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I Don’t Like Mondays. WEB LIMITED INTERVIEW

■話を戻しますけど、オシャレな女の子を躍らせるために、意識しているポイントはありますか?

秋気 どんなに音楽がよくても、見た目が悪かったらライブに来てくれないと思うんですよ。そういうビジュアルのハードルも含めて、オシャレな女の子を踊らせたいっていうコンセプトにしてますね。ただ、別にオシャレかどうかなんて、絶対的な基準があるわけじゃないので、自分がオシャレしたいとか、ちょっとでも出かけるときにいい服を着たいとか、そう思うだけでもいいと思っていて。「オシャレな女の子を躍らせる」というよりは、「オシャレしたいと思っている子たちを躍らせる」っていうのが本当のコンセプトですね。

■アルバムのタイトル曲になっている“Fashion”は、「疲れたら着替えて何処かに出かけてみるのさ/捜していた大切なものがそこにはあるから」と歌っていたり、まさにそういう曲ですよね。

秋気 僕らのなかでは、結成当初から音楽だけじゃないバンドにしたい想いがあって。今回はRESTIRさんと一緒にグッズを作ったり、このジャケットも一緒に考えたりしたんですけど、バンドができる可能性って、音楽だけじゃないと思うんです。いままで僕らが好きになったバンドも、見た目の雰囲気とか、服装とか、本人たちの発言とか行動とか、全部まとめてかっこいいと思っていたので、そういう印象をいまの子にも与えられたらなと思いますね。

謙二 僕はファッションや個々のアイデンティティをかっこいいなと思って、それから曲を聴いて好きになったバンドも多いんですよ。Nirvanaのカート・コバーンやGuns N’ Rosesのスラッシュも、ファッションアイコンみたいな感じだったじゃないですか。音楽とファッションというと、どうしても俗っぽく見られがちなんですけど、音楽は音楽でかっこいいことを突き詰めていればそれでいいでしょっていう考えではあるので、そこはセットで「いいな」と思ってもらえたら嬉しいですね。

秋気 僕らはビジュアルも押し出しているからこそ、これで音楽がダメだったらダサいなと思うので、そこは僕らにとって、いい意味でハードルになっていると思いますね。だから「I Don’t Like Mondays.っぽさ」とか、「I Don’t Like Mondays.はこうあるべき」ということは、常にみんなが考えていることですね。

■曲はみんなで相談しながら作っているそうですけど、どういう感じで進めているんですか?

謙二 まずは共通認識を作るんですけど、I Don’t Like Mondays.にとって次はどういう曲を出したほうがいいのかみたいなことを考えて、こういう曲調がいいよねとか、ギターリフの曲でしょとか、4人で話し合うんです。それでパソコンの前に集まって、秋気がリズムを入れて、僕がベースを入れてみたいな感じで進めてますね。

秋気 僕らはメロディーがよければ、どんなジャンルをやっても受け入れられると考えているので、まずはサビの部分だけコードとリズムを作って、それを延々とループさせながらサビのメロディーを決めていくんです。

謙二 「俺、思いついたわ、♪ふんふーん」「それダメ」「じゃあ、次は俺がいく」みたいなことを4人で繰り返して、「ここはいいけど、あそこはダメだから変えよう」とか、少しずつ固めていくんです。それでサビが決まったら、Aメロはアゲようとか、Bメロはロングトーン中心にしようとか考えるんですけど、僕らはデビューする前に、どういうメロディーの展開が流行っているのか、どういう仕組みの曲が売れているのか、いろんなヒットチャートを見てひたすら分析していたんですよ。そのときの経験をもとに、試行錯誤して答えを探していくというか。

■たとえば“Crazy”を作ったときは、どんな話し合いをしたんですか?

秋気 いままで出してきたリードトラックは、ファンクやディスコを基調としたものが多くて、それは僕らの軸になっている自覚もあったので、今回もそういう曲調でキャッチーなメロディーのものにしたいということから作り始めたんです。ちゃんと説明しようとすると、このコードには5度の音を当ててとか、そういう話になっちゃうんですけど、とにかく聴いてすぐにいいと思う、その速度が速い曲を意識しました。でも、ファンクやディスコの曲調と、メロがキャッチーというだけでは、普通の曲しかできないので、そこに追加する新しい要素をいろいろ考えた結果、謙二がベースを弾かずに打ち込みでベースを入れたりして。

謙二 いまは80sリバイバルが来ていると思うんですけど、あの頃のエッジの効いたドゥクドゥクドゥクみたいな音を、ベーシストじゃなくてプロデューサーが打ち込んだみたいな感じで入れたかったんです。間奏のブラスセクションの部分だけは生でベースを弾いたんですけど、そのコントラストもいい感じになったと思います。

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