成熟と情熱、止まらずに走り続ける決意を込めた『DSMN』
2PMのJUNHOが、ソロとしては4枚目のミニアルバム『DSMN』をリリースする。グループでの韓国デビューから8年、これまで一度も休むことなく走り続けてきた彼が、「Don’t Stop Me Now」とこれからも走り続けることを誓った今作は、より音楽性を成熟させつつも、情熱にあふれる歌声がダイレクトに響く内容に仕上がった。全曲で自ら作詞・作曲・プロデュースを手がけるソロ活動について、韓国では近年評価を高めつつある俳優業について、そしてJUNHOというひとりの人間について、その信条を語ってもらった。
■ソロでは4枚目のミニアルバム『DSMN』がリリースされますが、爽やかな楽曲が多かった1枚目『キミの声』から比べて、枚数を重ねるごとに男らしさが増している気がします。今作を作るにあたって、どんなことを考えていたんですか?
JH 音楽的には成熟さを出すことが大事だと思っていました。1枚目のときが爽やかだったとすれば、そのときから時間も経っているし、年も取っているので、そういった成熟さが出るのは自然なことだと思うんです。男らしい音楽を念頭に置いたつもりはなくて、あくまでもいまの自分が好きな音楽、やりたい音楽をやっていった感じがします。
■アルバムタイトルにもなっている“DSMN”は、「Don’t Stop Me Now」の略で、直訳すると「俺を止めるな」という意味だと思うんですけど、いまのJUNHOさんの心境に近いものがあるんですか?
JH 自分の気持ちが込められていると思います。僕はデビューからいままで8年近く、休まずに走り続けてきたんです。それは自分で選択したことなんですけど、これからも仕事のうえで、ずっと止まりたくないですし、走り続けていくことのダイナミクスを音楽でも表してみたいと思ったんです。
■JUNHOさん的には、この8年は順調だったんですか?
JH 単純に順調だったとは言えないです。2PMのメンバーとして、いろんなことを経験して、いろんなことがあったからこそ、いまの自分があるわけですし、メンバー同士の絆も深まったと思うんです。
■全体的に見ると情熱的な歌詞が多いなと思ったんですけど、JUNHOさんの過去のインタビューを読んでいたら、実は冷静で、客観的に自分を見ている人なのかなと思ったんです。歌のなかの自分と、素の自分は違うものなんですか?
JH 歌にはほぼ自分自身が投影されていると思います。ただ、ファンのみなさんに対する愛情や感謝の気持ちは、すんなり伝えることができるんですけど、逆に僕自身が抱えている痛みみたいなものは、たやすく言葉で表現することはできなくて。別にあえてする理由もないと思うんです。もちろん共有できればいいと思うんですけど、それは甘えのような感じもしてしまうので、そういった自分の心の痛みは、歌に溶けこませるようにしています。
■その痛みというのは、今回のアルバムでは、どの曲にいちばん出ていますか?
JH 今回のアルバムに関しては、あまり痛みというのはそれほど表現されていないような気がします。“最後に”(完全生産限定盤のみ収録)はファンのみなさんとのお別れに対する歌でもあるので、痛みと言えなくもないんですけど、そういう意味では去年出した“Pressure”(ミニアルバム『SO GOOD』収録)という曲が、いちばん痛みが表現されていると思います。痛みということではなく、僕自身を最も表している曲を挙げるなら、“DSMN”や“HYPER”ですね。
■JUNHOさんの音楽を聴いた人には、どんなことを感じてもらえたらうれしいですか?
JH 特にそういうことは考えてないんですけど、同じことを考えてもらえたらうれしいですよね。「こんなことを考えて作ったんじゃないか」ということが通じ合っていたり、「こういうジャンルの音楽を取り入れたんだな」と理解してもらえたり、共感できることがいちばんだと思います。でも、それ以上に、歌を聴いてもらえるだけでもうれしいです。