声の魅力を最大限に活かした楽曲で、無限の成熟を遂げた日本2ndアルバム
シンクロ率99.9%と言われるダンスが絶賛を受ける韓国の7人組・INFINITEだが、このたび発売された日本で2枚目となるアルバム『For You』では、ぜひ彼らの声に注目して聴いていただきたい。松尾潔がプロデュースした3曲をはじめ、布袋寅泰、河村隆一の提供による楽曲も含む本作では、それぞれ異なる個性を持った声が的確に配置され、この7人でなければ生まれない表現を作り上げている。インタビュー中、何度となく目の前で歌いながらアルバムについて話してくれた彼ら。文字だけでお届けするのは申し訳ないが、その歌に込められたこだわりを感じてほしい。
■日本では2枚目のアルバムとなる『For You』が発売されました。いまはプロモーションで来日されているわけですけど、手応えはいかがですか?
ドンウ 空港に着いたときから感じていました。本当に大勢のファンのみなさんが来てくださって、応援の声をかけてくれたり、メンバーの名前を呼んでくださったんです。
ソンジョン それから、僕たちオリコンで2位(12月15・16日のデイリーランキング)になったと聞きました。そういうことを通しても、ファンのみなさんから愛していただいているんだなということを感じます。
■前作の『恋に落ちるとき』から2年半が経ちましたが、その頃と比べて成長したと感じることはありますか?
ドンウ やはり日本での活動を経験してきたことで、いろいろなことが自然と染み付いたと思います。会話の性格も理解できるようになってきたので、そういった部分まで考えながらレコーディングすることができました。
エル 単語の意味がわかるようになったので、感情を表現しやすくなりました。レコーディングをするうえでも、うまく表現できるようになったと思います。
■今回のアルバムで苦戦した曲はありましたか?
ウヒョン “Can’t Get Over You”では、ソンジョンさんの感情表現がうまくいかなくて、予定より2日多くかかったんです。
ホヤ ソンジョンくんは恋愛経験が一度もないから、感情表現をするうえで難しいことが多かったんだと思います。
■どこが納得いかなかったんですか?
ソンジョン やっぱり「もっといい曲にしたい」という欲があるので、100回録り直そうが、1000回録り直そうが、がんばろうという気持ちがありました。いちばん苦労したのは、最後の息の処理というんでしょうか。そういったものも非常に重要だと思うんです。
■ソンジョンさんの透明感ある声が最大限活きるように?
ソンジョン はい。それは常に意識して、純粋な感情を伝えようと努力しています。今回は何度も録り直したことで、そういう気持ちがうまく伝わったと思います。
■“Can’t Get Over You”は、ひとりずつ順番に歌うので、メンバーそれぞれの声が聴き取りやすい曲ですよね。他のみなさんはどんなことを意識して歌ったんですか?
エル 僕は感情を生かすこと、それと全体の流れを考えながら歌いました。僕のパートのすぐ後にサビが来るので、サビで盛り上がるように努力しました。
ドンウ 僕は本当に一文字一文字、ベストを尽くしながら歌いました。呼吸やアクセント、単語の発音もきちんと理解できるように意識していました。
ソンヨル 僕は特定の部分に力を込めてとかではなく、歌詞に込められている感情をうまく伝えようと意識して歌いました。
ホヤ 僕の場合は空気半分、音半分というか、あたかも飛んでいるかのような感覚で歌うことを意識しました。
ウヒョン 僕はサビを担当したんですけど、この曲が持つ悲しみを伝えられるように歌いました。
ソンギュ 僕は歌の導入部とサビを歌っています。導入部ではできるだけ抑えたような、悲しい感情をうまく伝えようと務めました。辛いけれども、なんともないフリですね。「もしあの日 君の背中追いかけてたら〜」(と実際に歌い出す)。
■ありがとうございます!
ソンギュ 導入部では、いま歌ったように、感情を押し殺すように、悲しい気持ちを伝えようと努力しました。サビでは非常に盛り上がる部分ということを意識しながら、僕のすべてを爆発させる気持ちで歌いました。
ドンウ クレッシェンド、デクレッシェンドですね。
ソンギュ 「君がいるだけでいい ほかに何もいらない〜」(と今度はサビの部分を実際に歌い出す)。
ウヒョン 「なくして初めて気づくこの僕〜」(と続けて自分のパートを歌い出す)。