main

板野友美 WEB LIMITED INTERVIEW

ホラー映画『のぞきめ』で主演&主題歌、相乗効果で新たな扉を開く

誰かに覗かれているかもしれない――そんな恐怖をテーマにした公開中の映画『のぞきめ』で主演を務めた板野友美が、同作の主題歌となったシングル『HIDE & SEEK』を4月20日にリリースする。「みぃつけた」など映画のシーンがフラッシュバックするフレーズが随所に散りばめられ、ラブソングにもホラーソングにも聴こえる斬新な楽曲は、女優とアーティストというふたつの顔を持つ彼女ならでは。この先も主演を務めた中国映画『雨衣(レインコート)』の公開やアジアツアーを控え、挑戦と成長を続ける彼女はどこへ向かうのか。真面目な性格が垣間見えるインタビューをどうぞ!

■映画『のぞきめ』で主演と主題歌を務められましたが、どんな映画になっているんですか?

板野 お風呂に入っているときに、「もし後ろにお化けがいたらどうしよう?」みたいな妄想は、誰しも一度はしたことがあると思うんですけど、そういう恐怖をテーマにしたホラー映画で、呪われてしまうといろんな隙間から化物に覗かれてしまう話なんです。謎を解いていくサスペンス要素とか、化物になってしまった女の子の苦しみを救ってあげようとするドラマもあるので、ホラーが苦手な人にもぜひ見ていただきたいですね。実は感動するストーリーになっているので。

■撮影で怖かったエピソードはありました?

板野 もともと怖いのは苦手だったんですけど、ちゃんとお祓いをしてから撮影したので、意外と大丈夫でした。でも、出演が決まるかもしれないという時期に、別の仕事で地方のホテルに泊まっていて、マネージャーさんたちとこの映画の話をしていたら、部屋の電気がいきなり消えたことがあったんです。ビックリして、とりあえずもう一回電気をつけて、しばらく違う話をしていたんですけど、「さっきの怖かったね」という話をしたら、また電気が消えたんですよ! さすがに怖いなと思って、その日は部屋を移してもらいました。

■引き寄せてしまった?

板野 聞かれていたのかもしれないですね。本当にビックリしました。

■女優として、ご自身の成長はいかがですか?

板野 いままでも映画には何本か出演しているんですけど、どれも参加させていただくような立場だったんです。今回はイチから参加して、どうやって映画ができるのかも知ることができて、勉強になることばかりでした。最初は叫んだり、怒ったりするシーンに不安もあったんですよ。いままで見せたことがない姿だったので。でも、監督さんや共演者のみなさんから、その役になるためには、かわいく見せるとか、かっこよく見せるとか、そういう気持ちを捨てなきゃいけないんだよと言われて、それはすごく印象的でした。

■そういう部分はアーティスト活動とは真逆なんですね。

板野 いままでは自分のいいところを見せる職業だと思っていたんです。でも、女優さんは映画ではすごい役をやられていても、初日の舞台挨拶とかではきれいだったりするじゃないですか。そのギャップは素敵だし、役になりきるっていうのは本当にすごいなと思いました。

■主題歌となった“HIDE & SEEK”は、「みぃつけた」という歌詞があったり、映画の内容とリンクしてますよね。たとえば恋の歌とか、人を元気づける歌はたくさんあると思うんですけど、人を怖くさせる歌は新しいなと思いました。

板野 いちおう恋の歌みたいな感じで書いていただいたんですけど、スタッフさんと「やっぱり怖い雰囲気をところどころに出したいよね」とは言っていたんです。だから主題歌と思って聴くと、怖さはあるかもしれないですね。

■MVもホラー要素が入ってるそうですね。

板野 はい。お姫様が王子様と密会するんですけど、王子様は12時になると狼男になって、お姫様を殺してしまうんです。その王子様は若い女の子の血をお城の使用人にあげていて、使用人はそれを飲んで若返って生き延びるというストーリーになっています。この曲は映画とリンクしつつ、この曲自身が持つ世界観もあるので、映画とは違う方向から歌詞に近づけたMVにしました。

■板野さんとしては、この曲をどう受け止めてほしいですか?

板野 サビはロックテイストになっていて、私が演じた彩乃が恐怖に立ち向かっていく感じを現した曲でもあると思うんです。そういう人間として強くなっていく姿と重ね合わせて聴いてもらえればうれしいです。

■僕は悪いことをしている人が聴いたら、ハッとさせられる曲だと思ったんです。たとえば浮気をしている人なら、「みぃつけた」で嫁の顔が浮かぶとか。やましいことがあるかどうか、この曲を聴いて確認するとおもしろいんじゃないかと思いました。

板野 確かに。(笑)私は映画を見た帰り道に聴いてほしいです。『リング』の「きっと来る〜♪」っていう歌があるじゃないですか(HIIH“feels like HEAVEN”)。あれも明るい歌なのに、貞子を思い出させますよね。ああいう感じになったらうれしいです。

1 / 3123