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JUN SKY WALKER(S) VANITYMIX 2018-2019 WINTER PICK UP INTERVIEW

■30年やってきて、いまがいちばんって言えるってすごく素敵なことですよね。

宮田 僕らは中学1年からの同級生で、中学2年で初めて組んだバンドがこのJUN SKY WALKER(S)で、それでずっときたわけですからね。メジャーデビューまでは同じ夢を持って同じ方向を見ていたんだけど、22歳でデビューして、一気に売れちゃったから、まぁまぁ鼻高々というか、向かうところ敵なしになって。(笑)最初はお互いに気持ちもわかり合えていたのが、例えば結婚して家庭を持ったりとか、いろいろと価値観が変わっていく中で(寺岡)呼人(Ba)が抜けて、オリジナルメンバーの伊藤毅が戻ってきて、アルバムを出したりもして。でもいろいろなことが修復できず、結局仲が悪くなって解散、みたいなね。

■そうだったんですね。

宮田 だけど、あの解散があったからこそよかったのかなって、いまはすごく思っていて。ほんとは解散なんてしないほうがいいし、ファンを悲しませたって意味では、全然よくないんだけど、僕たちにはそれがやっぱり必要だったといまは思うんですよね。もちろん当時はそれこそ内部はぐちゃぐちゃだし、メンバーは仲悪いし、先は絶対ないなと思った時期もあったし、俺の音楽人生終わったなって思った時期もあるんだけど、それがあったからこそのいまっていうのかな、そういうのはすごく感じるんですよね。

■それがあったからこそ、見えたものも多いんでしょうね。

宮田 解散があったからこそ、当時は見えなかった景色や気持ち、感謝の気持ちっていうのかな。昔は「感謝なんかしたらロックじゃねぇ」と思っていたけど。(笑)いまはそういう気持ちを持つことこそがロックなのかなって。芯のぶれない部分、歌をうたい続けてきたこと、音楽を続けてきたことはもちろん何も変わっていないけど、お客さんに対する気持ちはずいぶん変わってきましたよね。でも、だからこそいまがいちばん充実しているし、いまがいちばんいいのかなって思うんです。

■いま30周年のアニバーサリーイヤーをこうやって過ごしていられること、あらためてどう感じていらっしゃいますか?

宮田 これこそほんと感謝ですよね。ドリーミュージックに移籍して、30周年のリリースがいくつかあって、今回の『白いクリスマス 2018』もそうだし、前回のサンプラザ、いまやっているツアー、全部タイミングだと思うんですけど、そういうタイミングでそういう人たちと出会えたってことも僕らの運だろうし、そういう人たちに恵まれている部分は、この1年を通してすごく感じるし、一期一会じゃないけど、そういう力があってこそ僕らも歌えるし、ロックンロールできるんだなってあらためて思います。だから、この30周年というのは死ぬまで一生忘れない1年になるんじゃないかなって、いまからもう感じていますね。だからこそ、やっぱりこれからもこの4人で転がれるところまで転がり続けたいなと思いますね。

Interview&Text:藤坂綾

PROFILE
1980年代後半、原宿ホコ天で爆発的な人気を得た伝説的バンド。1997年に一度解散したが、2007年に期間限定で再結成し、2012年に完全復活を遂げる。2018年にデビュー30周年を迎え、オリジナル音源をリマスタリングして収録する、ジュンスカ史上初のオールタイムベストアルバムをリリースするなど、精力的に活動している。

junskywalkers.jp

RELEASE
『白いクリスマス 2018』

MUCD-1420/21
¥2,700(tax in)
DREAMUSIC
11月21日ON SALE

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