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POLYSICS VANITYMIX 2017 WINTER PICK UP INTERVIEW

■歌詞についてもお聞きしたいんですけど、ハヤシさんは歌詞に意味はないってよくインタビューとかでおっしゃっていたと思うんですけど、1曲1曲のテーマがすごいなと思って、特に今回のアルバムは。

ハヤシ 最近の歌詞に関しては、意味なくてもOKっていうふうにはあんまり思ってなくて。

■なるほど。

ハヤシ もちろん語感の響きとか、歌ってて気持ちいいものを大事にしたいんだけど、ほかの人がテーマにしないものをテーマにして歌いたいなって。前作くらいからそう思っていて、そういうモードにはなってるかな。そうすることで自分らしい歌詞も書けるし、楽しく書けるしね。“Cock-A-Doodle-Doo”とか、にわとりのプラプラの部分を歌にするヤツは俺しかいねぇだろうとは思ってますよ。(笑)

■いないです!UMAを歌う人もいないと思います。

ハヤシ UMAはけっこう苦手でね。

■え?そうなんですか!?

ハヤシ どちらかと言うと自分の好きなものを歌にするんですけど、これは逆で、苦手なものを歌にしてみたんですよ。

■なぜ苦手なものを?

ハヤシ それはもうタイトルが降りてきたから。(笑)これはいい、じゃあUMAでプリティなものはいるのか?ってところから始まり、そしたらかわいいのがいたんですよ。でもそれ以外はめちゃくちゃおっかなくて。

■ミイラ系ですよね。

ハヤシ そうそう。ホラーが苦手なんで、もう「うわーっ」とか言いながら超イヤな顔して書いてましたよ。

■あはははは。Prettyって言ってるし、好きなんだろうなって思っていました。

ハヤシ 違いますね。『HEN 愛 LET’S GO!』っていう自分の好きなもんばっかを歌にしたアルバムを作ったんですけど、それとは真逆で、「こえーっ」って言いながら書いていましたから。ほんと怖かった。でも“ルンバルンバ”はもう響きがよくて。

■“ルンバルンバ”は曲にもピッタリで最高ですよね。

ハヤシ あと“Sea Foo”は、歌詞が全然書けなくて、でも「Sea Foo」っていう言葉をモチーフに曲を作ろうと思って。暇なときにたまたまYahoo!知恵袋を見てたら、シーフードドリアの「シーフー」ってなんですか?って質問があったんですよ。

■……。(笑)

ハヤシ 俺、すっげーと思って、それ見たときにうぉーって体中が震えたんですよ!

■あはははは!

ハヤシ ものすごいロックな体験をしてしまって、こんな人いるんだ、「これだ!」って。俺はこの衝動を曲にしなくてはいけないと思って、これを作ったんです。

■すごい!(笑)

ハヤシ でも普段からそんなにネットを使いこなしてるタイプではないんですよ。ネット用語みたいなのも全然わかんないし。でもこの「Sea Foo」に関してはインターネットやっててよかったなって思いましたね。

■はー。そうですね。(笑)

ハヤシ 基本、ものをちょっと斜めから見る性格なんで、それを素直に出しすぎちゃうと皮肉っぽくなるし、ネガティブな言葉が増えてくると書き直したりもするんですよ。自分的には思わなくてもメンバーやスタッフに、「おまえ、これどうした?ちょっと暗いぞ、大丈夫か?」って言われたりして。曲がかっこいいのに、そういうのさらけ出しちゃったの?みたいに思われたらもったいないから。

■自分の感情出しちゃって、みたいな。

ハヤシ そうそう。吐露しちゃったの、みたいな。それは曲がもったいないよなって思って書き直したりもするんですよ、こう見えて。

■そうなんですね。でももう天才ですよ、この歌詞は。

ハヤシ 歌詞でそんなに褒められたことないよ。(笑)

■いや、今日は歌詞のことをどうしても聞きたかったのでよかったです!

ハヤシ たしかに昔はポリは歌詞に意味なくていいんですって言ってたし、それがずっと残っててそう思ってる人が多いと思うんだけど、今はぜひ歌詞も見てほしいですね。

■ね。じっくり見てほしいです。

ハヤシ いや、あらためてそんなにまじまじと見られるとはずかしい。(笑)

■これからまだまだ新しいことがありそうで楽しみですね。

ハヤシ これからツアーもあるんでね。そこでまたいろいろ見えてくるだろうし、また曲作りも変わってくるだろうし、自分のやりたいこともまた出てくるだろうし、すごく楽しみですね。

■20周年経っても可能性だらけって素敵なことですね。

ハヤシ ほんとそうですね。そのミラクルを楽しんでいるというか。だからこの楽しさをぜひお客さんに伝えたいです。で、もっと楽しませたいので、楽しみにしててください!

Interview & Text:藤坂綾

PROFILE
アメリカのニューウェーブバンド“DEVO”に憧れたハヤシが高校生の時に結成。全員揃いのツナギにバイザーという奇抜な出で立ちと唯一無二のサウンドで一躍注目を浴び、2000年にメジャーデビュー。国内外合わせて年間100本以上のライブを行い、認知度も高まる。2017年3月に開催されたワンマンライブで20周年を迎えた。

www.polysics.com

RELEASE
『That’s Fantastic!』
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初回生産限定盤(CD+DVD)
KSCL-3001~3003
¥4,104(tax in)
通常盤(CD)
KSCL-3004
¥3,059(tax in)
Ki/oon Music
11月29日ON SALE

LIVE
POLYSICS結成20周年記念TOUR
“That’s Fantastic!”~Hello! We are New POLYSICS!!!! ~

2018年
1月11日(木)千葉LOOK
1月14日(日) 札幌BESSIE HALL
1月18日(木)名古屋CLUB UPSET
1月20日(土)長野LIVE HOUSE J
1月21日(日) 宇都宮HELLO DOLLY
1月24日(水) 京都GROWLY
1月25日(木) 広島セカンド・クラッチ
1月27日(土) 鹿児島SRホール
1月28日(日) 熊本Django
2月1日(木) 静岡UMBER
2月3日(土) 姫路Beta
2月4日(日) 周南LIVE rise
2月9日(金) 郡山CLUB#9
2月11日(日・祝) 盛岡the five morioka
2月12日(月・祝) 仙台LIVE HOUSE enn2nd
2月16日(金) 新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE
2月17日(土) 金沢vanvanV4
2月18日(日) 心斎橋Music Club JANUS
2月22日(木) 福岡the voodoo lounge
2月24日(土) 松山Double-u studio
2月25日(日) 高松TOONICE
3月2日(金) 東京LIQUIDROOM

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