■本作で2人の関係性は変わりましたか?
T 再会を喜ぶ2人はとても感動的だったし素晴らしかったよ。でもどういうわけか、映画の中では明らかにされない理由で2人の間のテンションが高まるんだけど、とにかく最高に楽しくて、興味をそそるダイナミック感があったね。前作でハリーとエグジーの関係が終わりを迎えた時、彼らの関係はうまくいっていなかったから、悲しいエンディングだったんだ。エグジーはそのことについてまだ立ち直れていなかったから、ファンは今作の2人の再会で関係修復がなされることを期待するだろうし、でもそれ以外の要素が絡んできて、事はそうスムーズにはいかないかもしれないね。監督はそれがこの映画のカギだと知っているのさ。(笑)もちろん2人の銃撃や格闘のアクションシーンも満載で、それはそれで素晴らしいのだけど、僕にとっては、究極的にはハリーとエグジーの関係性なんだ。
■続編のためにマシュー・ヴォーンが集めたキャストは超豪華ですね。
T 最高だよ。僕からしてみれば、ピーコック(ウェールズにあるデパート)で働いていたと思った矢先に、次の瞬間にはジェフ・ブリッジス、コリン・ファース、テイタム・チャニング、ハル・ベリーのテーブル向かいに座っているんだからね。同席していることが不思議な感覚だった。これらの才能ある役者たちがとても活気に溢れ、アクの強い目立ちたがりの キャラクターを素晴らしく演じきっていたからね。
■その他に、もちろん、ジュリアン・ムーアが悪役のポピーとして登場しますね。
T ポピーはヴァレンタインが前作で企んでいた策略と同じようにとても卑劣な策略を企んでいるんだ。このことは前作と続編に共通している点だね。ヴァレンタインが示唆していたように世界温暖化に関して非常に冷たい世界が存在するんだけど、自分がいかに保守的かによるけどポピーの見解も理解することもできると思うよ。いずれにしろ、ジュリアンはとてもいい人だね。子供向けの本の著者でもあるし、僕が2人の妹がいるって言ったら彼女の本を送ってくれたんだ。映画でも素晴らしく不吉ば感じ、ネトネトして芯まで腐りきった役を演じきっているよ。とにかく冷血漢な役だよ!
■前作ではR指定でスタイリッシュながらも残虐なバイオレンスシーンで限界に挑みましたが、今回もそれを目指してますか?
T 鑑賞後、劇場を去る時にマシューが今回はちょっとセーフゾーンを狙ったかな、などとは思わないよ。続編制作の際、特に前作が興行上大成功だった場合、 マシューのほど、決意が硬く妥協を許さない人はいないからね。前作が挑発的だと思うのであれば、今回の作品は顔にパンチを食らうくらい衝撃的な仕上がりだね!(笑)
■ということは、挑発的だということですね。(笑)
T そういうこと。(笑)前作より更に挑発的だと思う。
PROFILE
2012年RADA〈英国王立演劇学校〉を卒業、ITVの「オックスフォードミステリー ルイス警部」で役者デビュー。前作『キングスマン』で劇場映画デビューを果たすと同時に主演もつとめ、順調にキャリアを積み上げている。2016年には『SING/シング』にて声優にも挑戦し、歌でも美声を披露した。
公開情報
『キングスマン:ゴールデン・サークル』
2018年1月5日(金)
TOHOシネマズ 日劇 他 全国ロードショー
監督:マシュー・ヴォーン
出演:コリン・ファース、タロン・エガートン、ジュリアン・ムーア、マーク・ストロング ほか
© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation
『キングスマン:ゴールデン・サークル』
表の顔はロンドンの高級テーラー。しかしその実態は、どの国にも属さない世界最強のスパイ機関だった!スーツに身を包んだ英国紳士がみせるキレ味鋭いアクションや、ウィットに富んだストーリーで全世界を熱狂させた『キングスマン』が常識破りのパワーアップで帰ってくる!
STORY
人類滅亡計画から世界を救ったエグジーは、一流のエージェントに成長していた。しかし裏切り者の元候補生に突然襲われる。キングスマンの重要機密を盗み出され、謎の敵によりキングスマンは壊滅させられてしまう。茫然とするエグジーは難を逃れたマーリンと共に備えてあった作戦に従いアメリカへと渡るのだった