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GARNiDELiA WEB LIMITED INTERVIEW

奇跡までも巻き込んだ『魔法科高校の劣等生』との3年ぶりのタッグ

『劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女』の主題歌となる6thシングル『SPEED STAR』をリリースするGARNiDELiA。昨年12月にリリースした2ndアルバム『Violet Cry』でみせた大胆な挑戦と進化を引き継ぎ、さらには奇跡までも巻き込み、ガルニデならではの濃密な仕上がりとなった今作。2人がここまで挑戦を繰り返し、変化を恐れず進んでいく理由とは――メイリアとtokuに話を訊いた。

■ひさしぶりのシングルですが、“SPEED STAR”は『劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女』の主題歌で、『魔法科』とも3年ぶりのタッグとなるんですね。

メイリア もう3年!早いですね。

■早いですよね。

メイリア 実はこの曲、3年前にはもうデモを作ってて、3年間あたためてた曲なんですよ。

■そうなんですか!

メイリア 出すんだったら絶対シングルで出したいってくらい思い入れがあるというか、すごく好きな曲で、 “grilletto”(2014.7.30. / 2nd Single TVアニメ『魔法科高校の劣等生』2nd OP)と同じ時期に作っていたものなので、親和性やリンクみたいなものもあったのか、今回の劇場版にすごく合うんじゃないかってことで選んでいただいて、やっと世に出すことができました。

■まさか3年前の“grilletto”と同じ時期に作ってたとはびっくりです。

メイリア もちろん劇場版があることも3年前は知らなかったし、奇跡のタイミングというか、大好きな楽曲を世に出せる機会をいただけたことがすごくうれしくて。タイトルも“SPEED STAR”って当時から決まっていて、ちょうど劇場版のサブタイトルが“星を呼ぶ少女”だし、もう鳥肌が立つくらいいろいろリンクしてるんですよ。

■すごいですね!

メイリア 歌詞もワンコーラスだけデモの段階で作っていたんですけど、台本を読ませていただいて、そのままいけそうだねって。もうこの作品のためにこの曲はずっと待っていたんじゃないかっていうくらいで。

■ドラマティックというか、すごいストーリーですね。

メイリア こんなこともあるんだなって思いました。“grilletto”と同時期に書いてたものではあるけど、ちゃんとわたしたちのこの3年の成長も見える作品になったと思うし、シングルとしてもまた新たな1枚ができた感じがしているので、ほんとうれしいですね。

■“grilletto”からの成長は1枚通してもいろんなところから感じられますね。“Diamond”はまたクールなダンスナンバーで。

メイリア だいぶ強気な感じで。(笑)この1枚を通して「光」をテーマに歌詞を書いていて、どの曲にも「光」という言葉が入ってるんですけど、この曲に関しては「誰がなんと言おうと自分の光は絶やさない!」みたいな強気な感じで書きました。(笑)

■なるほど。

メイリア 『Violet Cry』(2016.12.14. / 2nd Album)を作っているときから、けっこう攻めのEDM系のものを取り入れるようになっていて、今回もダンスに振り切ってる楽曲をやりたいねということで。ちょっと攻めてる音でね。

toku 『Violet Cry』以降、自分たちのカラーってこれかなってものがけっこう明確になっていて、いまガルニデのメジャーデビュー後、第2章みたいなところにきた感じがあるんですよね。それはメイリアの持ってくる歌詞だったり、それとのリンクを考えるとこれくらいの音なのかな、と。音数自体はどんどん減っていってはいるんですけどね。

■それはあえて減らしているんですか?

toku そうです。ライブもそうなんですけど、大きい会場でたくさんの音を鳴らすより、少ない音でインパクトのあるものを出したほうが刺さるなっていうのは常に思っていて、その辺りからそういう音作りになりましたね。

メイリア けっこう引き算してますね。

toku 最初たくさん詰め込んでから、最後ミュートしていくみたいなね。

■引き算ってガルニデにとっては特に大変な作業なんじゃないかと思いますが?

メイリア いかに隙間を埋めるかっていう作り方をtokuさんはずっとしているし、よく聴くとほんとにいろんな音が入ってますからね。

■そうですよね。

メイリア だけどダンスミュージックってキックとリズムが出ていて、ちょっとブリブリしたベースが鳴っていたら、もうこの2つの音だけでいける、もしくはリズムとラップだけでもいける、みたいなシンプルなものが多いんですよ。そこを目指しているわけではないんですけど、どの音をいちばん聴かせたいかっていうところがここ最近は重要になってきていて、ダンスの振り付けを考えるときも、どの音をピックアップするか、ダンサー的視点だとやっぱりそこになっていくんですよね。だからダンス曲を何曲も作っていく中で、tokuさん的にも、ここは引いた方が振り付けが思い浮かべやすいかもしれないねって、そうやってちょっとずつ変化していってるのは感じますね。

■ダンスの視点から曲作りが変化していくっていうのもおもしろいですね。

メイリア ライブも、よりダンス・パフォーマンスをがっつり観せるカタチに変わってきているし、みんながついてきてくれるから、みんなのことを信じて書けるようになったというか。いままでは正直、寄せていってた部分もちょっとあったんですよ。みんなはこういうのが好きなんじゃないかな、こういうものが求められているんじゃないかなって。

■そこを擦り合わせていたんですね。

メイリア 若干そういうところはあったんですよね。でもこんなにいろんなことに挑戦できるようになったのは、世界中の人たちにわたしたちのことを知ってもらえるようになって、いろんな曲が好きだって言ってもらえる機会が増えたから、じゃ、こっち系もやってもいいかもしれないねって、“BAD BOY –GARNiDELiA vs HEAVYGRINDER-”(『Violet Cry』収録)みたいなゴリゴリの曲も書いてみました。

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