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Crystal Kay VANITYMIX 2018 SUMMER PICK UP INTERVIEW

輝かしい未来を手繰り寄せるために、
目の前の壁を一緒に乗り越えてくれる1枚

Crystal Kayのニューアルバム『For You』は、是非ともVANITYMIX女性読者に聴いてもらいたい1枚だ。今作収録の全11曲は、どれも彼女が見、感じ、動き、得た中から歌われたかのような、自身と同世代の女性に向け贈られたメッセージばかり。みなさんが日々抱えている様々な悩みやジレンマ、苦悩や不安を一緒に乗り越えてくれる楽曲集だ。自分は自分。自身を信じて進めば、きっとその先には光り輝く未来や幸せがあることを多分に信じさせてくれる今作。さぁ、目の前の壁をこのアルバムと共に乗り越え、その向こうに待っている幸せを手繰り寄せよう!!

■今作は各曲で同世代の女性の心の機微を描きつつ、全体的に「大丈夫、幸せになれるから」とのメッセージ性を感じました。

Crystal Kay  まさにその通りです!様々なテーマの曲たちがありますが、基本全体的にポジティブなアルバムで。前作の『Shine』も同様にポジティブさがテーマだったんですが、今作はさらに「自分をもっと信じる」「自分にもっと自信を持とうよ!」が強まっていて。「あなたはあなたのままで大丈夫!」と、女性に向け、自身で強くなってもらいたい、そんな思いが根底にはあるんです。やはりこの年代は、周りから比べられ、それに対してつい焦っちゃいがちですし。そんな中、「自分は自分なんだから、そんな周りの価値観や基準なんて無視して、もっと自身を強く信じようよ!」が全体的なテーマとしてあるかな。

■おっしゃる通り、今作には多分に「あなたはあなたのままで大丈夫」感があります。

Crystal Kay  この年代は、周りを見て、どうしても「いいな…」と感じたり、「自分は取り残されているんじゃないか?」と、つい焦っちゃうんです。実際、周りでもそんな同世代の子が多いし。それこそ今は減ったけど、私もそうでしたから。段々と羨ましさから相手に対する祝福に変わっていったんですよね、私の場合。

■では、当時から自身ではあまり焦りがなかった?

Crystal Kay  焦りはなかったけど、視界に入ってきたり、気になったりはしていました。(笑)やはり私の周りも結婚や子供が出来た、二人目の子供が出来た、なんて話ばかりなので。私が感じるに、とりわけ日本人は性格的に、「みんなが何々なのに私だけ…」と思っちゃう子が多い気がする。

■確かに多いかも…。で、楽曲内容に移りたいんですが。今回もいろいろなタイプの楽曲たちが収まっていますが、自身で今作の着地点や目標って何かあったんですか?

Crystal Kay  自分の好きなサウンドをバランス良く取り込みたいなというのはありました。あとは様々なタイプの楽曲があるけど、テーマが合致していて、どこかそこに一本筋を通しておきたかったです。

■ちなみに、その「自分の好きなサウンド」というのは?

Crystal Kay  いわゆる中盤に入っている曲たちです。私、最近Future Bass(フューチャーベース=EDMの一種で、ダブステップやトラップミュージックの上、エレクトロニカ的なキラキラとしたレイヴィーなウワモノシンセ音が載ったサウンド)にハマっていて。それに影響されている曲たちもあったりします。

■今回の“I Just Wanna Fly”や“Talk To Me”からは、その辺りを感じます。

Crystal Kay  “Talk To Me”は、ちょっとThe Chainsmokers (アンドリュー・タガートとアレックス・ポール によるNYを拠点とするDJ/プロデューサー/ソングライターデュオ)っぽいでしょ?このトラックはSick Individuals (オランダのトップDJ/プロデューサーデュオ)が来日した際に、ゼロベースから一緒に作った曲でもあるんです。とは言え、その際に作った曲はどこか物足りなくて。改めて向こうで作ってくれたんです。ミックス等も海外でしているので音もフレッシュで。彼らからは「今度来日したら、また一緒にスタジオに入ろう!」と既に声もかけてもらっています。

■対照的に“Can’t Stop Me”には、懐かしのブレイクビーツ感がありました。

Crystal Kay  完全に現代風にビルドアップさせていますけど、この曲に関しては、それこそ「たまにはブレイクビーツみたいなバックトゥベーシックなものを入れてもいいかも」と思い立って作ってもらいました。ダンスパートが映える、パンチの効いたパフォーマンス曲も欲しかったので。このようなビートって、あまり時代に左右されないじゃないですか。逆に今の時代、新鮮かなと。

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