片寄涼太・数原龍友(ヴォーカル)
本当に新しい僕らの一面を表現できた
世代や性別を問わずイメージが浮かびやすい曲
3rdアルバム『SPEEDSTER』がオリコン初登場1位を獲得し、4月からスタートした初の単独全国アリーナツアーも大盛況のGENERATIONSだからこそ制作するこができた、通算12枚目となる究極のバラードナンバー“涙”をリリース。ミュージックビデオはGENERATIONSにとって初めてとなる「踊らない」ミュージックビデオになっており、メンバーそれぞれが出会いと別れを演じている姿は必見!そんな今作について、ヴォーカルの2人に話を訊いた。
■3rdアルバム『SPEEDSTER』にも “Rainy Room”というバラード曲がありましたが、シングルとしてバラードをリリースするのは今回の“涙”が初めて。満を持したという印象です。片寄 実は今回リリースするシングルに関しては、別の方向性のアイディアもあったんです。でも、ツアー中ということもあって、このタイミングだからこそバラードをシングルにしてみるのはどうだろうというアイディアをいただき、そこから今回の作品を作ることにつながっていきました。自分たちにとっても、また新しい引き出しになっていると思いますし、“Rainy Room”のときとはまた違ったシングルとしてのディテールにこだわって歌えた部分もあるのかなと思います。
数原 歌い手としてバラード曲は勝負なところもあるので、デビュー当時から、ずっとやりたいと考えていました。ただ、やっぱりタイミングというのもすごく大事で、GENERATIONSとしては、それが今でした。ここまで大事にしてきたからこそ、この“涙”という楽曲がよりエネルギーを持ってくれるんじゃないかと思いますので、聴いてくださったみなさんが、楽曲やミュージックビデオに対して、どういった反応をしてくださるのかが楽しみです。
■今だからこそ表現できる部分もあるでしょうしね。片寄 そうですね。今ちょうどツアー中でして、お客さんに向かって、いろんな楽曲をパフォーマンスさせていただいているんです。その中で作品を作ると、どういうふうに聴こえたらお客さんが楽曲の世界に入り込みやすいだろうということをより意識しました。だから、お客さんの顔を思い浮かべながら歌わせていただくことが出来ました。
数原 ツアー中って、自分たちだけではなくて、グループ全体の士気が高いんです。ひとつの目標に向かってみんなで力を合わせていますので、熱量があって、すごくいい状態なんです。そういう中で“涙”に取り組めたことは、とても良かったと思います。
■先ほど片寄さんが「ディテールにこだわった」とおっしゃっていましたが、具体的には、それはどういう部分ですか?
片寄 今回のシングルは、より多くの方の耳に触れる機会をいただける作品として、悲しい恋愛ソングですけど、テーマは“涙”という普遍的なもののひとつになりました。だから、よりキャッチーにしつつ、かつ感情を感じてもらえるようにしようと思って歌いました。
数原 “涙”は、普段GENERATIONSがやるサウンドとは対照的なものだったので、僕は涼太とのバランスを取ることも心がけました。やはりバラードでは、バランスがかなり重要視されると思います。だから、自分が歌わせていただいたあと涼太(片寄)の歌を聴いて、もうちょっと違うアプローチのほうがいいのかなって考えたりもしました。
■歌のトーンを揃えるというか。
数原 そうですね。ちゃんと歌が繋がるようにテンション感を合わせた部分はありました。それはお互いにやっていたと思います。
■Aメロから徐々に感情が高まっていく感じもしたんですが、そういう感情の流れも意識しながら歌いましたか?
数原 はい。感情の持って行き方は、しっかり自分の中でストーリー性を持たせて歌っていました。後半になって演奏も盛り上がってくるので、それに合わせてトーンを変えたりしながら歌っていった感じです。
片寄 本当に画が浮かぶ楽曲ですので、歌っていて「なるほど」と感じさせられるんです。恋人同士の始まりと終わりを“涙”というキーワードだけで、ここまで上手くつなげてくる。そういう歌詞がすごいなと感じましたし、最後に出てくる、涙は“今日こぼれた”ってなっている部分で、「うわっ、今日の出来事だったんだ!」と自分たちも気づかされて、まるで短編小説を読んでいるような気持ちになりました。だから、自分の頭の中に画を浮かべつつ、聴いていただくみなさんにも感情移入していただけるようにと歌っていきました。
数原 それに、この曲は「サヨナラ」や「ゴメンネ」、「観覧車」など、キーワードもとても伝わりやすいんです。そういう言葉が使われているから、より状況を描きやすいのかなと思います。世代や性別を問わずイメージが浮かびやすい曲なので、主人公が話しているかのようにとか、主人公の感情で歌うということを意識しました。もしかすると、演技に近い感覚なのかもしれませんが、どれも主人公の言葉であり感情なので、なりきって歌うことに意味があるようにも感じました。