■2016年はいろいろなところに旅をされたそうですが、何かそこで得たものが今作に反映されたりとかは？
E 旅自体がそのまま直接的に作品に反映されたところはないんだけど、その旅をすることで得たものとして、あらためて音楽の素晴らしさに惚れ込んだところがあって。自分のやっていることや仕事もますます好きになれたし。そのような気持ちを持ち帰って作業に移れた面では反映されたところもあるかも。
■ちなみに何を目的に旅行を？
E 美しい場所を訪れたかったし、優れた文化やカルチャー、美味しい食べ物を求めて。あとは他の国の色々な刺激的な人たちにも逢いたかったし。
■それらは実現出来ましたか？
E うん。こと景色に関してはいろいろと素晴らしいものを見れたよ。
■各地では現地の音楽に触れたりとかは？
E したよ。印象深かったのはガーナ。
■ガーナ!!
E 現地のミュージシャンに交って一緒に演奏したりしたんだ。実は僕の母国のイギリスにはガーナ人の大きなコミュニティがあって、そこに知人も沢山いて。その人たちに紹介してもらって向こう(ガーナ)で知り合った。
■先行で発表した、もう一曲の“Shape Of You”は、アフリカンなリズムも採り入れられていますが、その辺りにも関係があったり？
E どうなんだろう？だけどガーナ人は僕の中で特別だったんだ。あの後もいろいろな国を回ったけど、あそこまでエクスペリエンスなことは起こらなかったし。
■レコーディングはいかがでした？
E LA、ロンドン、ニューヨーク、それから故郷のサフォーク。そうそう、豪華客船でもちょっとやったかな。
■豪華客船？！
E 移動中にね。なんか閉じ込められている感じで、けっして気持ちの良いものじゃなかったけど。（笑）
■故郷のサフォークでのレコーディングはいかがでしたか？やはり環境的にも他の都心とは違いますか？
E やっぱり違うよね。サフォークはかなり歴史の古い街で、お城が沢山あったり、湖があったり、草原があったり、牛や羊もいる牧歌的な場所だからね。環境的にはかなり良くて。自分ちの庭にツリーハウスのキチンとしたスタジオを作って、実はこのアルバムの9割方はそこで作られたんだ。
■今作にこれまで以上の景色感やダイナミズムを感じていたのも、そのあたりと何か関係が？
E 僕自身それは意識してなかったけど、その感想は嬉しい。ただ、さっきも言ったけど折衷的な音の幅の広さを求めつつも一体感を今作では求めていたから。
■それは、これらの楽曲がコンサートを経た時に得られる類のもの？
E それもある。だからライブでこれらの曲を演るのが今からとても楽しみで。実はもう既に全曲ライブ用にリハーサルは済んでいて。いい感じでいけそうだよ。
■それはとても楽しみです！この曲で、“こんなことをやっている”的なところがあったら教えて下さい。
E 実は今作は一度作って、5割方は残りの1ヵ月でもう一度作り直したんだ。作ってから時間が経ち、今のものとはまたちょっと気分が違っていたところもあったから。だから3年かけて作ってはいるけど、今の自分がキチンと反映されている作品なんだよ、今作は。
■聴きどころやおススメ曲を教えて下さい。
E しいて挙げるとしたら“Perfect”かな。素晴らしいバラードのラブソング。女性に是非聴いて欲しい。
■どこか日本で行きたい場所があったら教えて下さい。
E 前回の来日の際に全国いろいろなところを回ったんだけど、まだ行っていないところや、まだ見ていない素晴らしい景色があれば、是非そこを訪れたいね。いや、もう一回全国を回るのもいいかも。何度でも回りたい素敵で素晴らしい景色が至るところにあったからね。沖縄とか北海道とか…。
■是非今度はそこでサイクリングでも。
E それはいいね。広いし時間がかかりそうだけど。（笑）
■最後に読者にメッセージをお願いします。
E いつも応援してくれてありがとう。みなさんの応援が励みになってます。このアルバムを是非楽しんでね。みなさんとコンサートで会えることを今から楽しみにしています。
Interview＆Text：池田スカオ和宏（LUCK’A Inc）
PROFILE
2011年9月に『＋（プラス）』でデビュー。ブリット・アワード2012では男性ソロ部門と新人賞の2冠を達成。FUJI ROCK2012では収容人数4万人以上のグリーンステージにアコースティック・ギターのみで演奏し、喝采を浴びた。2014年の2ndアルバム『×（マルティプライ）』が全英・米チャート1位となり、2014年「世界で最も多くのセールスを記録した男性ソロ・アーティスト」の称号を得る。
RELEASE
『÷（ディバイド）』
WPCR-17707
￥2,138（tax in）
WARNER MUSIC JAPAN
3月3日ON SALE
