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MACHINA WEB LIMITED INTERVIEW

■『Green or Red?』を出してから、今作まで3年以上かかったわけですけど、その間に何があったんですか?

M 私が日本にいる間に、韓国の会社がなくなったんですよ。私が知らないうちに。でも、契約は残っているから、どうしていいのかわからなくて。それで『Green or Red?』を出した年に、一度韓国に帰ったんです。結果的にフリーになったんですけど、解決するのに6カ月くらいかかりました。そのときは「私は音楽をやっていいのかな?」「なんでいつもうまくいかないのかな?」って、初めて音楽のジレンマがありましたね。でも、日本のスタッフが「まだ日本でちゃんと活動したわけじゃないのに、諦めたくない」と言ってくれて、また日本で活動することになったんです。

■いい話ですね!

M ここまで来るのに、ずっとがんばってくれて。それから私はYouTubeで始まったから、またカバーをやってみようと思って、自分のアカウントを作ってビデオをアップしたんです。誰も見なくていいくらいの気持ちで。そうしたら大手の音楽事務所の人が見て、手伝うよって声をかけてくれたり、CM音楽を制作している方から連絡が来たり、また少しずつ動き始めたんです。やっぱり人は動かなきゃダメなんだなと思いました。

■いろいろ苦労してきたんですね。それでようやく完成したのが、先月リリースされたミニアルバム『Hear Me』で、これはいままで作りためたものをアルバムにしたんですか?

M そのビデオを作ったときに、一回ひとりの時間を作ろうと思って、1カ月くらい実家に帰ったんです。それで自分は何をしたいのか改めて考えたときに、いつかはアルバムを出したいと思って、そこで構想を考えたんですけど、今回はそこからピックアップした5曲なんです。

■その構想というのは?

M 簡単に言うと、全部で12曲のアルバムなんですけど、1曲目と12曲目のコンセプトが出会いなんです。恋愛の出会いですね。人と出会って、好きになって、付き合って、幸せになってとか、ストーリーになっているんです。1曲目と12曲目の出会いは違う人で、また恋愛を繰り返すというか。そのコンセプトに合わせて曲を作りました。

■なんで恋愛をコンセプトにしようと思ったんですか?

M みんないちばん共感しやすいことだし、私は音楽より愛が先だと思っているので。ただ、今回のコンセプトがラブなだけで、ずっとそれを歌っていきたいわけではないんですけどね。

■僕は1曲目の“Time to Time”を聴いて、緊張感のある曲だなと思って資料を見たら、「新しい恋に出会った女性の気持ち」と書いてあってビックリしたんです。普通は新しい恋に出会ったときの気持ちって、キラキラしたものを想像するじゃないですか。

M それは私が若くないから。(笑)もし18歳だったら、もっとキラキラしてて、「私の心は涙のよう」みたいな表現をすると思うんですけど、やっぱり出会いといっても初恋ではないんですよ。いくつも恋を経験して、また出会って、その繰り返しだから。あと、その出会いのなかには、私の音楽を初めて聴いたリスナーさんに「こんにちは」という意味もあるんです。今回は12曲全部を入れたわけではないし、その意味が強いですね。ちゃんとストーリーになってないから。

■だからタイトルが『Hear Me』なんですね。歌の内容は実体験を基にしているんですか?

M ほとんどの曲が過去の彼氏に向けた曲なんです。全部同じ彼氏ではないですけど。(笑)“Liar”は別れて、すごい傷ついて作った曲だし。まぁ、だいたい自分の話ですね。

■そういう恋愛話は、オープンにしちゃっていいんですか?

M もう大人だし、恋愛しなきゃいけないし、もうすぐ20代が終わっちゃうし。(笑)

■正直でいいですね。(笑)歌詞は日本語だったり、英語だったり、韓国語が混ざった曲もありますよね。

M この曲は韓国語にしたいと思ったら韓国語で書き始めて、日本語にしたい曲は日本語、英語にしたい曲は英語という感じです。今回は日本で発売するということで、韓国語で作った曲を日本語にしたり、日本の作詞家さんに手伝ってもらって書いた曲もあります。

■音楽的な面では、どういう部分にこだわりました?

M 2曲目の“I Am You”とかは、生楽器が全然入っていないので、どうやって新しさを出そうか考えました。コード数が少なくてシンプルな曲なので、サウンドのおもしろさにこだわりつつ、メロディーと歌詞に共感できるものにしたかったんです。実はこの曲はハタチの頃に初めて作った曲で、もともと普通のポップスみたいなアレンジだったんですよ。それで韓国の会社の社長さんにプレゼンしたんですけど、「絶対出さないから捨てて」って言われて、そのときから「絶対いつか出してやる」と強い想いがあったんです。それで今回、レーベルのスタッフに聴かせたら「いいね」と言ってくれて、アレンジを変えて出すことになったんです。個人的にはこの曲を世に出せてうれしいですね。

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