海洋実習に出港した女子高生たちを描いたアニメ『はいふり』ED曲をリリース
これまでも数々のアニソンを歌い、アニメの世界観に寄り添った表現を信条としてきた春奈るなが、アニメ『ハイスクール・フリート』(以下、はいふり)のエンディング曲となっているニューシングル『Ripple Effect』をリリースした。アニソンクリエーターとして知られるZAQが手掛けた同曲は、海の安全を守るブルーマーメイドを目指し、海洋高校で実習する女生徒たちを描いたアニメのストーリーと見事にマッチ。再生した瞬間に大海原が浮かび上がる楽曲となっている。今後ライブでの定番曲になるであろう“Dynamic Dreamers”、春奈自身が作詞した“サイレントカラーズ”と、計3曲を収録した今作についての想いを語ってもらった。
■“Rippele Effect”はアニメとばっちりリンクした内容の曲になってますけど、どういう感じで曲作りを進めたんですか?
春奈 今回はZAQさんに曲を作っていただいたので、作詞の面では何度か打ち合わせをさせていただいたんですけど、曲の雰囲気は全部お任せしました。
■ラッパの音とか、海っぽい世界観が素敵ですよね。
春奈 そうなんですよね!本当に『はいふり』の世界観が凝縮された楽曲になっていると思います。それに、いままで私の楽曲にブラスバンドのサウンドはなかったので、私も聴いていてワクワクしました。
■歌詞の打ち合わせでは、どんな話をしたんですか?
春奈 私が自分で作詞するときは、聴く人の腕を引っ張っていくんじゃなくて、背中をそっと押してあげられることを心がけているんです。だから、「ついて来い!」みたいな感じじゃなくて、「支えてるよ」っていうメッセージ性のある歌詞でお願いしますと。そういう自分の軸にあるものをZAQさんにお伝えして、書いていただきました。
■アニメについてというよりは、春奈るなとしてのスタンスを?
春奈 そうですね。『はいふり』はオリジナルのアニメで原作がないので、私も手探りだったんです。だからアニメの世界観というよりは、伝えたいものっていうのを重点的に打ち合わせさせていただきましたね。
■曲を作っていた時点では、アニメのことはどのくらい聞かされていたんですか?
春奈 女の子たちがたくさん出てくるけど、キャッキャしてる話じゃなくて、戦闘シーンがあるよっていうくらいでしたね。キャラクターデザインは見せていただいたんですけど、詳しいストーリーとか、キャラの性格とかは未知だったので、そこは難しかったです。でも、戦うということは、何か信念を持っている女の子たちなんだろうなと思ったので、心の強さみたいなことは意識して歌いました。
■“Ripple Effect”は「波及効果」という意味で合ってますか?
春奈 はい。波紋とか、ひとつの刺激がいろんなものに影響していくとか、広がっていくという意味です。この歌から元気や勇気が広がっていけばいいなと思ってます。
■実際、アニメが放送されてから、歌うときの意識は変わりました?
春奈 やっぱり、アニメの世界観を飲み込んでから歌うのは全然違いますね。主人公のミケちゃん(岬明乃)も、やさしさのなかに強さを持っている女の子なので、そういうところを意識したりとか。歌にも影響はあると思います。
■アニメも毎週見ているそうですけど、ここまでの感想を教えてください。
春奈 まずキャラデザインが秀逸すぎて。女の子たちってこんなにかわいいんだなと思いましたね。ほんと幸せです。(笑)しばらく推しが選べなくて大変でした。どこに気持ちを置こうかなみたいな。
■推しを選ぶ必要はあるんですか?
春奈 やっぱり感情移入するためには、推しを作らないとダメなんですよ。
■ちなみに誰推しなんですか?
春奈 マロンちゃん(柳原麻侖)ですね。あんなに小さくてかわいいのに、江戸っ子で口が悪くて、意外と照れ屋なんです。女の子が水着になるシーンで顔を赤らめちゃうところとか、そのギャップにやられました。早くグッズがほしいです!
■春奈さんはアニメファンとしても知られてますけど、そういう部分は歌手としてのスタンスにも影響を与えているんですか?
春奈 そうですね。音楽もアニメと寄り添っていきたいなと思ってるし、アニメの世界観を壊さないように、できる限り自分のなかでアニメを落としこんでから歌うようにしてます。
■これをやったら裏切るなとか、ファン目線で考えたりも?
春奈 そこしかない気がします。アニメが好きだからこそ、アニメファンのリアクションを考え過ぎちゃうというか。アニメのファンに批判されることが、いちばん傷つくんですよ。アニメ自体も否定された気持ちになっちゃうから。だからキャラクターの名前は間違えないとか、タイトルを間違えないとか、そういうところは本当に徹底してやってますね。