結成3年を迎える“とき宣”が、純真な想いを実らせた初アルバム『ときおとめ』をリリース
ときめき♡宣伝部(通称:とき宣)が、結成からちょうど3年となる4月11日に、初のアルバム『ときおとめ』をリリースする。メジャーデビューから1年も経たないうちにメンバーの脱退、新加入を経験するなど、決して順風満帆ではなかった彼女たちだが、その苦労をバラエティ豊かな全15曲(iTunesバンドル配信は16曲)という形で見事に実らせた。いまだ平均年齢15.7歳。青春を駆け抜けるような勢いと瑞々しさにあふれたアルバムは、どのようにしてできあがったのか。これまでのインタビューと同様に、6人が語る言葉からは、どこまでもまっすぐに向き合った様子が伝わるはずだ。
■アルバムができあがって、特別な気持ちはありますか?
小泉 それはすごく。
辻野 こんなに曲数が入るんだって。
■曲数の問題ですか?(笑)
辻野 15曲も入っていてビックリしたんです。新曲も7曲あるし、シングル曲もあれば、ようやく音源化した曲もあって、ちょっと前の私たちと、いま現在の私たちが一気に見れちゃうんですよ。しかもCDは「みるみる盤」と「よむよむ盤」と「ときめき盤」があって、「みるみる盤」には去年の「どきどき♡クリスマスパーティーvol.3」のライブ映像がまるまる22曲も入ったBlu-rayが、「よむよむ盤」には私たちにとって初めてのフォトブックが付いているんです。
坂井 フォトブックの撮影では、リゾートっぽい服を着たんですけど、いつもと違う大人っぽい私たちが見られると思います!
辻野 それとメンバー同士で質問しあって、初めて会ったときの印象とか、いろいろな質問に手書きで答えました。
■さすが宣伝部ですね。(笑)CDには小高さんと藤本さんが加入する前に発表した曲も入っていますけど、6人バージョンになっているんですか?
小高 はい!レコーディングしました!
吉川 “ガンバ!!”とか、“どどどどどりーまー”とか、シングルに入っていた音源と聴き比べてほしいです。
■アルバム全体としては、勢いもありつつ、ときめく感じもありつつ、特に後半の“あいにきちゃった”から“すきっ!”までの畳み掛けるような流れがグッときました。曲調もバラエティ豊かですけど、みなさんはどういう印象を持っていますか?
辻野 今回は大人っぽい曲にも挑戦していて。
坂井 “TRAP”とか、“トウメイ恋心(ハート)”とか。
■“TRAP”はちょっと強気な女心を歌った曲なのでわかるんですけど、“トウメイ恋心(ハート)”は青春っぽい歌ですよね。これも大人っぽいと感じるんですか?
坂井 歌詞が大人だなって。理解するのが難しくて。「これ以上 もう近づけないほど そばにいたい」という歌詞があるんですけど、(隣の小泉に密着しながら)これ以上近づくって、どういうことなのかわからなくて、すごく不思議に思ったんです。
■たぶん、恋をしてないからわからないんじゃないですかね?
坂井 はははは。(苦笑)でも「トウメイな恋心」という歌詞はわかったんですよ。心は見えないから、君の気持ちはわからない。
■君のことが好きだけど、君の心は透明だから見えなくて、切ない気持ちになるということですか?
坂井 そうです!そういうゴール地点の気持ちはわかったんですけど、そこに至るまでの過程を理解するのが難しくて、ちょっと手こずりました。
■歌詞のストーリーについては、何か説明を受けたんですか?
小泉 スタッフさんからは、一途な気持ちが根底にあるけど、その気持ちを自分からは言えなくて、その人のことだけをずっと想っているような、そういう感情の歌だよって。だから、その人のことがめっちゃ好きで、たまらないんだなっていう解釈をしました。
■そういう感情は、まだ体験したことがない?
坂井 難しかったです。
吉川 人生の経験値が足りないみたいです。(笑)
■年下の2人(小高サラは14歳、藤本ばんびは13歳)は、なおさら苦労したんじゃないですか?
藤本 こういう切ない曲って、聴くのは好きなんですよ。でも、表現するのが難しくて、棒読みになっちゃうんです。この曲は全然うまく伝えられなくて。感情を曲にのせるのに苦労しました。
小高 “あいにきちゃった”とか、“キタコレ!モーニング”とかは、外の感情というか、言葉としても伝えられることを歌っているじゃないですか。でも、“トウメイ恋心(ハート)”は心のなかのことというか、この主人公はこの歌詞を人には言っていないんですよ。それを言葉にして、伝わるように歌うっていうのが難しかったです。
■それだけ悩むくらい、2人とも感情を込めて歌ったということですよね。
辻野 この曲の落ちサビはサラのパートなんですけど、レコーディングが終わったあとに「もう一回挑戦したい」と言って、録り直してゲットできたとスタッフさんから聞いたんです。だからサラは特に思い入れがあるんじゃないかなと。
小高 あります。前回のシングルを出したときに、次に新曲が来たら、いっぱい練習してからレコーディングしようと決めていて、けっこう家で練習したんですよ。なのに本番のレコーディングではうまくできなくて。特にこの落ちサビのところが本当に難しかったんですけど、終わってから改めて聴いたときに、初めてちょっとわかったような気がして、それで「ここだけ録り直したいです」ってお願いしたんです。