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SILENT SIREN WEB LIMITED INTERVIEW

あいにゃん(Ba)、ひなんちゅ(Dr)、すぅ(Vo&Gt)、ゆかるん(Key)

親世代から小中高生、そして同世代まで各曲で、3層をグリップするサイサイのニューシングル!

今年に入りSILENT SIRENの動きが更に活発になってきた。3月にレーベル移籍第一弾シングルを出した彼女たち。矢継ぎ早に5月24日にはダブルAサイドシングル『AKANE / あわあわ』も発表される。そのバイタリティは、まるで“発想や発信の勢いが止まらない!”のごとし。これまで主に同世代に人気の高かった彼女たちだが、今作は更なるファン層の広がりが予想される逸品。ミディアムで景色感溢れ、自身の親への想いを馳せさせる“AKANE”での上の世代への共感や、一度聴いただけで口ずさめるポップでキャッチ―さが印象的な“あわあわ”での下の世代への親しみやすいアプローチが、それを確信させてくれる。各々人気番組にも起用されている両曲。それぞれが各テーマに沿いながらもけっして寄り過ぎず、同世代の心もがっちりと掴む実に現在の彼女たちらしさがふんだんに盛り込まれているところも特筆すべきポイントだ。

■今回のニューシングルは“AKANE”(MBS/TBS系ドラマイズム「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」のエンディングテーマ)での親世代、“あわあわ”(NHK Eテレ「すイエんサー」エンディングテーマ)での小中学校生世代へと、各々これまで以上に幅の広がりが伺える作品印象を持ちました。

ひなんちゅ   “AKANE”は、特にお父さん世代に響きそうですからね。そう考えると、“あわあわ”も合わせ、親子で一緒に聴けるシングルかなって。

すぅ   今回の2曲はそれぞれタイアップだったこともあり、元々テーマも与えられていて。それに沿って各々書き下ろしたんです。とは言え、それだけでなくいかに曲としていいものにできるか、テーマに沿いながらも沿い過ぎない、その辺りを意識したところもあって。そこがけっこう大変でもありましたね。

■確かに“AKANE”の方は、ドラマ内容を知らなくても曲単体としてもしっかりと成立しています。

ゆかるん   いい曲でしょ?ドラマを観てから聴いてもらうとより染みますよ。(笑)ドラマきっかけで私たちの曲を聴いてもらえたり、自分たちを知ってもらえる可能性も高いので反応がすごく楽しみなんです。

あいにゃん   “AKANE”が完成した際の達成感はとても印象深かったですね。多くの人に共感してもらえそうだし、「永く聴いてもらえる曲ができたゾ!!」って。ライブに於いても聴かせる曲になりそうだし。

■“AKANE”の曲調はミディアムバラードですね。

すぅ   「BPMは少し落とし目でお願いします」程度で、特に「ミディアムで」といった注文でもなかったんですが、テンポを落として歌詞をきっちり聴かせることを意識したら、こうなりました。これ以上落とすとせっかくの良いところが活きなくなっちゃうギリギリのテンポというか……。今思えば、このテンポだからこそ、このメロディや歌が映えたんでしょうね。(ドラマの)オープニングテーマのGLAYさんの曲がかなり壮大だったんで、それとは対照的にしっとりとしみじみと。(笑)対照的且つバランスが取れて良かったかなって。

ひなんちゅ   “AKANE”は、それこそ何パターンも用意しましたからね。でも、この曲が移籍してから最も早くレコーディングが終わったかな。体感的には、けっこうアッと言う間なんです、この曲。展開もこれまでと違うんで、やっていて新鮮だったし、楽しかったですね。きっとライブでも浸りながら叩いているんじゃないかな。

■非常に景色感溢れる曲ですもんね。

ゆかるん   比較的短い長さながら、特にそれを感じさせませんから。ミディアムなぶん歌詞も入り込みやすいんで、プレイしていても、「いい曲だな……」と、浸りながら弾いてました。

■これまでのSILENT SIRENなら後半にもうひと展開加えそうなところですが、今回はそこをグッと堪えてあえて淡々としたドラマティックさに抑えているところも印象深いです。

あいにゃん   そこがポイントなんです、大げさ過ぎず、だけどキチンとドラマ性を持っている。この曲のポイントのひとつはやはりDメロの展開ですからね。そこでは特に景色が思い浮かんだり、彷彿とさせるところがあるでしょうから。ベースもあえてここで感情の機微を表すように動きをつけたりしました。ミディアムなんだけどキチンと力強さや秘めたエモさを擁している曲になったかなと。

■シンプルなんだけど、けっして淡々とはしていない曲ですもんね。歌詞も番組テーマでもある親子間のみならず、長年連れ添った夫婦やカップルにも当てはまるところもあるし。

すぅ   ドラマはお父さんと息子の話だけど、聴いてくれる人はそれだけではないし、いろいろな層に響かせたかったので、あえて「お父さん」というワードは出しませんでした。もちろん軸は親子愛ですが、長年連れ添った夫婦でそこに壁が出来ちゃって、といった捉え方でも全然OKです。

■私なんてまさに家内とも子供たちとも隔たりができているんで、この歌は特に身に染みます。(笑)

すぅ   この曲がその壁を壊せるキッカケになればいいですね。私もすごく反抗期があったし、親や父親がイヤな時期もあったんですが、上京してからは逆に仲良くなりましたよ。離れて気づいたことや、一人になったことで普段当たり前に支えられていたことの大事さや重要性に改めて気づいて、そのことに感謝したり。

ひなんちゅ   それこそ感謝やねぎらいを言葉にできないなら、絶対にこの曲を聴いてもらうといいですよ。その壁を壊したり、溝を埋めたりするきっかけになれる可能性は充分にある曲ですから。

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