■そこまで考えて作られたんですね。
RUUNA あと、いつもはMIMORIがミックスに立ち会うんですけど、今回はスケジュールの都合でできなくて、KOUMIも一人で海外旅行に行っていたので、私が立ち会ったんですよ。そのときにアレンジャーさんとアイデアがパッと出て、その場で私の吐息を録ったんです。よく聴くと所々に入っているんですけど、ミックスでアレンジを加えて変わるのは初めてだったので、自分たちとしても新しい発見がある1曲になりました。
MIMORI そのコーラスが入ったことで世界観ができあがって、他の仕事現場で聴いて感動しましたね。
KOUMI 私も旅先で聴いて、いい意味で切ない気持ちになりました。一人だったので、ちょっと寂しさもあって、朝「Hello No Buddy」って言いましたね。(笑)
■ちなみにどこの国に行っていたんですか?
KOUMI ポーランドに行きました。
MIMORI けっこう変わったところに行くんですよ。いつも一人で。
RUUNA 私たちもSNSを見て知るんです。
■一緒に住んでるんですよね?
RUUNA 一緒に住んでるんですけど、KOUMIは基本的に単独行動なんです。一人が好きなタイプなので、ベタベタするとウザがられる。(笑)
KOUMI 休みの日くらいは離れたいなと思って。(仙台から)上京する前から数えると、もう8〜9年は一緒にいるので。
MIMORI お互い全然干渉しない、空気みたいな存在というか。私とRUUNAさんで旅行の計画を立てるときも、いちおう「一緒に行く?」って訊くんですけど、「あー、私は大丈夫」って言いながら、同じ日に別の場所に旅行するんです。私たちが北海道に行ったときも、なんか一緒に準備しているなと思ったら、「ちょっとベトナム行ってくる」って。
■不思議な関係ですね。(笑)カップリングについても聞きたいんですけど、CDのタイプごとに違う曲が入っていますよね。Type-A・B・Cには“You don’t know me”が収録されています。
KOUMI この曲は歌詞がヤバいです。
MIMORI かわいいを演じている彼女が、上辺しか知らない彼氏に、「本当は私はそんな子ではないのよ」「ニコニコはしているけど、それはあなたのためなのよ」って、心の内をさらけ出しているんです。女の子側にも、かわいこぶるストレスはあるのかなと思って。
■これは恋愛したことないからこその妄想なわけですよね。
MIMORI そうですね。(笑)きっと付き合いはじめはかわいこぶるのかなと思っていて。彼氏も自慢できるじゃないですか。俺の彼女こんなにかわいいんだぞって。でもそれは彼女ががんばって演じているんだから、ちゃんと中身も知ってよねっていう歌にしたいなと思って。たぶん彼女からは言いにくいから、彼のほうから気づいてもらいたいんです。
■英語のラップ部分とか、けっこう強烈なことを言っていますよね。
MIMORI 日本語ではストレートに言いづらい部分を英語にしていて。(笑)
KOUMI 英語のラップはいつも私が考えていて、MIMOちゃんから言いたいことが日本語で送られてくるんですよ。それを訳すんですけど、今回は爆発していました。
■いま英語になっている歌詞とは、違う内容だったんですか?
KOUMI もっと過激でした。だから、ちょっとマイルドにしました。
MIMORI ちょっとというか、けっこうマイルドにしてもらいました。
■ある意味、2月14日に出さなくてよかったのかもしれないですね。(笑)Type-Cには“Don’t be afraid”が収録されています。
RUUNA これはライブで披露していた曲で、もともと収録予定ではなかったんです。でも、延期でお待たせしてしまった分、私たちからの気持ちということで、レコーディングの日に急遽入れることにしたんです。
■作詞はKOUMIさんがしていますよね。
KOUMI アップテンポな曲調だったので、明るい歌詞にしたいなと思って。やりたいことがあるけど、どう思われるかなと心配になって邪魔されちゃうことってあるじゃないですか。でも、そんなこと気にしないで、支えてくれる人を信じて、楽しんでいこう、進んでいこうっていう歌詞です。去年の10月にやったワンマンライブに向けてがんばっていたときだったので、ポジティブに明るさ100%で書きました。
■KOUMIさんは普段からポジティブな感じなんですか?
MIMORI いちばん楽観的というか。
KOUMI あんまり重く考えないです。
RUUNA 今日が楽しければそれでいいみたいなタイプです。貯金もしませんし。
KOUMI でも、先月から始めたんですよ。500円玉貯金を。(笑)
MIMORI 絶対使っちゃうよね。(笑)
■みんなタイプがバラバラなんですか?
RUUNA KOUMIは基本的に、いつ死ぬかわからないからと言って、もらったお給料を使い切るんです。それは私にはできないので、いつもすごいなと思っていますね。私はコツコツ貯金することが好きで、本当にみんなバラバラです。
MIMORI 学校だったら絶対に合わないタイプ。
RUUNA でも、一緒に活動するパートナーとしては、やりやすいんですよね。
■だからこそ、いろんなアイデアが出てくるんでしょうね。Type-Dの“All I need”もKOUMIさん作詞です。
KOUMI 曲は前作『One time』を作ったときのストックだったんですよ。今回のシングルを作るうえで、もう少しバリエーションを増やしたくなって、過去のストックを聴いて、これをやりたいと思ったんです。全体のテーマが「愛」だったので、最初は自分が思う恋愛観を書いたんですけど、薄っぺらすぎて。(笑)
MIMORI ちょっと幼いと言われちゃったんです。
KOUMI 自分でも腑に落ちなかったので、イチから書き直したんです。私は映画が好きなんですけど、『Bonnie and Clyde(俺たちに明日はない)』を見て、ボニーがクライドを愛する気持ちに衝撃を受けて。そこから想像が膨らんで、私もああいう熱い恋愛をしたいなという想いを込めて書きました。