これぞガルニデの真骨頂
“らしさ”と“自信”の『G.R.N.D.』
GARNiDELiAがメジャー3rdフルアルバムとなる『G.R.N.D.』をリリースする。カラーの異なるシングル曲4曲を含む全13曲、“らしさ”と“好きなもの”だけをつめ込んだという今作からはもう“自信”しか感じられない。リリースの続いた昨年の勢いをそのままに、決してそれだけではない確固たる想いを胸に、これぞガルニデというアルバムを完成させた2人にたっぷりと話してもらった。
■3rdフルアルバム、完成しましたね。
メイリア 大変だった!(笑)でも、「ヤバい!」って言いながらも作っているときはすごく楽しくて、いままでのアルバムの中でいちばん聴き込んでいますね。それだけ自分たちの“らしさ”と好きなものだけをつめ込めたアルバムだと思います。
toku すでに発表している楽曲も多かったんで、それじゃないカラーというか、既存曲のほかにどんな曲を入れたいかってことを話しながら進めていきましたね。
メイリア 2017年はいろんなカラーのシングルをリリースしてきたので、「ガルニデとは?」というところをあらためて見つめ直して、いまやりたいこと、目指したいものは何だろうって話し合いながら制作に臨んで。あと、自分たちのルーツをつめ込めたらいいなって。tokuだったらロックテイストなもの、わたしだったらR&Bやダンスナンバー、そのルーツを持つ2人でGARNiDELiAなんだぞってことをより表すアルバムにしたいという想いがあったし、デビュー5周年を目前に、この1枚を持って新たに歩いていこうということで『G.R.N.D.』っていうタイトルをつけたので。ほんと自分たちらしさしかつまってないものになったと思います。
■タイトルからもう自信がみなぎっているというか、「あ、きたな!」と思いました。
メイリア いつか自分たちの名前のアルバムを出せたらいいなとは思っていて、いつ出すかっていうのをすごく考えていたんですよね。今回のタイミングで出すのもどうなんだろうって最後まで考えたんですけど、5年ってひとつの区切りだし、『Error』を出したことで自分たちの中で迷いがなくなって、これからどういう曲を作っていくか、どういうパフォーマンスをしていくかということが固まったところでもあるので。「ガルニデとは?」という名刺代わりの1枚をあらためてここで出してもいいんじゃないかと、このタイトルに決めました。
■しかも1曲目から“G.R.N.D.”ですからね。
メイリア いきなりきたーって。(笑)サウンド面に関してはこれも“Error”があったからこそできたことなんですけど、歌詞はガルニデのテーマソングとなる曲を書きたいなと思って、いままで書いてきたシングル曲のタイトルを散りばめたりして。いままで応援してくれた人たちにとっても感慨深い1曲になったらいいな、みんなとの絆をより深められる1曲になったらいいな、という想いで書きました。歌詞カードを見たらきっと喜んでもらえるかなって。
■ニヤッとしちゃううれしい仕掛けですね。これは1曲目を意識して作ったんですか?
メイリア 1曲目にしようとは思っていなかったんですけど、出来上がって並びを見たとき、これが1曲目にきたら自分が上がるなと思って。ライブのセットリストを組む感じでアルバムの曲順も決めているので、これが1曲目にきたらテンション上がるんじゃないかと思って、これはもう絶対1曲目だと。
■今回の曲順も素晴らしいですね。
メイリア すっごい悩んだんですよ。1枚目のアルバムのときからいつも悩んでるから毎回なんですけど、でもこのアルバムがいちばん時間かからなかったかも。自分の中でいろいろなビジョンが見えていたというか、デモ段階でこの曲は何曲目くらいかなって感じで作り込んでいたから、意外とすんなり決められたかもしれないですね。
■なるほど。2曲目の“SPEED STAR”、これはアルバムヴァージョンですよね。
メイリア シングルヴァージョンはイントロなしでわたしの歌始まりなんですけど、MVだとイントロがついていて、あのイントロが好きだっていう声が多くて。ライブではイントロありでやるのが多かったから、そのライブ感みたいなものも好きなんだと思うんですけどね。あの、くるぞ、くるぞ感が。(笑)今回はアルバムヴァージョンとして入れました。
toku ライブで歌始まりだと、「うぉー!」ってみんなの声援が歌にかぶるじゃないですか。だから、あたまの歌もちゃんと聴いてほしくて。(笑)
メイリア たしかに聴いてほしい!
toku ということでつけてみました。
■なるほど。(笑)続いて“Jesus”、これかっこいいですね!
メイリア 歌詞は、わたしの心の中どうなっちゃっているんだろう、情緒不安定なのかしら?って思うかもしれないですけど…。(笑)
■はい。確かに…。(笑)
toku 「歌詞はどんなのがいい?」って聞かれたから「中二っぽい感じで」って注文して。(笑)
メイリア そういうオーダーがあったんで、「よし!」と。これは自分の中でまずストーリーを作って、その主人公を書いていくという作り方で、サビのメロを聴いたとき、空に向かって何かを祈っているような感じだなと思って、そこから“Jesus”というタイトルをつけて、そこから物語を作っていった感じです。みんなけっこう暗い恋愛、重い恋愛曲、例えば『ambiguous』のカップリングの“Gravity”とかが好きだなって思うところがあって。
toku 意外とみんな好きなんだよね。(笑)
メイリア そうそう、みんな好きじゃん!ってね。(笑)でも、こういう自分がバンッて振り切れる曲って、歌詞を書くのがすごく楽しいんですよね。音楽とかエンタメって現実世界から離れたところにいけたり、触れられないものに触れられることが楽しみのひとつでもあるじゃないですか。変身願望みたいなね。
■はい。そうですよね。
メイリア だから、こういう変幻自在な自分を作れるみたいなことも音楽のおもしろいポイントかなって。tokuさんもこの音作りとかコード進行、けっこう中二じゃない?
toku 僕は基本中二ですから。(笑)この曲は作曲から楽器を録るまで12時間くらいで終わったんですけど、僕の好きなジャンルだし、こういう好きな曲を作ってアルバムに入れられてよかったですね。
メイリア これはtokuさんのルーツだよね。デジタルロックな感じ。歌詞も2時間くらいで書けたし、思いっきり振り切れた曲ですね。