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カサリンチュ WEB LIMITED INTERVIEW

タツヒロ(Vo &Ag)
コウスケ(ヒューマンビートボックス &Vo &Ag)

それぞれの“たいせつ”を胸に
“出会いと別れ”がテーマのミニアルバム完成

アコギとヒューマンビートボックスというスタイルで地元・奄美大島を拠点に活動するカサリンチュがミニアルバム『たいせつなひと』をリリース。大切な人、場所、景色、思い出――様々な記憶を呼び起こす全5曲には、彼らが過ごす島のぬくもりやこれまで出会った人たちのやさしさが、極々自然に刻まれている。その“たいせつ”が詰まったこのミニアルバムについて、そして2人を形成する大切な奄美について、話を訊いた。

■今回のミニアルバム、それぞれの大切な人や場所や思い出、そういったものがふっと思い浮かぶあったかい1枚になりましたね。

タツヒロ 普段生活している中で、ふといろんな人を思い出す瞬間ってあると思うんですよね。それはテレビだったりラジオだったり雑誌だったり、きっかけはいろいろだと思うんですけど、そのきっかけのひとつにこのミニアルバムがなったらいいなって、音楽ってそういうもののひとつなんじゃないかなって。昔のことを思い出したりする時間が、またその人にとって次に進んでいく力になるんじゃないかなと思うところもあるし、そんな1枚になればいいなと思いながら作りました。

■春ということもあり、また思うところも多いですよね。

タツヒロ 卒業、会社の異動などで出会いや別れも増えていく時期ですからね。僕らの住む奄美は春になるとみんな島を出ていくので、この時期は特に出会いと別れを強く感じますね。

■やっぱり島を離れる人は多いんですか。

コウスケ 早い子は高校進学で出ていくし、8割から9割の人は出るんじゃないですかね。1回は内地に出なさいって、そういう文化もあるんで、島を離れる人は多いですよ。

■お2人も一度は東京に出られたんですよね

タツヒロ はい、例にもれず一度は。それぞれ別だったんですけど、2人とも専門学校で上京しましたね。

■島に戻ることを前提に上京されたんですか?

タツヒロ 戻る予定はなかったですね。

コウスケ 夢いっぱいで上京して、一旗あげてやるって気持ちでいたんですけど、完全に挫折感バリバリで帰りました。(笑)でもそれがあったからこそ、いろんなことを思えたっていう気持ちはありますね。僕ら、島での友達の結婚パーティーをきっかけに結成したんですけど、いろんな気持ちを持って島に帰って、そこでの生活があって、島だったからこそまた会えて、いまにつながってることがたくさんあるんですよ。東京に住んでた頃といまだと東京のイメージも全然違うし、自分たちが生まれ育った島がいいなっちゅうことにも気付けたし、全部つながってるんだなって思います。

■お友達の結婚式がきっかけで結成されたということですけど、アコギとヒューマンビートボックスというユニットは他にはないカタチでおもしろいですよね。

コウスケ 僕が島に帰る直前にAFRAさんにすごい衝撃を受けて、たしか東京最後の日にAFRAさんのCDを買って、それを聴きながら実家で練習して。ある程度できるようになったらパーティーとか島のお祭りに呼ばれるようになったんで、ひとりでやるより相方誘って一緒にやろうってことになって。だから自然発生というか、ただ楽しくてやってたらこうなったっていう感じなんですよね。

タツヒロ もともと中学、高校が一緒でバンドをやってたんですよ。僕がベースで、(コウスケが)ギターで。音楽やるときはずっと近くにいた存在だったんで、自然に2人で始めた感じですね。

■バンドの頃はどういう音楽をやってたんですか?

タツヒロ 当時ビジュアル系が流行ってたんで、ビジュアル系をコピーしてました。めっちゃルナシーしてましたよ。

■えー!って感じですね。(笑)2人でやろうとなったとき、またバンドでという話にはならなかったんですか。

コウスケ ないですね。ただ2人でやってるのが楽しかったし、2人でやったときすごくしっくりきちゃったんですよ。だからバンドしたいっちゅう気持ちにはならんかったですね。

■こういうことを歌いたいとか、こういうことを伝えたいとか、そういう想いはありました?

タツヒロ 最初はずっとコピーをしてて、2人で始めるきっかけを作ってくださったライブハウスのオーナーさんに「オリジナルやってみたら?」って言われてオリジナルを始めるんですけど、その頃はただ自分の置かれている状況や感じることを歌おうと思ってたんで、こういうことを歌いたいとか、誰かに何かを伝えたいとかはなかったですね。でもメジャーデビューしたくらいから、聴いた人がこういうこと感じてくれたらいいなと思って作るようになって、最初は自己満足だったのが、いろんな人たちとの出会いを経て伝えたい想いが出てきたのかもしれないですね。自分のことや想いを歌うことで、聴いた人がいろんなことを思い描いて、またそこから何かを感じてもらえたらいいなって。

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