May J. WEB LIMITED INTERVIEW

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その各曲の良さを殺さずに、自分だけの爪痕を聴き手に残したい……
May J.が邦楽カバーアルバムの第三弾をリリース!

今年デビュー10周年を迎えたMay J.。このアニバーサリーイヤーには、ファンにとってもMay J.自身にとっても、より共に喜びを分かち合い、これからも一緒に歩んでいこうと強く思わせてくれる数々の「お祝いごと」が用意されているようだ。そして、作品としては今年1発目にあたる今作『Sweet Song Covers』もその一つ。大ヒットカバーシリーズの第三弾となる今作は、幅広い人から望まれていた、80年代を中心とした日本の音楽史に残る名曲の数々を、彼女の歌声をもって新たなる息吹きが加えられたカバーソング集だ。

■今年はデビュー10周年ですが、何かいろいろと楽しいことが用意されているとか。

May J. そうなんです。これから発表するものもありますが、いろいろとみなさんと一緒に喜びを分かち合える1年にしていきたくて。というのも、やはりこの10年、私が歌い続けてこられたのは、ファンの方々の支えがあってのことですからね。その感謝の気持ちも込めて、ツアーや作品、他にもみなさんに笑顔をお伝え出来たらなと。今年もみなさんに向けて全力で歌いますから。

■その作品第一弾が、この『Sweet Song Covers』ですが、邦楽のカバーシリーズも3弾目ですね

May J. そうなんです。今回は80年代を中心に70年代や90年代の、みなさんに耳馴染みのある邦楽を歌わせてもらいました。

■何故、今回はそのような縛りを?

May J. ここ2~3年、私、テレビ番組で日本の歌謡曲を歌う機会が多々あったんです。その時に初めて出会った曲も沢山あって。正直、その年代の曲って、あまり聴く機会がなかったんですけど、テレビで歌ったところ、沢山の反響をいただいたんです。特に30代~50代の方々から。そんな中、「もっと聴きたい!」とのリクエストも多かったし、私自身、いつか全編懐かしの日本の曲でアルバムを作れたらいいな……とも思っていたので、それが合致して今作に至ったんです。

■選曲も国民的大ヒット曲ばかりなので、正直、聴いたことがなかったというのが意外でした。

May J. 正直、何曲かは今回の選曲にあたり初めて聴きました。もちろん聴いたことや耳に入っていた曲もありましたが。“木綿のハンカチーフ”(オリジナル歌唱 : 太田裕美)、“初恋”(村下孝蔵)、“う・ふ・ふ・ふ・ふ”(EPO)、“待つわ”(あみん)は、今回始めて知って、〈いい曲だなぁ……〉って。

■逆に知っていたのは?

May J. “RIDE ON TIME”(山下達郎)は、ドラマの主題歌としてリバイバル的に使われていたこともあってよく知ってました。あと、この曲は父も私が幼い頃、ピアノで弾き語りをしてくれていたりしたので。それもあり、最も自分らしさが出せた楽曲かなと。キーもピッタリで伸びやかに歌えたし、開放感も上手く出せたんじゃないかな。だけどすごく難しかったです、この曲は。入る拍も独特だし。こんな歌を歌いこなせるなんて、〈やはり山下達郎さんは凄い人だな……〉と。

■どの曲もMay J.さんの歌声とベストマッチを見せているので、てっきり昔からかなり歌い込んでいたんだろうと思ってました。

May J. その曲たちの大事な部分、例えば、“木綿のハンカチーフ”だったら、あの主人公のピュアさ、だけど芯は強い的なところを大切に、損なわずに歌ったりしてみました。今回は特に、これまで歌ったことのなかったタイプの歌を歌えたのも嬉しかったです。

■今回はかなり臨場感がある楽曲が揃った作品印象があります。

May J. 実は今回、ほとんどの曲をバンドの方々と一緒に録ったんです。“木綿のハンカチーフ”の時なんて、弦楽団の方々も入れて総勢22人と一緒に録りました。おかげさまで、すごく楽しかったです。もちろん失敗したり、途中調子が悪くなったり、テンションも変わってきたら台無しだったし、また最初からやり直しという緊張感もありましたが、歌ってみてホント楽しかったですね。歌っている間中、〈ああ、一緒に録るってこんなに楽しいんだ……〉って何度も思いましたから。

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