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callme WEB LIMITED INTERVIEW

main2まだ知らない感情へ募る想い。恋愛未経験だからこそ生まれた恋愛曲

メンバー自身で作詞・作曲から振付までを手がけるガールズユニット、callmeが7カ月ぶりとなるニューシングル『Hello No Buddy』をリリースした。「初めて妄想ではない恋愛曲が書けた」という表題曲は、小学生から活動を始め、恋愛を経験しないまま過ごしてきた彼女たちの切実な感情がつづられたバラード。まだ出会わない恋人へハローと語りかけ、一度でいいから抱きしめられる体温を感じてみたいと想いを募らせる姿からは、巷にあふれるラブソングとは一線を画す切なさが伝わるはずだ。リーダーのRUUNA、作曲担当のMIMORI、ダンスとラップ担当のKOUMI、個性も価値観もバラバラな3人のパーソナリティとともに、彼女たちが語る新作へ込めた想いを感じ取ってほしい。

■バラードが表題曲になるのは初めてですよね。

RUUNA もともと2月14日発売を目指して、全曲「愛」をテーマに作っていたんです。でも、メンバーの作詞が期限に間に合わなくて。(苦笑)納得いかないまま出すのもよくないなという気持ちがあったので、思い切って延期させてもらったんです。スタッフのみなさんには本当に申し訳なかったんですけど、締切が延びた分、全部の楽曲にしっかり向き合えたと思います。

KOUMI いちおう締切に間に合ってはいたんですけど、ちょっとこれはダメだねとボツになってしまって、もう一回イチから書き直したんです。結果的に納得いく仕上がりになったので、微妙だなと思って出すよりも、延期になってよかったなと思いました。(笑)

■早速1曲ずつ解説していただきたいんですけど、まずは表題曲の“Hello No Buddy”から。

MIMORI 最初はアップテンポな恋愛曲として作っていたんですけど、私に恋愛経験がないために全然書けず。(笑)もう一歩踏み込んでチャレンジした結果、この“Hello No Buddy”ができたんです。歌詞も「恋愛はわからない」ということを前提とした内容になっていて。

■恋愛をテーマにした曲は、初めてではないですよね。

MIMORI いままでは妄想で成り立っていたんですよ。自分が恋愛したらこんな感じなのかなって。でも、妄想が行き過ぎて現実味がなかったので、もっと同世代の女の子にもわかってもらえる曲にしたいなと思ったんです。スタッフの方からもアドバイスをいただいて、「運命の出会いがあったらと想像して、MIMORIが好きなApple Storeにでも行ってきなよ」と言われたので、行ってみたんですけど出会いはなく…。

■いちおう行ったんですね。(笑)

MIMORI それで、やっぱり私には無理なのかな、でもこれからの恋愛に期待したい、でも私には無理だよな…っていう、行ったり来たりの葛藤があって。そうしているうちに、この気持ちはいましか書けないから、これを歌にしようと思ったんです。だからタイトルの“Hello No Buddy”は、皮肉を込めたというか、いない恋人に向かって「こんにちは」と言っているんです。初めて妄想ではない私自身の恋愛曲が書けました。

■ちなみに恋愛禁止とかはないんですか?

RUUNA そこまで言われていないんですけど、3人とも小学生からこの世界にいるので、恋愛からは離れた生活を送ってきたというか。

MIMORI 高校も女子校でしたし。

RUUNA そういう話自体、メンバー間でもほとんど出ないんです。

■あんまり恋愛したことないと公言していると、実際したときに困りませんか?

MIMORI そのときは大々的に宣伝しようと思って。“My Buddy”という曲を作ります!

RUUNA すごい明るい曲になると思います!(笑)

■いつか聴ける日を楽しみにしています。(笑)話を戻しますけど、最初の「Hello No Buddy/I wanna know/How are they feeling?」の「they」は誰に向けて歌っているんですか?

MIMORI 基本的に「君」とか、そういう系の単語を入れるときは、聴いている人にも向けているんですけど、これは「まだ出会わない恋人」に向けました。もしかしたら、どこかでこの曲を聴いているかもしれないじゃないですか。まだ出会ってなかったとしても。

■サビの「変われないまま」という歌詞は、自分の性格が変われなくて恋愛できないのか、いまの活動があるから変わりたくても変われないのか、どっちの意味なんだろうと思いました。

MIMORI 私、いつも性格がひねくれてると言われていて。まわりのスタッフさんからも、絶対にMIMORIは恋愛できないって言われてきたんですよ。いや、そんなことはないと思いながらも、この性格だからダメなのかなという気持ちもあり、でも自分を変える気はなくて。変われないけど、こんな自分を好きになってくれる人がいるのかなっていう想いを込めて、「変われないまま」という歌詞を入れました。

■変われないけど、好きになってほしい。

MIMORI ちょっとひねくれた性格を変えられず…。でも、一度でいいから経験してみたいんです。誰かに抱きしめられる体温とか。締め付けられるような気持ちとか。恋をすると盲目になると聞くので、他のことがどうでもよくなるくらいに、誰かを好きになってみたいと思って書きました。

■「不確かな 世界から/一度でいいの 連れ出して」という歌詞は、芸能界とか、そういう意味ですか?

MIMORI いろんなことをかけています。明確に言い過ぎると、私だけの恋愛曲になってしまうので、聴いている人が感情移入できるように、あえて抽象的に書きました。

RUUNA MIMORIのなかには全部明確なイメージがあるんですよ。今回はレコーディングの前に、ここはこういう意味ですという文が、歌詞とは別に送られてきて、それを踏まえて歌ってほしいとオーダーされたんです。そういう経験は初めてだったので苦戦しましたね。

MIMORI 解説文みたいなものを読んでもらったんです。

RUUNA 歌い方もこだわりがあって、ここは裏声でとか、ここは息を多めにしてとか。基本的にMIMORIが書いた曲は、私がメインで歌わせてもらうことが多いんですけど、今回はキーも私に合わせてくれたり、私が得意なメロディーを探ってくれたり。

MIMORI いままではRUUNAさんメインでも、3人のレンジに合わせることが多かったんですけど、今回は全部RUUNAさんに合わせて、とにかくこの声を活かすことを意識したんです。ハスキーな声が持ち味なので、伸ばす部分で気持ちよくいくかいかないか、裏声に変わるか変わらないかのギリギリを探りました。それと感情が入りやすい声でもあるので、どういう歌詞にしたらグッと来るかなとか、ここで息を吐いたらもっと伝わるんだろうなとか、RUUNAさんの声を想像しながら書いていったんです。

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