに、丸丸乗っかったりもしてみました。それらが新たな自信に繋がったところもあります。
■曲数的には10曲と少ないにも関わらず、内容がとても濃厚で、聴き終えたあとに、まるで1年かけて大河ドラマを観終えたような充実感や満足感が残りました。
大渡 その辺りの曲順は僕が担当しました。いやー、いろいろと考えましたね。様々なタイプの曲が入っているが故、曲順によってはガチャガチャした受け取られ方をされる懸念もあったので。
■曲順も一つの流れや大きな物語を感じますが、意識したところは？
大渡 全体的に引っかかりや淀みなく聴ける、その滑らかさは意識して並べましたね。最後まで聴いて、そのまま最初に戻ってまた一周聴きたくなる。そんな曲順はこの場合どれだろう？それが前提にありました。
■その「ガチャガチャしない」というのは聴いていても非常に伝わってきました。あと、英語詞が何曲か続くのも、これまでのお二人にはない新要素では？
大渡 そうなんです。その辺りは僕たちの中でも優先順位に基づいての曲順だったこともあって。歌詞が英語詞かどうかよりも優先するものがあったからとでも言うか…。他にもテンポだったり、キーだったり、歌詞の意味合いだったり…。優先順位的にその順番で構成していったんです。その結果、この曲順になったと。
■歌の面に関しても、澤野さんの楽曲は基本、すごく景色的や情景的ですが、そこに歌の醸し出す情景観も負けていませんでした。その辺りは何か意識して歌ったり？
伴 それが全くなかったんです。逆に今回は乗っかった感さえあって。
大渡 でも、それが故にキチンと自分たちらしさが残せたとも思っていて。もう少し意識して歌っていたら、きっともっと対峙したものになったり、負けたり勝ったりになっていたでしょうから。今回はホント良い意味での両立や融合が出来たなと自分でも感じています。
伴 そうそう。なので、「この人たち、また面白いことをやってんな…」って、そんな感覚で是非聴いてもらえると嬉しいです。
大渡 いろいろなファクターや新要素、新しい方と組んでやってみましたが、結局、伴ちゃんが歌えばそれはすなわちDo As Infinityなんだな…と改めて気づかせてくれた作品でもありました。そこも今回のセールスポイントの一つで。（伴さんを見ながら）今後、またこのようなことが発生したら、客観的なものに委ねることをおススメします！（笑）
■最後に読者のみなさんにメッセージをお願いします。
大渡 僕たちのことを知らない方も知ってる方も、18年続いている僕らの意地。その辺りも今作を通して感じて欲しいです。
伴 オリジナルとしては12枚目のニューアルバムが出来ました。ここに来て、新しいことをとり入れたり、チャレンジしたりしているんですが、それが逆に自分たちの新しい自信にもなったんで。ぜひ聴いて欲しいです！
Interview & Text：池田スカオ和宏（LUCK’A Inc）
PROFILE
1999年結成。同年9月にシングル『Tangerine Dream』でavex traxよりデビュー。2016年2月にこれまでの全シングル28作品をボーカルとギターのみで再レコーディングしたアルバムをリリース。2017年12月には31枚目のシングルをリリースし、海外でのライブやフェス参加など、デビュー18周年を迎えた今も、日本のみならずワールドワイドに活動。
RELEASE
『ALIVE』
CD+DVD
AVCD-93823/B
￥5,400（tax in）
CD+BD
AVCD-93824/B
￥5,940（tax in）
CD
AVCD-93825
￥2,970（tax in）
avex trax
2月28日ON SALE
■アー写について
<解説>
アルバムタイトルである『ALIVE』。
生きることは動き続けることである、というビジュアルコンセプト を掲げ、メインアー写は2人の影が動いている様子を表現。
■ジャケット写真について
<解説>
ジャケット写真は、空に丸いミシン目がいくつか入っており、購入者が好きな場所に穴をあけて太陽の位置を決めれるカスタマ イズ仕様になっています。生き方＝動き方は自分で決める。ということを表現したジャケット 写真になりました。
