■いわゆる普通よりも無茶できる。(笑)
BENI そうそう。他の季節に比べ、ちょっとぐらいハメを外したくなっちゃう。そんな不思議なマジックがありますよね、夏には。考え過ぎず、ルールもちょっと無視して、若干ハメも外せちゃう。それも夏うたの特徴の一つかなって。それらも今作から感じてもらえると嬉しいですね。
■今作に収録されている“サマーラバーズ”や“サマー・ナイト・フィーバー”には、その辺りがすごく表れています。
BENI まさにこれらの曲は、その辺りをイメージして歌詞も書いたし、歌いましたからね。
■ところでBENIさんの出身地の沖縄は、いわゆる常夏じゃないですか。やはりこちらの夏と向こうの夏は違いますか?イメージ的には、年中温かいんで、なんとなく夏のありがたみや刹那感も、他の地域とは違うのでは?とも思っていて…。
BENI 沖縄の夏は、それこそ暑い!真夏なんて信じられないぐらい暑いし、逆に暑すぎて、日影にずっと居たくて、今作のような感じとは、ちょっと違うかも。(笑)そう考えると、私が今でも沖縄に住み続けていたら、今回のような歌たちは歌えてなかったかもしれないですね。(笑)逆を言うと、違った四季うたサマーになっていたかも。(笑)だけど沖縄もこっちも、その両方の四季を通じての夏を知っているからこそ、敏感に歌えたところもあって。私、冬の寒さは今でも慣れないし。寒がりなので、夏が来ると密かに安心したりしますからね。そういった意味では逆に、夏に対するありがたみや尊さを、より知っているかもしれない。他の方には、当たり前過ぎて気づかないことも、気づけてたのかもしれないし……。確かに、それぞれの歌にその価値を実感しているところはありましたからね。
■夏ならではの独特さが各曲毎、上手く引き出ていたのは、それも関係していたんですね。ところで、“夏の思い出”の英語詞カバーでは初のラップにも挑戦していますが。
BENI これは、”今回はラップにチャレンジしよう!!”というよりも、”いざ、歌うゾ!!”となった時に、”あれ、これラップだったんじゃん?”って気づいたから、ラップになったといった方が正解で。(笑)原曲では3人の違った声質の歌やラップがあったんで、それらを細かくフロウし分けて1人3役にチャレンジしてみました。いつも以上に韻やリズム感に気をつけて歌いましたが、この曲はすごく楽しく歌えました。ガヤも入れたりしたし。
■話変わり。この夏、何かチャレンジしたいことはありますか?
BENI そうですね…。それこそ私にとっての始めてのサマーソングでもあった“OUR SKY”のリリースイベントの際にプールパーティを開いたんですが、それが梅雨ど真ん中で。ものすごく雨が降ったし、寒かったんです。(笑)なので、是非今度は好天のなか実施し、リベンジしたいですね。私、プール、大好きなんです。
■最後に。BENIさんが全く夏を知らない人に、「夏ってこういったものだよ」と説明するとしたら?
BENI もう、このアルバムを渡しますね。これさえ聴けば、夏というものがどんな季節かが伝わってくれるんじゃないかなと。ビーチ!プール!祭!、それだけじゃない夏の要素も各曲で表しているんで、訊ねられた際には、これを是非手渡したいです。(笑)
Interviw&Text:池田スカオ和宏(LUCK’A Inc)
PROFILE
2008年 に発 売 した『もう二 度 と…』が着 うたランキング1 位 を記 録 し話 題 に。2012年 にリリースした自 身 初 となる英 語 詞 カヴァーアルバム『COVERS』はオリコン1位 を記 録 しロングヒット、第 27回 日本 ゴール ドディスク 大賞「企画アルバム・オブ・ザ・イヤー」受賞。同年11月にリリースした『COVERS2』、2013年12月18日『COVERS 3』をリリース、シリーズ合計100万枚に迫る大ヒットを記録。2014 年にはベストアルバム『BENI / BEST All Singles & Covers Hits』をリリース。昨年はシングル『フォエバ』、2年半ぶりのオリジナルアルバム『Undress』をリリース。まさに目でも耳でも楽しめる実力派シンガー。
RELEASE
『四 季 うた summer』
初 回 限 定 生 産 ・スペシャルパッケージ(CD+DVD)
UPCH-29220
¥3.980
通 常 盤(CD)
UPCH-20420
¥2.484
EMI Records
6月 29日 ON SALE