明るく前向き。元気と活力を聴く者に与えるBeverlyのニューアルバム
広いオクターブと伸びやかなハイトーン。R&B仕込みのロングブレスやフェイク等、規格外の歌の表現力を持つBeverly。彼女の歌う様々なタイプの楽曲は、その歌唱スキルも含め聴く者を魅了してきた。そんな彼女から2ndアルバム『24』が届けられた。24歳という自身の実年齢、1日24時間の限られた時間に賭けられた精一杯さ等、今作はそのタイトル通り、どれも主に同世代に向け、限られた時間やそれを有意義に前向きな気持ちで過ごそうと呼び掛けているかのようにも響く。これまで以上に様々なことに挑戦しつつも、全体的に明るく前向き、聴く者に元気や活力を与えてくれる今作。そこには何か意図したものがありそうだ。早速彼女に話を訊いてみた。
■この2ndアルバムはポジティブな気持ちになれる楽曲が揃った印象があります。
Beverly そうなんです。今回は沢山のポジティブな曲が詰まっていて。すごく気に入って、毎日ずっと聴いています。朝、起きる時なんていいですよ、元気になって。例え悲しいことがあっても、このアルバムを聴けば元気になれるんです。
■比較的同世代の女性に向けて歌われているようにも感じました。
Beverly そういう曲もあります。私ぐらいの歳の人たちって、きっと迷っている方も多いと思うんです。もちろん私もそうだし、フィリピンの私の友達の中にも、そんな人たちが多くいて。その方々に、このアルバムを聴いて「いろいろとあるけど、前向きでポジティブな気持ちで一緒に頑張ろうよ!」そんな気持ちになってもらいたかったんです。
■「一緒に進んで行こうよ。私が居るから大丈夫!」的なメッセージ性を擁している曲も多いですもんね。
Beverly 私自身、ポジティブでハッピーなことが好きなので。みなさんにもそんな気持ちになって欲しかったんです。私自身、たまにはネガティブなことを考えちゃう時もありますが、「明日こそ頑張ろう!」そういう気持ちに切り替えて、毎日を送っているので。ポジディブで前向きに進んで行けば、その先に夢や望んでいるもの、大切なものが待っていると私は信じていますから。
■その今作でのポジティブさは最初から考えに?
Beverly 最初からでした。前作は失恋の曲や悲しい曲、自分の内側と向き合う曲もありましたが、それに対して今回は、全体的に前向きな曲ばかりです。もちろんアルバム全体のバランス的にバラードもありますが、それらにしても、けして後ろ向きや悲しい考え方の曲ではなくて。それを乗り越えた先にある光や希望、それらを信じさせてくれる歌ばかりなんです。
■全体的にポップでキャッチ―で明るい曲が耳を惹きます。中には、「おっ、こういった表現も出来るんだ?」と、感心させられる曲もあったり。
Beverly ありがとうございます。私、今一人暮らしなんですが、やはり一人だと寂しい時もあるんです。そんな時にこの曲たちは効くかなって。“A New Day”では、「独りじゃない」と歌ったんですが、この曲に限らず全体的に、「独りじゃない!!」との気持ちにさせてあげられる曲ばかりだなと自分でも感じます。
■では今回の曲は、人に向かって歌っていながらも、実際は自分に向かって歌っていたり?
Beverly そんな曲ばかりです。一緒に私も元気になっていく感じが歌っている時にすごくしていて。
■“All I Want”なんてまさにそんな曲ですもんね。「私、今より絶対に幸せになる!!」的なことが歌われていて。
Beverly この曲はホントそんな感じです。聴いていてワクワクドキドキしてくると思うんです。“明日は何が待っているんだろう…”。みなさんが聴いてそんなことを期待できるように歌いました。
■個人的には“A New Day”みたいなバラードが中心のアルバムになるであろうと予想していたんです。
Beverly 私は常にチャレンジをしたいタイプなんです。もちろん最も得意なのはバラードですが、他のジャンルや歌い方にもいろいろと挑戦したくて。今回はラップにも挑戦していますから。(笑)
■“LOVE THERAPY”ですね。ラップはやってみていかがでした?
Beverly 初挑戦でしたが、私、実はけっこうプライベートでラップミュージックも聴いていて。カラオケでも歌ったりしているんです。なので、この曲をいただいた時はテンションがアガりましたね。「ヤッター!!」って。(笑)
■かなりクオリティの高いラップだったので正直驚きました。
Beverly ありがとうございます。嬉しいです。最初はチルな出だしながら、途中からラップ変わるんで、驚く方も多いでしょうが、そこが狙いで。(笑)驚かせたかったんです。是非次のアルバムでは更にラップの割合を増やしたいですね。歌えるし、ラップも出来る、そんなシンガーが理想です。あと、ラップにしても今回はこのようなトーンですが、他にも様々なタイプに挑戦していきたいんです。いろいろとやってみたいことが多いですね、私。(笑)
■あとはゴスペル調の曲も幾つかあり、それらも耳を惹きます。
Beverly けっこう入っています。それに合わせて、前作以上にアドリブでフェイクやロングブレスも織り交えたりしています。
■ラストの“Tomorrow”のハイトーンやロングブレスなんて、かなりのハイライトですもんね。
Beverly 是非そこも聴いてもらいたいです。あの高低差やフェイクのギミックはかなりの聴きどころなので。
■“Hurting Me”と“Future”は、共にご自身で作詞されており、各々ミディアムなテンポながらタイプの違う2曲ですね。
Beverly “Hurting Me”は失恋の曲です。悲しい曲で。歌詞は英語で、主人公に好きな人が居て、だけどその主人公は違う女の人のことが好きといった内容で、それによって主人公が傷つく話なんです。この曲では初めてオートチューン(キーを変える装置)を使いました。