あいにゃん（Ba）、ひなんちゅ（Dr）、すぅ（Vo＆Gt）、ゆかるん（Key）
演奏、アレンジ、歌内容……全てにおいて自身の最高到達点を更新した新作『S』がLanding！
今やガールズロックバンドのトップランカーに位置するSilent Siren。その女子ゴコロほとばしる共感性溢れる歌内容や高水準な演奏力、アクティブなライブパフォーマンスには定評も高い。そんな彼女たちがニューアルバム『S』を発表した。間違いなくこれまでの最高水準を誇る今作は、メンバー4人の思うところ、伝えたいことが独特の表現を経て、より歌や演奏として表れたものに。早速4人を直撃。各曲に込めた女子ゴコロを訊き出してみた。
■今作はわりと恋愛の曲が多い印象を持ちました。
ひなんちゅ そうなんです。いつも通り、みんなで「次のアルバムにはどんな曲を入れたいか？」を挙げていったら、恋愛の曲がわりと多くなって。曲調にしても今まで以上に様々なタイプが候補に挙がったんです。
■確かに今作はこれまで以上に様々なタイプの曲が収まってますもんね。
ひなんちゅ 型にハマらないのが私たちですから。もちろん前作でも、「これが私たちだ！」と、かなりバラエティに富んだ内容を見せれたんですが、今作はそれ以上に様々な自分たちを出せたかなと。特に今回は、技術面でも精神面でも、より大人になった私たちが前面に出せたんじゃないかな。
すぅ 収録したい曲が沢山あって選ぶのが大変でした。シングルの曲たちも、もう一度ここで聴いてもらいたかったし。逆にアルバム曲は、それらとはあえて違ったタイプの曲を選んだかも。1年ぶりのアルバムだったんで、その間で蓄えた技術や出来ること等を思う存分この作品に詰め込みました。（笑）
あいにゃん 歌の内容も恋愛以外にも、内面性を表した曲やアップやバラード、ミディアム等のテンポ感のバランスも考慮して入れましたからね。より飽きなく、いろいろと楽しめたり、発見をしながら聴ける作品になったと思います。
ゆかるん ただ元気が良かったり、キュンとさせるだけじゃなく、ちょっと大人びたところもあったり、それこそ1曲1曲で違ったサイサイらしさが詰め込めたかなって。アルバムだからこそ入れられた曲もより増えたし、ポップな曲もハードな曲もバラードも全てサイサイらしさが出てるし。私たちを知らない人が聴いても充分に楽しんでもらえる作品になったと思います。
■今回もかなり自己技術の限界に挑戦的な作品イメージを持ちました。
ひなんちゅ 前作の方がそれはあったかも。逆に今回はあまり無理なことをしてませんから。自分たちの技術の最大限、今ある限界をナチュラルに出せたかなと。前作はそれこそ、頭の中の音を無理やりにでも形にしちゃって。結果、それをライブで頑張って演らなきゃって流れでしたから。
■新しいプロダクトも耳を惹きました。
ひなんちゅ “Love install”では、CHRYSANTHEMUM BRIDGEさんと初めて一緒にやりました。機材もスタジオもいつもと違うところでやったんですが、かなり新鮮で。曲作りのやり方も全然違ったし、いつものパートナーのクボくん（サイサイの楽曲のほぼ全てのアレンジを担当）もかなり細部までこだわる方なんですが、CHRYSANTHEMUM BRIDGEさんもこだわる方でしたね。とは言え、基本は私たちにお任せで。なので、サイサイらしさもあるし、今までの私たちには無かった電子音や自分たちの録った音をサンプリングして加工して使ったり、エフェクティブなところもあって。新しい私たちが見せられたかなと。
■この曲の歌詞はあいにゃんですね。
あいにゃん デモを聞いた時に、ちょっとコンピューターっぽい近未来な感じがしたので、それと恋愛を絡めて書きました。こんな恋愛上手な冷静な女の子が身近にいたので（笑）、それをモデルに。
ひなんちゅ この前も取材でそれを言っていて、「誰のことだろう？」って思ってたんですが、実は私がモデルだったことを後で教えられて。言われてみると、「当たってるかも……」って。（笑）私、恋愛に対してけっこう冷静に客観的に見ているところがありますからね。（笑）
