王道アイドルを突き進んできたスパガが、これまで隠してきた汗と涙を歌う
2017年は体制変更などもあり、再起奮闘の1年を送ったSUPER☆GiRLSが、今年2枚目のシングルとなる『汗と涙のシンデレラストーリー』をリリースする。「夢は夢で終わらせない」と強い決意を歌った表題曲は、これまであまり見せてこなかった汗と涙の部分が描かれながらも、スパガらしいキラキラとした王道感にあふれ、いまの彼女たちだからこそ表現できる作品に仕上がった。1期メンバーでグループ最年長の志村理佳、「可愛すぎる困り顔」が注目を浴びている2期の渡邉幸愛、前島亜美の後継者として正統派アイドルの道を突き進む3期の阿部夢梨に、今作と現在のスパガについて語ってもらった。
■4月の『スイート☆スマイル』以来のシングルで、今年はリリースが少なかったと思うんですけど、どんな年でした?
渡邉 いろいろありましたねぇ。
志村 めっちゃありました。超濃かったです。
渡邉 メンバーの卒業やグループの体制が変わったりとかがあったりで。でも、よりひとつにまとまらなきゃという気持ちが強くなったし、3期が入ってから1年経って、メンバー同士の距離もぎゅっと縮まったので、充実した1年だったなという印象があります。
■ちょうど1年前にインタビューしたときに、阿部さんが「そろそろ新メンバーという言葉が使えなくなる」と言っていたんですけど、時間が経ってみてどうですか?
阿部 言う機会は一切なくなりましたね。新メンバーという理由で前に出させていただくことはなくなったので、本当に自分の力で前に行かないとダメだなと、最近は実感しています。
■相変わらず、しっかりしていますね。
阿部 いやいや、してないですよ!
渡邉 本当に3期はみんなしっかりしてますね。(長尾)しおりちゃんは、ちょっとふわふわしてるけど。(笑)
■志村さんと幸愛さんから見て、阿部さんの成長はいかがですか?
志村 夢梨は頭の回転が速いんですよ。こういう返しをしたらおもしろいとか、そういうことも考えてやっていて。
阿部 やだやだ!恥ずかしい……。
渡邉 すごい成長したと思います。入ったばかりの頃、バラエティ番組に出て、うまく夢梨ができなかったことがあって。まわりからしたら気にすることもない程度だったんですけど、すごい泣いていて。
阿部 そんなこともありました。(笑)
渡邉 夢梨をはじめ、いまの3期を見ていると、そういうことを乗り越えてきたんだなと思うし、私自身も初心を思い出すことも多いので、本当に3期が入ってくれてよかったなと思います。
阿部 照れますね……。
■今回の“汗と涙のシンデレラストーリー”は、そんな1年も踏まえた曲になるのかなと思うんですけど、ちょっと泥臭さがあるというか、スパガには珍しいタイプの歌ですよね。
渡邉 いまのスパガにピッタリだなと思いました。この活動をしているうえで、もちろん楽しいことがいちばん多いんですけど、その裏にはまさに汗と涙があるわけで。普段のスパガは、うまくまとめられているというか、きれいに見せる歌が多いんですけど、今回は「これ、スパガが歌って大丈夫?」っていう強めな歌詞もあって、挑戦でもあったし、いまのスパガに必要なことがきゅっと詰まっている気がするんです。
志村 いろんなことがあった1年だったからこそ、その再起奮闘ぶりと今回の歌詞がハマったというか。より想いを込めて歌うことができましたね。
■歌詞と自分の経験が重なる部分もあるんじゃないかと思いました。
志村 「いつだって平行線/頑張って平均点」とか、「まとまった良い子ちゃん達じゃ終われない」とかは、けっこう言われることが多かったんですよ。それを歌詞として歌うことは、グッと来るものがありますね。
渡邉 私は「諦めたら そこで終わり/そうでしょ?」のところが響きましたね。私は小学校3年から活動していて、何度も諦めそうになったんですけど、本当に諦めなければ叶うとまだ信じてる勢なので(笑)、これからも諦めずにがんばりたいなと思っています。
阿部 私も同じ部分の「カラカラと空回り/泣きそうになる」なんですけど、さっきも話に出たバラエティでおもしろいと思って言ったことが空回っちゃって、落ち込んだときがあったんです。そのときの経験を次に活かそうという気持ちで、いまがんばっているので、本当にここの歌詞は胸に来ます。
■阿部さんは正統派なイメージなんですけど、バラエティでも結果を残したい?
阿部 歌詞にも「脱ちょっと正統派」とあるんですけど、ずっと正統派だとやっぱりおもしろくないじゃないですか。どこかで爪痕を残せる人にならないとダメだと思っていたので、いま自分のキャラを探しているんです。
渡邉 どこまでもマジメなんですよ。本当に真剣にアイドルを考えてる。
志村 そう。貪欲だし。
渡邉 あざとさに貪欲だよね。(笑)
阿部 違いますよ!(笑)でもどれだけかわいく見てもらえるかは常に追求しています。
志村 それがバレちゃってるというところがね。(笑)
渡邉 そうそう。そこもかわいい。