数々の試練を乗り越えたベビレが、エモいエピソード満載のアルバムと69時間フェスを語る
ベイビーレイズJAPANが、ベイビーレイズ時代の『自虎紹介』以来、約2年ぶり、通算2枚目のアルバム『ニッポンchu!chu!chu!』を9月21日にリリースする。この2年でリリースした5枚のシングル曲をはじめ、ライブで話題を呼んでいる“夜明けBrand New Days”や“Baby Kiss”、ヒャダインこと前山田健一が手がけた新曲など、これ1枚で現在のベビレがまるわかりになる全12曲。エモいエピソード満載の収録曲について、そしてデビュー4周年企画として10月6〜9日に69時間ぶっ通しで開催されるベイビーレイズJAPAN主催のフェス「EMOTIONAL IDOROCK FES.」について、熱い想いをたっぷり語ってもらった。
■前作からの2年はどんな期間でした?
傳谷 「ベイビーレイズJAPAN」に改名しての2年だったんですけど、最初は「変わりすぎ」と言われたり、愛夏の金髪に否定的な意見があったり、苦しい時期がありました。私たち自身は変わってないのに、変わったように映っちゃったみたいで……。そのなかでも応援してくださった方々に、最初の1年は本当に支えられました。この2年目はそんな仲間たちと一緒に築き上げた1年で、すごく絆が深まった期間だったなと思います。
■みなさん的には、変わったという意識はないんですか?
傳谷 本質的なところは何ひとつ変わってないです。ただ、最初の頃は何もわからなくて、ひたすらがむしゃらにやっていたんですけど、いまは覚悟を持って、ひとつひとつのステージの大切さを理解できるようになったと思います。楽曲に関しても、前はただただ泥臭くがんばっていたけど、JAPANになってからは夢や希望、笑顔というテーマのもとにメッセージ性のある曲をやって、みんなで一緒に戦うような感覚が強くなりました。
■スタンスは変わってないけど、意識は高くなったという感じですかね。渡邊さんはいかがですか?
渡邊 うーん……。(5秒ほど沈黙)
高見 なんか言って!(笑)
渡邊 でんちゃん(傳谷)が言ってくれたように、表現したいことや虎ガー(ファンの愛称)さんに対する想いは全然変わってないと思います。でも、改名してから、その改名した意味だとか、どうして「JAPAN」というフレーズを選んだのかとか、自分のなかで意識が変わったなという想いがあります……たぶん。
■たぶん。(笑)「JAPAN」というのは、日本を代表するという意味ですか?
傳谷 はい。日本を代表するグループになりたいのと、5人で紅白の舞台に立ちたいのと、あとは(2014年12月以来)もう一度日本武道館に挑戦して満員にしたいという想いからベイビーレイズJAPANに改名しました。
■この2年で成長したなと感じることは?
大矢 ステージでどれだけの人を巻き込めるかっていう意識は、この2年で大きく変わったと思います。改名という再スタートをきっかけに、自分たちをどう見せたら好きになってもらえるか、どうパフォーマンスしたら興味を持ってもらえるか、全員ですごく話し合いました。
林 やっとメンバー同士で見合うことができた気がします。いままでよりも積極的に5人で話し合って、改善点を探すことが増えたんですよね。セットリストを自分たちで考える機会もいただいたり、演出も自分たちの意見を取り入れてもらったり、そういうことが少しずつ自信につながったのかなと思います。
■その2年の成長が詰まったアルバムについてなんですけど、リード曲の“シンデレラじゃいられない”は、女子ソフトボールのテーマソング(BSジャパン「世界女子ソフトボール選手権」および「国際大会JAPAN CUP」の中継テーマソング)ですよね。林さんはお母さんが元ソフトボール選手だと聞きました。
林 キャッチャーをやっていて、肩を壊して引退するまでは、当時日本一だったピッチャーとバッテリーを組んでいたんです。だから今回のタイアップをいただけることになって、すぐに母に話しました。
■お母さんはなんと言ってました?
林 選手のみんなは炎天下でも、雪が降っても、泥まみれになって走り続けて、死にもの狂いで戦っているんだから、あなたは泥まみれにならなかったとしても同じ気持ちになって、みんなの心に届くように歌いなさいと、すごく力強く言われました。その話をしてからレコーディングに挑んだので、いままででいちばん感情が乗った音源になったと思います。
■この曲はスポーツだけじゃなくて、ベビレにも当てはまると思いました。「悔し涙」や「意地でも譲りたくない」という歌詞は、思い当たることがあるんじゃないですか?
林 なんか、理不尽なことがあった直後に“シンデレラじゃいられない”を歌うと、マジで泣きます。
■際どい発言ですね。
傳谷 危ない発言したら、あとでカットしてください。(笑)
林 この前のTIF(8月5〜7日に開催されたTOKYO IDOL FESTIVAL 2016)でもたくさんのアイドルさんが出演していましたけど、みんな暑いなか一生懸命パフォーマンスして、握手会して、写真撮って、チラシ配りして、水も飲まずに倒れちゃう人もいるくらい必死に活動しているんですよ。みんな人生の時間を費やして活動しているとおもうので・・・。ベイビーレイズJAPANの曲は、そういう「チクショー!」って思うときに自分とリンクさせて聴くと、すっきりした気持ちになれると思うんです。ライブに来ていただけたら、もっともっと発散できるので、私たちと一緒にナニクソ根性を持って、明日からまたがんばってやろうぜと思ってほしいです。