このシングルを背負って、また新しいLADYBABYとしてやっていく
初期メンバーである金子理江に加え、新メンバーとして池田菜々、有馬えみり、唐沢風花の3人を迎え、シングル『ホシノナイソラ』をリリースするLADYBABY。新たなスタートをきってからまだ間もないとはいえ、すでに東名阪ツアーを終えているというのだからその覚悟とは相当なものだ。4人になった経緯から、現在に至るまでのグループの状況、そして個性と想いがつまったシングルについて、メンバー全員に話してもらった。
■このメンバーが集まった経緯というのは？ 唐沢 将来の夢がなくて、なんでもできる年齢のうちにいろんなことをしたいなと思ったのがアイドルになったきっかけなんですけど、LADYBABYはもともと好きだったし、こういうお仕事にますます興味が出てきたのでオーディションを受けました。
有馬 わたしはメタル系のバンドのヴォーカルで、シャウトとかデスボイスを使って歌っていて、LADYBABYもそういう音楽性で曲もめっちゃ好みだったから、LADYBABYで歌えたら最高やなと思ってオーディションに応募しました。
池田 わたしはオーディションではないんですけど、モデルの活動をしている中、この業界をやめることも考えていた時期に声をかけてもらって。理江から話を聞くうちに、この人とならこれからもこの世界でやっていけると思って入ることを決めました。
■メンバーが4人になった理由は何かあるんですか？
金子 これまでの3人体制、2人体制、どちらの体制もわたしにとってはいい思い出だということと、新しく入ってくる子たちがプレッシャーや気を遣わずにステージに立って、それぞれの良さを貫き通してほしいという気持ちがあったので、センターがいないような人数がいいなと思い4人にしました。
■金子さんにとっては続けることもやめることも覚悟が必要なことだったと思いますが、続けることを選んだ理由はなんでしょう？
金子 ここでやめるという選択をするのはありがちというか、別に誰もしたことがないことをしてやろうというのとは違うんですけどね。わたしにとってLADYBABYというのは、やっぱりどうしても必要というか、隣り合わせというか、LADYBABYがあるからこそ金子理江としても活動できるし、音楽とか関係なしにLADYBABYがあったからこそ、この3～4年でわたしの人格形成ができたという部分もあるんですよね。
■そうなんですね。
金子 いままでいい意味でも悪い意味でも犠牲にしてきたものが多かったからこそ、何も成し遂げていない気がしていて。だったら自分が満足いくまでやりたいなという気持ちと、音楽としても居場所としても必要としてくれている方々がいるんだったら、ここで捨てるのは違うなって。関係者の人たちも含め、一緒にやるよ、ついていくよって言ってくれたのも大きかったですけどね。
■続けるという決断までは時間がかかりました？
金子 割とはやかった気はします。自分の中で本当は答えは決まっていたと思うんですよ。でも中途半端が好きではないから。これまで生半可な気持ちでやっていたわけではないし、その意思表示のためにも覚悟はすぐ決まっていたと思いますね。どうしようって口先では言っていても、心はもう決まっていた感じです。
■お話を聞いていたら、そういう強い意思がきっとあったんだろうなって思いました。
金子 たかが19歳の小娘が周りの人たちを振り回すじゃないですけど、自分の意思でまた何かを立ち上げるって相当ハードなことだと思うんですよ。それに対するプレッシャーっていうものはもちろんあったんですけど、でもそれもいまの10代のうちに感じることができてよかったなって。この先、独立して起業とかも出来そうじゃないですか。
■あはは。そうですね。
金子 いい社長になれそうじゃないですか？
■もう無敵だと思います。
金子 もう何にも怖くないですね、いまは。（笑）
■金子さんのその覚悟に対しての3人の覚悟や、プレッシャーみたいなものはあったりしました？
唐沢 プレッシャーとかそういうのは感じなかったです。
有馬 あんまりマイナスなことは考えていなくて、好きな音楽を歌って踊れることの楽しみのほうが大きくて、ワクワクしていましたね。
■なるほど。池田さんはいかがですか？
池田 モデルって個人プレーというか、自己ブランディングが大事じゃないですか。自分が自分をどう表現していくかとか、SNSの発言とか、ファッションとか、髪型とか、メイクとかも含め、どう自己ブランディングしていくか。わたしが活動を始めたのは高校生のときだったから、○○の高校生ってつけたらそれだけでブランディングが成り立つんやけど、いざ卒業して、それがなくなったときに、あれ？わたし何したらいいんだっけ？ってなってしまって。やりたいことはあったと言えばあったんですけど、それを実現するのはなかなかむずかしかったりするし、この先どうしよう？って道に迷っているうちに、芸能界から離れるべきなのかと考えたりして。そういう状況の時にいただいたお話だったので、わたしにとってはラストチャンスという気持ちもあったし、一度きりの人生の中で、縁があってこういうお仕事ができるのであれば、できるうちにやっておきたいなと思ったし、10代も最後なんで、最後にかけるしかないなって気持ちもありましたね。
■覚悟は大きかったんですね。
池田 大きかったです。
■LADYBABYのメンバーとなった決め手が3人それぞれにあったと思うんですが、それはどんなところですか？
金子 風花はまだ16歳で、群馬から東京に2時間かけて通っていて、ほかのアイドルグループも兼任しているし、さらには学校も通っていてかなりハードなことをやっているのに、それを感じさせない雰囲気や、SNSのポジティブな発信が、いままでのLADYBABYにはなかったなって。そういう意味でも可能性に満ち溢れているって言葉がぴったりで、すごく惹かれたんですよね。
■たしかにいままでのLADYBABYにはない雰囲気がありますね。
金子 えみりは、はじめデスボイスができる子を入れようとは考えていなかったんですけど、スタッフから書類が送られてきて、デスボイスができるって聞いて、えみりのSNSを見たり、いろいろ調べたりしていくうちに、どんな子なのかな？ってどんどん気になっていっちゃって、まんまと引っ掛かったというか、そういう魅力のある子だと思うんです。あと、歌の表現力がすごい。あ、こういう歌い方をする子もいるんだって。そこに惹かれました。
■なるほど。池田さんに関してはどうですか？
金子 菜々は昔から知っていて、イベントのときにすれ違いざまに、すごい睨んできたんですよ…。
■え？そうなんですか…？
金子 あ、でもわたしはそれで全然悪い印象は受けていなくて、そこが好きなんですけど。（笑）で、この子すごいなって思っていろいろ調べてみたらモデルさんで、すごく感情的なことをSNSで発言していて。美容やファッションを前面に出しているモデルさんが多い中、そういう生々しい部分を見せていて、それが素なのか自己プロデュースのひとつなのかがどんどん気になって。調べていけば調べていくほど菜々の存在が大きくなっていって。で「金子理江」ってエゴサしたら、菜々が「かわいい」って言ってくれていることを知って、うれしいなって。（笑）
■あははははは。（笑）
金子 何かにもがいている子や、もがきながらも何かを壊していけるような子、繊細ながらも強い女の子っていうのを、わたしは新メンバーとして探していたっていうのもあるし、菜々の小さい頃の夢がアイドルになりたかったってことをSNSで知って、声をかけてみたら、こうやってすごく強い意思を持って入ってくれたんです。
