三ノ宮ちか(家畜系)
森絵莉加(ちょいワル系)
冨永悠香(タレ目系リーダー)
脇田もなり(困り系)
三瀬ちひろ(クール系)
Especia第一章の完成形が、『CARTA』です。
2012年6月に結成した、5人組ガールズグループEspecia(エスペシア)。多彩なジャンルから独特な音楽的SPICEを取り入れた作品を提供する楽曲派アイドルだ。今回、2月29日にメンバーである三ノ宮ちか、三瀬ちひろ、脇田もなりの3人が卒業する。それを控えるなか、5人最後にして、初のメジャーフルアルバム『CARTA』(カルタ=手紙のこと)を2月24日にリリースする。
■今回リリースされる『CARTA』はバラエティに富んだ楽曲が目白押しですね。まずは1曲目、リード曲の“Clover”ですが、こちらは作詞に山根康広さん、作曲に藤井尚之さんを迎えた、異色のコラボレーションが注目されています。
悠香 この曲は今までのEspeciaとは全く接点がないような方たちに作っていただいた曲なので、ファンの人たちも〈どうやってつながったんや?!〉っていう戸惑いとかもあると思う。でも私は最初、仮歌が来たときに、Especiaとしての自分じゃなくて、すごく純粋にこの曲が好きだと思ったんです。Especiaって、ストレートに感情を伝える歌詞が少ないんですけど、「夢を奪いに行こう」とか「心をひとつに」とか、そういう今までのEspeciaになかった面を引き出していただけました。ツアーファイナルのスタジオコーストで歌ったときも、すごく心に沁みながら歌いましたね。実は最初、山根さんの仮歌がステキ過ぎて、自分たちに歌いこなせるのか心配していたんです。(笑)でも私の父が、「この『CARTA』のなかで1番“Clover”が好き」って言ってくれて……。私が歌っているからとかじゃなくて、本当に楽曲自体がレトロでいいって言ってくれたんで、きっと幅広い年代の人に刺さる曲になるに違いないと自信を持てました。
■次の曲の“Over Time”は、また違う印象で、Especiaの幅広さを感じます。
絵莉加 めっちゃリラックスして、おしゃれにのんびり聞けるので、私はEspeciaの曲の中で一番好きです。仮歌でもらったときから、聴いてて「うわ、これヤバイ!」って思うぐらいグサッてきました。ライブでお客さんの反応もすごくいいんです。ダンスも違う感じになっています。いつもはヒロキ先生という男の方に振り付けしてもらっているんですけど、今回はモエさんという女の方なので、しっとりしなやかに女性のラインを見せる振りが多いんですよ。ゆったりリラックスしながら、しなやかに歌って踊れるので気持ちいいです。ライブ映えする、おしゃれでかっこいいステキな楽曲です。
もなり それでいて歌詞はスゴイせつないないんです。たとえば「愛おしいこの無力さも」とか。今までEspeciaの曲になかったリアルな恋愛を歌詞で表現しています。女の子のはかなさを描いてて、「いいな。この曲歌いたい!」ってめっちゃ思いました。
■このほかにもさまざまなバリエーションの曲が入っていますね。
ちか 私のオススメは“Interstellar”って言う曲です。これは今までのEspeciaとはまた違う雰囲気。BPMが180で速いです!曲調もドラムンベースっぽくて、ダンスもドラムステップしてたりとか、ちょっと速めのラップが入っていたりとか。でもサビになると、急に歌も振り付けもゆっくりになる。スゴイおもしろい曲になってると思います!
もなり “Saga”もHi-Fi Cityさんが、今までとは違う感じで曲を作ってくださりました。シンセサイザーの音が強くて、かっこいいなと思うし、また新しいジャンルだなって。Especiaのファンの方も好きな曲なんじゃないかな?
悠香 今までと違うから、レコーディングのとき、Hi-Fi Cityさんは、“Saga”をどんな感じで歌ってほしいんかな?って思って聞いてみたんです。そうしたら「“宮殿”にいる感じで歌って!」って。私が想像したのは、宮殿にお姫様がいて、家来にいけない恋をしてしまったっていう禁断のストーリー。私は明るい曲より、バラードとか、悲劇のヒロインっぽい曲が好きなんです。だからすごく気持ちを乗せられる曲ですね。ちなみに“Saga”は、アルバム『CARTA』のジャケ写のイメージでもあるんです。アー写も絵画の『最後の晩餐』のように、宮殿で生意気っぽい感じで撮っています。
■英語詞の曲も非常に多い印象を受けました。
もなり それも新しいと思う。“Mistake”もその一つ。私の好きな感じのEspeciaの曲の系統です。落ちサビの部分で、悠香ちゃんと掛け合いで歌ったのも思い出深いです。ライブのときには、悠香ちゃんが近寄ってきてくれたし。
悠香 そうだったね!あと、英語で注目してほしいのは、“Rittenhouse Square”。初めての全編英語詞です。“FunkyRock”とか“West Philly”を作ってくださっているRillsoulという方が手がけてくださったんです。実はメンバーの絵莉加はいつも英語が苦手なんで結構苦戦してるかと思ったんですけど、すごくいい感じにレコーディングしてて、「めっちゃ発音うまいやん!」って!(笑)
絵莉加 全部、カタカナで覚えて歌いました。(苦笑)
悠香 書いてたもんな!(笑)この曲のレコーディングは歌の面でも苦労しました。Rillsoul先生の曲はコーラスをスゴイ重視していて、何重にも声を重ねて録るんです。サビは6本録ったんかな?その6本をまた2本ずつ重ねたりしてるんで、すごくコーラスが分厚くてステキな曲になっています。曲構成もサビのあとにCメロがきて、間奏がきてと複雑です。あと歌詞には、Rillsoul先生が留学したときに経験した挫折や成功が描かれているんです。「俺が歌うんだよ、お前がしっかりしなきゃどうするんだ!」みたいな内容なんです。今のEspeciaにぜひ歌ってほしいって書いてくれた曲です。
もなり 翻訳すると結構熱いんです!ヤバイよな?日本語では気恥ずかしくて書けない歌詞というか。(笑)
悠香 英語なのでわかりづらいかもしれませんが、ホンマに背中を押してくれる、実はそういう曲なんだよっていうのを知ってほしいです!