■アルバム制作を終えてみてどうですか?
H 曲作りのセッションに行くときはいつも大変だけど、特に知らないミュージシャンたちと数日一緒にやるってなると、なおさらだよね。なぜなら曲を書く上で、弱い自分も見せなければならないからね。言いたいことを躊躇なく言えるくらい自分をさらけ出すっていうのはとても難しいことだね。ただ、今回は少人数で、全員がいろんなことを試せる環境にあったし、曲を書くときに自分に正直になれた気がするんだ。とにかく居心地がよくて、言いたいことが言える感じだったし。歌詞を書いていても、躊躇することもなかったんだ。今回一緒に制作したミュージシャンたちはもともと知り合いではなかったけど、それでも自分を抑えている気がまったくしなかったんだよ。素晴らしいことだよ。あまりよく知らない人たちと一緒にいるのに、曲を書くときに弱い自分をさらけ出すことができるのが素晴らしいことだし、それにすごく助けられたと思う。正直な気持ちを表した曲が前から大好きだったから、まさにそれこそが自分のやりたかった音楽だったんだ。だから今回、ここまで自分を完全にさらけ出すことができたっていうことに、自分でもちょっと驚いているんだ。少人数で音楽を作ることを楽しむことができたのが要因だと思う。全員がアルバム作りを一番大切なことだと考えていて、全員が曲作りに没頭できたからだね。だからこそ、みんなが心からハッピーになれるものができたんだと思っているよ。みんなすごく貢献してくれたと思う。うまく言えないけど、準備もすごく必要だったしね。すごく自然な形で自分を出せたのが良かった。そういう空間に居られるのがすごく心地よかったよ。
■初めてのソロアルバムの制作をしてみて学んだことは何かあれば教えてください。
H 今回の経験では本当にいろんなことを学んだよ。立ち止まってこれをやるべきだって、考えるなんてことはなかったんだ。自分にできるのは、ただ自分の言いたいことを書いて、何が出てくるか様子を見ること。それ以外に何をすればいいかなんて分からない。もしそうじゃないことをやったら、自分にがっかりしてしまうんじゃないかな。だからアルバムがこういった感じにまとまって嬉しいよ。今のところ、このアルバムは自分が今までで最も音楽的に携った作品だしね。アルバムが完成したというか、もう手を加えたくないと思える時があったんだ。いろんな形で何度も聴いてきて、ある時点で「よし、心から満足できているぞ」って思ったんだ。これで決まりだってね。で、他の人に完成したって確信できるときはどんなときかって訊いてみたけど…ほぼ全員から「完成したって確信できるときなんてない」って回答が返ってきたよ。いつも結局は後から何かしら足したくなるものなんだって。だからちょっと心配したよ。もうでき上がったと自分で思える時があって、その後にいろいろと変更があったからね。最終的には「もう時間がありません、これで完成」って言われてね。変な感じだよね。まぁ、常にまだ何かできそうな気がしてしまうんだと思うけど、今の完成状態には心から幸せを感じるよ。違和感は全くないね。ファースト・アルバムはこういう音にしたかったんだって気がする。本当に最高の気分だよ!
PROFILE
2010年、英人気組「Xファクター」でワン・ダイレクションを結成し、2011年にデビュー。トータルセールス7000万枚超えのグループの一員として数々の1位と記録を打ち立てる。2015年11月にリリースされた1Dとしての5作目『メイド・イン・ザ・A.M.』の直後の2016年3月、1Dの一時活動休止。2017年4月、ソロデビューシングルをリリースし、待望のデビューアルバムが5月24日にリリース。
RELEASE
『ハリー・スタイルズ』
SICP-5400
¥2,592(tax in)
Sony Music Japan International
5月24日ON SALE