聴けば恋もオシャレもうまくいく!? 流行に敏感な女子を躍らせるアイドラの最新作
バンドサウンドにクラブミュージックの要素を取り入れたり、日本語と英語をミックスさせた歌詞を操ったり、新しい世代の感覚で音楽を奏でているアイドラことI Don’t Like Mondays.が、セカンドアルバム『FASHION』をリリースした。「流行に敏感なオシャレな女の子を躍らせる」を目標に掲げ、今作でもセレクトショップのRESTIRとジャケットやグッズを共同制作するなど、ビジュアル面でもファッショナブルなセンスが光る彼らだが、制作へ向かう姿勢は実に真面目でストイック。ベースの謙二、ドラムの秋気の2人に、自身の音楽へ込める想いを語ってもらった。
■アイドラはクラブが好きな人とライブハウスが好きな人、両方を楽しませたいと言われてますけど、もう少し具体的に説明していただけますか?
謙二 最近はライブハウスに行く子が減っていて、入りづらいイメージを持っている人も多いと思うんです。僕ら自身も活動するフィールドはライブハウスが多いですけど、プライベートではどっちかというとクラブに行くことのほうが多くて。そういうクラブに来るような女の子が、初めてライブハウスに行っても、何も考えずに楽しめるような環境を作りたいんです。
秋気 僕らも普段からEDMを聴いたりしていて、バンドとミックスさせたらおもしろいんじゃないかと思って、音楽的な部分でもチャレンジしているんです。今回のアルバムだと、“Tonight”とかはそれが体現できているのかなと思ってます。
■音楽性の部分で壁を壊したい?
秋気 そうですね。音楽という意味では同じカテゴリなので、バンドだからバンドっぽい音楽をやるとか、区切ってしまうのはもったいないと思うんです。僕らはEDMもファンクもロックも、ジャンルを問わずにやっているんですけど、聴いてくれた人がいいか悪いか、好きか嫌いか、それだけでいいと思うんですよ。いまの若い子はジャンルとか、英語と日本語の割合とか、そんなことは気にしないと思うし、僕ら自身もそこを気にして音楽を聴くことはないので、そういう僕らの世代の感覚でやっていけたらなと思っています。
■アイドラには「流行に敏感なオシャレな女の子を躍らせる」というコンセプトもありますよね。
謙二 オシャレな女の子って、いろんなことに厳しいじゃないですか。あえてハードルが高い目標を掲げたいなと思って。
■実際、オシャレな女の子を躍らせられている感覚はあるんですか?
秋気 ありますね。よく言われるのが、僕らのライブに来るお客さんは、みんなかわいいよねって。
■それはいいですね!
秋気 もっと言うと、もともとオシャレに敏感じゃなかったファンの子たちも、僕らの影響でオシャレしてライブに来てくれるようになったんです。だんだん見た目が変わっていくのがわかるので、それはうれしいですね。
謙二 僕らの影響でクラブに行くようになった子もいるんですよ。
秋気 僕らはクラブもライブハウスも好きで、その架け橋になれたらいいなと思っているので、そうやって実際に足を運んでもらえるのはうれしいですよね。あとはカップルでも聴いてもらえたらいいなと思っていて。ジョン・メイヤーとか、Coldplayとか、海外のアーティストのライブ映像を見ると、絶対にカップルが映ってるじゃないですか。
■いますね、肩車してたりとか。
謙二 そうそう。(笑)ああいうのめちゃくちゃいいなと思うんですよ。
秋気 ということは、ライブ会場がデートスポットになりうるということじゃないですか。それって、僕らの音楽を知らなくても行けるライブだと思うんです。ファンの子たちが盛り上がって楽しむのは当然なので、彼氏や彼女を連れてきてもらったり、ちょっと気になっている異性を連れてきてもらったり、そういうデートスポットになるようなライブは心がけていますね。
■アルバムのリード曲になっている“Crazy”なんかは、「頭の中は君しかいない」と歌っていたり、デートで来て、彼女が歌詞を彼氏の言葉として脳内変換してくれれば、自然といい雰囲気になりそうですよね。
秋気 そうなるといいですよね。ぜひデートで使ってほしいです。
■“Crazy”みたいに女の子にストレートに気持ちを伝える表現は、あんまり日本人っぽくない感覚だなと思ったんですけど、みなさんは普段からそういうタイプなんですか?
秋気 性格もあるとは思うんですけど、たとえばブルーノ・マーズとか、One Directionとか、もろにこういう感じなんですよ。女の子に対して、「君はこんなに素敵で」みたいな。僕らはデビュー前に歌詞の方向性について考えたことがあったんですけど、そういうのをストレートに言う日本のアーティストは少ないし、まぁ女の子は好きだし、(笑)ちょっと露骨なくらいストレートなほうが、振り切ってかっこいいんじゃないかって話になったんです。