alien_a

MICHAEL FASSBENDER VANITYMIX 2017 AUTUMN FEATURE INTERVIEW

alien_sub2■『エイリアン』のアッシュ役のイアン・ホルムの演技を参考にしましたか?

M 『プロメテウス』の時には、彼を一度も見なかったね。『エイリアン2』のビショップの時もそうだし、以前のアンドロイドはまったく参考にしなかったんだ。私が参考にしたのは、ピーター・オトゥールにデヴィッド・ボウイ、オリンピックの飛び込み選手のグレゴリー・ローガニスだったよ。デヴィッドの役作りのために、この3人を参考にしたんだ。彼らは今でもデヴィッド役の参考にしているよ。それに、『プロメテウス』の撮影をする前に、『ブレードランナー』に登場するレプリカントを見たんだ。今回に関して言うと、シドニーへ向かう機内で、『エイリアン』と『エイリアン2』の作品でロボットがやっていることを観察したんだ。それから、ウォルターに関しては、ミスター・スポック(『スタートレック』シリーズの登場人物)を演じているレナード・ニモイを参考にしたよ。ウォルターを演じるにあたり、感情的なものを含まない、論理的なものを求めたんだ。アッシュを見ると、面白いことに気づくんだけど、彼はわざと人間らしく演じていたんだと思うね。あとで見るからこそ分かることだけど、彼がロボットだと知ってから見直すと、とても人間らしく演じていると思うよ。だから、私は本作では正反対の方向で演じたんだ。それに、早い段階でデヴィッドがロボットだと分かる『プロメテウス』でも反対の方向で演じたんだ。

■『プロメテウス』以降、リドリー・スコットと一緒に『エイリアン:コヴェナント』の制作に関わっていますか?

M   時々、リドリーと話をしていることは確かだけど、脚本に大きなアイディアを反映したことはなかったよ。お互いに連絡は取り合っていたし、友人として『プロメテウス』以降は、夕食を一緒にするなど、話はしているけどね。脚本のアイディアに関しては、普通の付き合いをしているなかで、ちょっとしたアイディアを出すくらいだね。脚本のアイディアに関しては、何も私の手柄にすることはできないからね。(笑)

■『エイリアン:コヴェナント』は『プロメテウス』とは違うタイプの映画ですか?

M   同じ世界にいることは変わらないと思うよ。『プロメテウス』ではエンジニア(人類の創造主)が紹介されたが、本作では彼らの役割はあまり大きくないんだ。映画としての雰囲気は、スリラーであるという意味で、おそらく『エイリアン』のほうを思い出させてくれるんじゃないかな。本作は『プロメテウス』よりもずっと怖いものになると思うよ。始まるとすぐに、容赦なしだからね。(笑)でも、多くのアクション映画で見られるようなアクションの連続というわけではないけど、心理的なサスペンスなんだ。『プロメテウス』の要素で言うと、規模の大きさ、我々が探索しようとしている世界、舞台となる惑星といったものについてはよく似ていると思うけどね。『プロメテウス』が他と大きく違うのは、宇宙船から一度も下りないところで、おかげで、とても閉所恐怖的な体験になったよ。本作にもそういう要素は間違いなくある。でも、本作は船の中という閉じ込められた空間よりも、もっと広々とした世界、もっと外にさらけだされた場所が舞台になっているんだ。

PROFILE
ドイツ生まれ。2007年『300〈スリーハンドレッド〉』で映画初出演を果たし、スティーヴ・マックイーン監督の『HUNGER/ハンガー』などで評価を高める。再びマックイーン監督と組んだ主演作『SHAME-シェイム-』ではヴェネチア国際映画祭男優賞に輝く。2013年『それでも夜は明ける』ではアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、2015年『スティーブ・ジョブズ』でも同・主演男優賞の候補に名を連ねた。

INTRODUCTION
alien_sub1alien_sub3
今なお世界中のファンを魅了し続けている「エイリアン」シリーズ。その創造主、巨匠リドリー・スコットによる待望の最新作は第一作『エイリアン』から20年前にあたる時代の“エイリアン誕生”の秘密を解き明かす、想像を絶する真実。

映画『エイリアン:コヴェナント』
alien_poster
9月15日(金)全国ロードショー
監督:リドリー・スコット
出演:マイケル・ファスベンダー、キャサリン・ウォーターストンほか
公式サイト:www.foxmovies-jp.com/alien/
© 2017 Twentieth Century Fox Film

2 / 212