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タラジ・P・ヘンソン VANITYMIX 2017 AUTUMN SPECIAL INTERVIEW

本作は、すべての女性たちの共感を呼ぶと思うわ。すべての人にね!
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オスカー候補となり、ゴールデン・グローブ賞を受賞した女優のタラジ・P・ヘンソンが、アカデミー賞3部門ノミネート、全米興収チャート11週連続トップテン入りを果たすなど、全米で大ヒットを飛ばし、全世代を魅了した感動のサクセスストーリー『ドリーム』で主人公3人のひとりを熱演。人種差別に直面しながらも偉大な功績をあげ、後に続く世代のために新たな道を切り開いた3人の草分け的な女性の途方もない物語について想いを語ってくれた。

■このすばらしいストーリーについてあなたが驚いたこと、興味を持ったところはどこでしたか?

タラジ 大勢の女性たちが宇宙に人を送ることに関わったと知って驚いたわ。宇宙開発競争に関する映像やドキュメンタリーを見ても、黒人女性とか女性が関わった話は出てこないからよ。だから今は、どういうことだったの?と思っている。歴史からこの部分がすべて抹消されていたのかしら?どういうことなの?と、この話は歴史的にとても重要だと思ったわ。

■あなたが演じたキャサリンの人柄についてどんなことが分かりましたか?

タラジ 彼女にはとても静かな強さがあるわ。キャサリンはあまりに頭脳明晰なせいで、人々の頭上に高く引き上げられているのかもしれない。高等な精神的方法に近いやり方でね。彼女のような人はとても頭が切れるから、普通の人が知らないことをなぜか知っている気がするからよ。(笑)キャサリン自身が、「私の方が優れている」と考えているのではなく、彼女のように優秀な人というのは、他の人にはない特別な天賦を手にして生まれてきたってことだわ。

■あなたはどのように役作りをしましたか?

タラジ かなりのリサーチをやったわ。あの時代と、当時起きていたことを知らなければならないから。〈当時は〉人種差別があった。私は人種差別のことはよく知らなかったわ。私が育ったのは差別が撤廃された時代だったから。だから、調べなければならなかった。それに、彼女の優秀な頭脳についても知らなければならなかった。彼女に関して見つけられる限りのあらゆるフッテージを集めなければならなかったの。それにもちろん、彼女に会って、話せたことは素晴らしいことだった。それと、大量の本を読み、数学をものすごく勉強したわ!

■『ドリーム』の大きな功績をあげた3人の女性の関係について話していただけますか?

タラジ キャサリンは静かな考える人。3人の関係を3部のハーモニーにたとえると、彼女はソプラノの担当ね。彼女が口を開くのは言いたいことがある時だけなの。彼女はいつも計算をしていることを思い出してもらわないとね。彼女は話しながらも、頭では数字を思い浮かべているの。彼女の頭脳はいつでも働いているから、あまり話さないのよ。でも、彼女が話す時は、たいてい、何か言いたいことがあるから。(笑)メアリー(ジャネール・モネイ)がおしゃべりの担当。彼女はとてもずばずばと物を言う役よ。でも、私の役はすばらしいと思うわ。私が探求している大きな原動力を持っているから。ファンには私が、なんでも恐れずに言う、『EMPIRE 成功の代償』のクッキー(はっきり物を言う、タフな人)から、もっと控え目なキャサリンに変身するところを見てもらえるとうれしいわ。キャサリンは意見を述べることも、「ちょっと待って」と言うこともあるけれど、それほど多くはしゃべらないの!

■素敵な衣装や髪型、メイクで60年代の世界へ足を踏み入れることはどんな感じでしたか?

タラジ 第一に、本作は時代物よ。私は60年代には生まれていなかったし、当時の女性の姿はかなり違っていた。服装が違うし、何も(体を)見せなかったし、私はストッキングをはいているの。このスタイルは皆で力を合わせて作ったものだから、自分の手柄にする気はないわ。(笑)衣装やメイク、髪型は担当の部に任せたし、彼らは優秀な人たちばかりで、私が必ずしも自分でリサーチするとは限らないすべてのことを研究しているの。だから、私は心配していなかったの。私は自分の役割を果たし、他の人たちがそれぞれの仕事をするように任せるだけ。役者としての私の仕事は、自分の仕事をして、信じられるものにすること。私はいつも他のチームが考え付いたものに興味を惹かれているわ。小道具も、とても良いものばかりよ。

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