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Apink WEB LIMITED INTERVIEW

■アルバム全体としては、元気の出る曲が多いなと思ったんですけど、みなさんが歌っていて元気が出る曲はなんですか?

ウンジ 私は“If I….”がいちばん好きです。歌詞が本当に温かいから、歌うときもまわりにいる人から大切な気持ちをもらいます。

■アップテンポな曲を選ぶかと思ったら、意外ですね。

ウンジ 静かな曲というのは、いろんなことを考えさせてくれます。だから、レコーディングに臨むときも、ステージでファンのみなさんを見ながら歌うときも、ときとしてグッと込み上げてくることもあります。

■そういう捉え方もあるんですね。他のみなさんはいかがですか?

チョロン 私はやっぱり“ファンファーレ!”です。歌詞も「きっとできるよ」と応援してあげる内容ですし、メロディーもとても好きなんです。本当にいい曲だなと思うので、ぜひ聴いていただきたいです。

ボミ 私は“サマータイム!”。夏に出た曲ですけど、応援する振り付けのダンスもあって、元気な雰囲気がたくさんあるんです。

ナウン 私も“サマータイム!”です。日本で出したなかでも、いちばん好きな曲で、曲自体がとても明るくて、力が湧いてくる曲だなと思います。

ハヨン 私は“My First Love”を歌うと元気になります。誰にも初恋があると思うのですが、自分の初恋を思い出す曲だと思います。

ナムジュ 私も“My First Love”ですね。歌詞もかわいくて、冬の感じがして、そして今回のリード曲だから。(笑)

■Apinkは女性のファンも多いですけど、日本の女の子にはApinkのどういうところに注目してほしいですか?

ハヨン いろんな感情で応援してくださる方がいると思いますが、憧れよりは親しみを感じてくださるとうれしいです。同じ年頃の方なら友達感覚で、年上年下の方ならお姉さんや妹みたいな感覚で見てほしいですね。

チョロン 私たちは、いつも私たちの年頃に合った音楽をやってきていますし、明るくて力の出るメッセージを盛り込んだ曲が多いので、女性の方のみならず、男性も私たちの曲をたくさん聴いてくれるといいなと思います。

■韓国でのデビューから5年が経ちましたが、5年前と変わってきたなと思うことはありますか?

ボミ 本当にたくさんあります。特に大きく変わったのは、舞台上での表情かなと思うんですけど、デビューした当初は、あまりにも緊張していて、ステージを楽しめない時期もあったんです。でも、歳月が流れて、ファンのみなさんと友達や家族のように近くになり、いまはステージからでもファンのみなさんと目を合わせて、一緒に楽しむことができるようになってきたと思います。

■チョロンさんは以前、「年数を重ねるにつれ、アルバムを作るのが難しくなっている」と言っていましたが、5年前と比べていかがですか?

チョロン 韓国では私たちだけでなく、他のアイドルも同じように悩んでいるのではないかと思うんです。次はどんなコンセプトにしたらいいか、どんな音楽を聴かせたら喜んでもらえるか、そういったことを常に考えています。私たちApinkというグループは、もしかすると簡単そうに見えているかもしれませんが、私たちのカラーを活かしつつ、失うことなく、さらに変化をつけるということは、本当に難しいんです。みなさんが望んでいる歌や姿もあると思いますし、そこは作品を出すたびに、本当に頭を悩ませるところです。ただ、今回のアルバムに関しては、あれこれ悩むというよりも、さまざまなタイプの音楽が盛り込まれているので、とてもいい機会になったなと思っています。

■ウンジさん、すごく頷いてましたね。

ウンジ はい。(笑)たとえばタイトル曲を決めるにあたっても、毎回メンバー全員の意見がピッタリ一致するわけではないんですね。それぞれにいいと思うものが違うこともあるし、それぞれが思い描く「Apinkとはこうあるべきじゃないか」という姿が違うこともある。幸いなことに、基本的な大枠では、それぞれが飛び抜けて違うことを考えているわけではないんですけど、メンバーですら思い描くApinkの姿が少しずつ違うので、ファンの方々もそれぞれが異なるApinkを思い描いていると思うんです。そういったたくさんの方々の気持ちを満たせる作品を出していくことは大変で、今回のアルバムでも時間は多少かかったのかなと思います。今後も悩みながら作品を作っていくことになると思いますけど、悪いことではないかなと思っています。

■その話はもっと詳しく聞きたいところなんですけど、時間がないので最後の質問をさせてください。あと5年すると10周年になりますが、そのときにイメージしている姿はありますか?

ボミ チョロンさんが作詞した“To. Us”(2016年9月発表『Pink Revolution』収録)の歌詞が思い浮かぶんです。そのなかには、「何年か経ったあとに、昔が恋しくなったときは、思い出という箱を取り出してみて。きっと、かつてよりも輝いていると思うよ」というような歌詞があるんですね。10周年を迎える頃にも、もちろんApinkはあると思いますけど、そのときはこの歌詞みたいに昔を振り返って幸せな気分になると思うし、いままでいい思い出ができたから、これからもいい思い出を作っていこうね、という気分になるんじゃないかなと思います。

チョロン だから本当に、何かあるたびに、また未来を考えようって思うんです。

Interview&Text:タナカヒロシ

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