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Def Will WEB LIMITED INTERVIEW

これまでが詰まった1stアルバム
――そしてここから始まる5人の未来

小室哲哉が手掛けた最後のガールズグループ、Def Willが1stアルバム『Def Will』をリリースする。5人の個性とそれぞれの成長が現れた全11曲、デビューからのDef Willがここにギュッと詰め込まれた。小室哲哉最後のプロデュースとなる今作について、そして5人のこれからについて話してもらった。

■おひとりずつ自己紹介をお願いできますか。

MONNA 日中ハーフのMONNAです。上海出身で日本に来て3年くらい経ちました。メンバーのみんなに日本語を教えてもらいながら、歌にダンスにがんばっています。

HINA HINAです。京都出身で、avexの「GIRL’S VOCAL AUDITION」でDef Willのメンバーに選ばれて上京しました。

LETY LETYです。ブラジルと韓国のハーフで6歳から日本に住んでいて、HINAと同じオーディションでメンバーに選ばれました。Def Willではラップを担当しています。

REI リーダーのREIです。埼玉出身で、わたしは普通の大学生からメンバーになりました。いまは雑誌「JELLY」の専属モデルとしても活動しています。

AYANO AYANOです。東京生まれ東京育ち、グループの中で最年長なんですけど、avexに入る前も違う事務所で芸能活動をしていて、小室さんと出会う機会があってメンバーに選ばれ、音楽活動をすることになりました。

■1stアルバム、待ちに待った1枚だと思いますがどんな1枚になりました?

AYANO 活動を始めて3年くらいになるんですけど、タイトルに『Def Will』とある通りこの3年が凝縮された1枚になりましたね。最初から順に聴いていくと、悩みや葛藤を経験して、最後には前を向いてがんばっていこうっていうひとりの女の子のストーリーとしても聴いてもらえると思うし、Def Willの5人もいろんな気持ちや悩みがあったけど、こうやって前に進んでいるんだよって、そういうのが詰まった1枚だと思います。今回初めて作品を手に取れる形でアルバムとして出せて、しかも小室さん最後のプロデュース作品で、ありがたいし誇りに思ってます。

REI 世代的に、いわゆる“小室世代”ではなかったので、最初は手探りな感じが多かったんですけど、いまになってやっと歌詞の意味が理解できたりして、そうやってわたしたちが成長してきた部分がこのアルバムにすべて詰まっていると思います。

LETY アルバムが出る前からカバーはやっていたんですけど、カバー曲全部、生まれる前の曲なんですよ!でも感じるものがすごくあったし、オリジナルを聴いていた世代の人たちがいま聴いてもまた違う気持ちで聴けると思うし、違うものを感じてもらったり、Def Willが歌っているからこその気持ちも感じてもらえたらなって思います。

HINA いまって音楽を聴くのもMVを観るのも全部携帯でできちゃうから、CDを手に取るってことが少ないと思うんですね。でも、音楽活動をしていくうえでCDを出すってやっぱり大きな目標だったし、いままで楽曲は配信でリリースしていたので形になったものがなかったんですけど、今回1stアルバムとして初めて形になって、お父さんやお母さん、近くで応援してくれている人に渡せるものができてひとつ夢が叶った気持ちです。

MONNA カバー曲もそうですがオリジナル曲もぜひ聴いてほしいなと思っていて、オリジナル曲はJ-POPの色が強いんですけど、それだけじゃなくてZeebraさんが手掛けている部分もあるし、わたしとLETYが作詞に参加している部分もあって、若い色からJ-POPのレジェンド、HIP HOPのレジェンドの色もあって、すごくおもしろいアルバムになったと思います。

■オリジナル曲とカバー曲、それぞれ小室さんからアドバイスはあったんですか?

LETY 小室さんは「そのままでいいよ」って感じなんですよ。みんなを信じてくれているし、個性を壊したくないっていうのがあるからだと思うんですけど、「好きにやっていいよ」って言ってくれて。

■それぞれで解釈して歌うという感じですか?

LETY そうですね。

HINA 歌詞の内容についてはみんなで話した曲もありますね。

MONNA “Winding Road”はひとりずつ捉え方が違ったよね。恋人のことを考えるとか家族を考えるとか、友達とか。

LETY 夢とかね。

MONNA そうそう、あと人生。わたしは人生だったな。

■それはおもしろいですね。

AYANO どの楽曲も話してみると全員違うんですけど、それが小室さんの正解なんですよね。一度小室さんに「この曲はどういう意味ですか?」って聞いたことがあって、そしたら「それぞれでいいよ」って言われたんです。それぞれが思うことが正解だから、その人が読み取ったストーリーでいいよって。

REI クラスで言ったら人気者だけに聴いてほしいわけじゃなくて、目立たない子やあまり話さない子にも聴いてほしいって、何かのタイミングで小室さんがそういう話をしていて。トレンドリーダー的な人気者の子だけに聴いてほしいっていうんじゃなくて、いろんな感情を持った人たちに聴いてほしいんだって。なので、わたしたち5人が持っている感情をそのまま出すのがいいんじゃないかってわたしは思って。レコーディングのときはまったく会話をしなかったですね。

LETY うん、たしかに。レコーディング中は話さなかったね。

REI それぞれが歌ってできたものがこれっていうだけでね。

LETY みんな自由でしたね。その分自分のこの感情をどう表現したらいいのかって、そういうところはやっぱりむずかしかったですけどね。

■カバー曲に対してのプレッシャーなんかはありましたか?

LETY ありましたね。でもわたしは楽しむことをいちばんにしました。気をつけすぎてダメになったらそれがいちばん失礼だと思うんですよ。だから自分がいちばん楽しんで歌って、それを感じ取ってもらえたらいいなって。

HINA 歌い方やリズムとか忠実にすべきところは意識して歌いましたが、どこまで原曲に忠実に歌って、どこまでDef Willらしさを出すかっていうそのバランスはむずかしかったですね。

REI わたしはいい意味で新曲として捉えて歌いましたね。

■あー、なるほど。

REI 大ヒット曲ばかりなのでそれを壊すわけにはいかないし、それを越えていくものを作れたらいいなとは思っていたんですけど、わたしの中の解釈は新曲だったので、新しい気持ちで、感じたままに歌えたらいいかなって。音程とか最低限気をつけなくちゃいけないところはちゃんとして、それ以外のことはゼロからの曲として捉えたのですごく気持ち良く、新鮮な気持ちで歌えましたね。

AYANO わたしは両親が小室さん世代ど真ん中で幼少期からよく聴いていたんですよ。当時は小室さんの楽曲とは知らずだったんですけど。だからこのグループに入ったのも衝撃なんですけど、初めて“寒い夜だから…”をカバーするって言われたときは、「え?カバー?うそでしょ?」ってもうプレッシャーが半端なくて。(笑)でも原曲もしっかり守りつつ自分らしさを出した結果、ちゃんとDef Willとしての楽曲になったのでうれしかったですね。親孝行もできたかなって。(笑)

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