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Flower VANITYMIX 2017 AUTUMN PICK UP INTERVIEW

今後の自身が魅せたいもの、伝えたいことが更に明示された、Flowerのニューシングル

E-girls再編に伴い、より一層、それぞれの活動への注力と各々のカラーの確立が期待されるE.G.family。そんな中、Flowerから届けられたニューシングル『たいようの哀悼歌(エレジー)』は、これまで以上にFlowerとしての役割やカラー、そしてこれから進むべき方向性が3種タイプ別に収まっている秀作。これからの彼女たちが歌やダンスを通し、伝えていくべきもの、届けていくべきもの、表現していくべきものが各曲毎に明示されているようで興味深い。そんな今作について、パフォーマーの佐藤晴美と坂東希が力強い言葉たちで語ってくれた。

■E-girlsが新体制になりましたね。それに伴ってFlowerとしても改めて思うところがあったのでは?

佐藤 ソロプロジェクトが始まったり、各ユニットが確立していく中で、それぞれ自分のビジョンや夢に向かって、より想いが強くなっているので、前向きな気持ちしかないです。明確な目標や夢が各人から生まれ出して、スタッフさんも交えてメンバー同士話し合ってきた結果の新体制だったりもします。より各々が自身で表現したいものに専念でき、更にみなさんに喜んでいただけるよう全力を注げる環境を今回作らせていただき、ほんとありがたかったです。

■逆にそれが故のプレッシャー等は?

佐藤 逆にワクワクしています。そのぶん責任感も担ったので改めて気合も入りました。先日のライブでも、背中を押してもらえたかのような心強さを感じたので、みなさんに支えられてここまできたことを実感すると共に、これからもみなさんを裏切らずに歩んで行こうと決意しました。

坂東 同時に今回は各々のグループの在り方を考えるキッカケにもなりました。私たちだったら、Flowerで届けたいものや、それをどういった形で、どのように表現していくべきかをすごく考えたり、メンバー同士で話し合うようになりました。

■それは例えば?

坂東 Flowerだったら、〈感情に寄り沿える歌やパフォーマンスを届けたい〉〈社会や聴く人の心に訴えかけたり、聴いていて心にグサッとくるリアルさや現実さを届けたい〉などをよくメンバーで話します。なので、E-girlsとしても、Flowerとしても今後は個々の色がより濃く鮮やかになっていく予定です。

■そして、その第一弾とも言える今回のシングルですが、今作はより明確に伝えたい人やターゲットやカラーがしっかり伺えます。

佐藤 おかげさまで、Flowerとして届けたいものがしっかり収まったシングルになりました。

坂東 強い意思表示も込められています。今の自分たちの状況や今後自分たちがこうなっていきたいビジョンもしっかり表せました。今の自分たちだからこそ表せるものや伝えられることが詰まったシングルです。

■それに従ってダンス面も変わってきそうな…。

佐藤 歌や言葉を身体で表現する面では変わりはありませんが、より言葉に基づいて踊っています。“たいようの哀悼歌”ではみなさん一人ひとりの心の中にある強さや苦しさ、絶望やそこからの希望までも表現しようと思いました。これまで以上に心の叫びが表せたかなと思います。それこそ地面を這いつくばるぐらいのテンションで、泥臭い感じでパフォーマンスしました。(笑)

■分かります。

佐藤 型にハマらず、見ている人の気持ちにグワッとくるパフォーマンスができるグループを目指しています。身体で伝える、その意識はこれまで以上に高くなっています。(ヴォーカルの鷲尾)伶菜さんの声って唯一無二で、ひと言ひと言が突き刺さってくるので、その言葉や声をパフォーマーは体で伝えるのが役目だと思っています。

■“たいようの哀悼歌”はミステリアスな部分があったり、従来のFlowerに無かった要素も見受けられます。

坂東 これまでは恋愛の曲ばかりでした。こんなにも人生について深く考えさせられる曲は、これまでなかったと思います。

佐藤 「この歌の主人公、どこまでどん底に落ちるねん!!」と思いました。(笑)

坂東 人それぞれの経験や感覚で感じてもらい、各々違った感想を持ちそうな楽曲だと思います。

佐藤 伶菜さんの歌もこれまでと違った響き方だったので、「歌い方を変えました?」って訊いてみたんです。

■返答は?

佐藤 「ここまで感情が剥き出しになってるなら、いっそ感情を入れずに歌った」と言っていました。それを聞いて、「なるほどな」と思いました。歌の主人公は繊細で傷つきやすく、どこまでも落ちていくタイプだけど、それでもそれを乗り越えて生きていく、そんな歌表現でした。このように表面だけでなく内面的な部分の表現も是非歌やダンスで感じ取ってもらたいです。

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