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G-FREAK FACTORY WEB LIMITED INTERVIEW

茂木洋晃(Vo)

「このアンバランスな世の中でできることはなんだろう
できることがあるならやっぱりそこに懸けてみたい」

ミニアルバム『fact』から約2年、G-FREAK FACTORYがシングル『Too oLD To KNoW』をリリースする。スケール感の半端ない表題曲を含む全3曲、こんな時代だからこそ立ちあがり、声を上げ、前に進むことの意味を歌う。いましか生きることのできない彼らのいましか歌えないうた。今回はこのシングルとあわせ、名前を変え復活する“山人音楽祭”について、茂木洋晃(Vo)に話を訊いた。

■『fact』以来のひさしぶりのリリースとなりますが、制作に取り掛かったのはいつ頃なんですか?

茂木 去年の11月くらいからですね。断片的なカケラを集めて合わせたり、まったくなかったところから作ったり、間に合わねぇーって言いながら。(笑)

■そこは変わらずという感じで(笑)、このシングルのカタチが見えてきたのは?

茂木 ほんとに見えたと思ったのはPVが完成したとき、だからつい最近なんですけど、完成した映像を観たとき、あ、これはちょっと新しいし、これいいじゃんってあらためて思えたというか。あんまりないですよね、そういうの。

■めずらしいですね。イメージやアイデアは茂木さんの中でもあったんですか?

茂木 正直全然なくて、監督さんのアイデアなんですね。ミーティングで今回のアイデアを聞いたときはまだ半信半疑で、しかもドローンを飛ばしての撮影だから3カットくらいしか撮れなくて、だから「OKです!」って言われてもこれで大丈夫なのか?って。(笑)でも出来上がりを観て、これはとんでもねぇなって。そこでこれはいい曲だって思わせてもらった感じです。

■映像で曲の世界観がはっきり見えたと。

茂木 そう、この曲の息吹は俺じゃなかったんだって。(笑)

■映像も力もあってか、すごく壮大であったかくて、大きな愛に包まれているというか、いままでにない感じの曲だと思いました。

茂木 俺らの中でありそうでなかった曲ですよね。

■曲を聴く前に歌詞を読んだんですけど、内容や曲のタイトル、それにこれまでのリリースの流れから、また攻めてきたなって想像してたんです。

茂木 『fact』で作ったイメージを守りながら壊すにはどうしたらいいかっていうことを考えてたんです。1回イメージがついてしまうとそれをとっぱらうのに相当な時間がかかることもわかってたし、慎重ではあったんですよね。だからこの作品は自分たち、チームにとってすごく大きな意味のあるものになりましたね。

■歌詞はどういうイメージで書かれたんです?

茂木 時間ですね。時間に対しての葛藤というかヤキモキしてる部分。“Too oLD To KNoW”というタイトルは、昔起こったことを古すぎて知ることができないっていう意味と、自分が歳をとっていまの若い子たちの考えてることを知ることができないっていう2つの意味を込めてるんです。自分がいまいる世代、40代の俺たちが、このアンバランスな世の中でできることはなんだろうって、できることがあるならやっぱりそこに懸けてみたいって。自分が20代の頃、40代でバンドやってたらちょっと痛いなって思ってたし、まさか自分が40までバンドやってると思わなかったんですよ。だけどいま俺らの世代でも何かできてる、若いヤツらとは違う何かができてる、これはすごいことだと思うんですね。もちろん先輩もすごいし後輩もすごいけど、同世代がいまも第一線でやってるっていうことは自分がバンドを続けてこれた理由のひとつでもあるし、そいつらに負けたくない、そいつらと一緒にやりたいって気持ちが、この歌詞の確信に繋がっていくんです。どっかにまだ希望があるというかね。だからもう一度ちゃんと伝えるっていうことをテーマにやってみたらいいんじゃないかって。

■過去、現在、未来をつなぐというか、それを伝えていくということですか。

茂木 いちばん大きなところで言うと、いろんなものがインスタントになってしまっている世の中で、もうちょっと温度のあるもの、アナログなものを知ってほしいというのかな。デジタルとアナログの両方を知ったうえで両方いいぜって胸張って言える世代って、俺らしかもうないんですよ。

■たしかにそうですね。

茂木 昔だったら引退してる40代がいまこうやってやれてるんですからね。いましかできないことをちゃんとやらなかったらもっとダメになっちゃうよって、便利になることはいいことだけど、この先誰も何も訴えずにそこに従っていくというのはあまりにもさみしいんじゃないかって。そのまた昔戦争の時代もあったけど戦没者の声はもう届かない。こんな日本になるとは誰も思ってなかっただろうと思うんですよ、あそこで死んだ人たちは。だけどこの時代に生まれて、この時代に生きなきゃいけない自分たちがいるわけだから、じゃあ正直に生きようよってね。

■正直に生きる、声を上げる、それがむずかしい時代ではありますよね。

茂木 反発するわけではないんですけど、でもあまりにも急激に変わり過ぎて、変わっていくところにみんながついていけない。いつも振り回されて、結局このままだったら振り回されっぱなしで一生終わっちゃうと思うんですよね。

■世の中の動きももちろんそうですけど、それがいちばん怖いですよね。あっちに行ったと思ったらこっちに行って、それについていくだけで、気づいたときにはどうなってるんだろうって。

茂木 ほんと泳がされてるだけで終わってしまう。だからもっともっと自分が強くならなきゃいけないと思うし、若い世代にもそこをちゃんと見てほしい。これからもきっと変わっていくだろうし、いま思ってることを来年思ってる保障なんてどこにもないし、180度変わってるかもしれないけど、いま思ってることをいま思ってるとおりに言うことで、それがちゃんと残っていく。これはライブもそうですけど、学校の先生よりやりがいあることをやらせてもらってるなと思いますよ。黒板と机だったら伝わらないことでも、ライブハウスだったら伝わることも多いかもしれないし、そういう意味ではやっぱり音楽に希望を感じますよね。政治家より全然ある。(笑)だからどんだけ批判されても言っていくことだと思うんです。

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