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ファンキー加藤 WEB LIMITED INTERVIEW

あなたの一日に寄り沿い、想いを重ねさせてくれるサウンドトラック

ファンキー加藤のニューアルバム『今日の詩』は、あなたの1日の中に溶け込むようなサウンドトラック。その日一日のあなたのシチューションや気分、気持ちに寄り沿い、包み込み、励まし、後押しするかのような楽曲ばかりが詰まっている。これまで以上に曲毎に自分なりの対象者や愛しい人が浮かんでくる楽曲が多いのも印象的な同アルバム。想いを重ね、糧として受け止め、進んで行けば、きっと理想の自分や未来、目的や夢に近づけると信じさせてくれる。今年40歳を迎える彼に、今作に至るまでの道のりや楽曲、作品に込めた想いや気持ちを訊いた。

■ご無沙汰していましたが、お元気でしたか?

ファンキー加藤  元気でしたよ。僕も今年でいよいよ40歳ですよ。

■おめでとうございます!古くからの付き合いなんで、「もうそんな歳になるのか…」との感慨深さもありますが、実際に40代に突入される心境はいかがですか?

ファンキー加藤  「40代がかっこいい大人になれるかの境目だ」「40代をどう過ごすかで、後にどういった大人でいられるかが決まる」なんてよく言うじゃないですか。それを考えるとやはり背筋はシャンと伸びますね。

■でも、またきっと50代を迎える際には、似たようなことを言われますよ。(笑)

ファンキー加藤  (爆笑)確かに。30歳になる時にも、似たようなことを言われましたからね。(笑)男にとって「いい男」って永遠のテーマなんでしょう。正直、実は特に何も意識はしてなくて。「40代がなんだ!かかってこい!!」ぐらいの気概でいます。

■頼もしいです。ちなみに「四十にして惑わず」なんていう孔子の格言もありますが…。

ファンキー加藤  嫌なことを言いますね。(笑)もちろん、未だバンバン迷っています。それこそ不安だらけじゃないですか、毎日。でも、「不惑」って、逆にちょっと全て悟った感じで面白味がなさそう。人生を達観したり、傍観したりのイメージがあって、寂しい感じもします。僕は未だにそうはなれないですね。

■それってまさに今作の本質とも言えそうですね。今回の3rdアルバム『今日の詩』も、その加藤さんが思うところが多彩な形で入っている作品印象を受けました。

ファンキー加藤  おかげさまで、今回も様々な心境を歌にさせてもらいました。その辺りは変わらないし、自分にとって歌を歌う上での永遠のテーマなんでしょう。

■とは言え今作からは、これまで以上になんか自由で気楽にやっているイメージがあります。

ファンキー加藤  前作は、けっこう自分自身を追いこんでいた中で制作されたアルバムでしたからね。それこそ絞りに絞って楽曲制作をした作品で。なので、アルバムを出した直後は、ちょっと燃え尽きて灰になるぐらいにまでなっちゃいましたから。

■あらら、そうだったんですね。

ファンキー加藤  正直、そこからまた歌いたいこととか、やりたいことって出てくるものなのか…?との不安もありました。ところが、やはり歌いたいこと、伝えたいこと、歌を聴かせたい欲求は尽きないもので。スタジオに入ると、変わらずそれらが自然と出てきたんですよね。

■それには何かキッカケでもあったんですか?

ファンキー加藤  間寛平さんが主催されている淀川 寛平マラソンのテーマソング制作(“前へ ~My way~”)の依頼が、ご本人から直々にあったんです。「ファンキー加藤にテーマソングを作って欲しい」みたいなことを記者会見でおっしゃって下さって。で、一旦スタジオに入ったら入ったで、メロディが生まれて、言葉を紡いでといった作業が楽しくなった感じで。なので、寛平さんに背中を押していただいたようなものですね。

■前作はわりと自身に向けてや、自身と対峙していく中で生まれた楽曲が多かった様ですが、今回はどの曲も全て外に向けて歌われていて。より対象者が見える楽曲が増えたようにお見受けしました。

ファンキー加藤  それはあります。「あの人」と、対象者を想い浮かべながら作った曲が多いです。近しい友だちや周りの人々、ずっと応援してくれていたファンの方々も含めて。それこそタイトルじゃないけど、『今日の詩』との、その日一日の応援歌やBGM、主題歌になれたらな…との気持ちを込めて1曲1曲作っていったんです。

■どの曲も、「それらの歌を届けたい」「聴いてもらいたい」、そんな対象者を思い浮かべながら聴いている自分がいました。

ファンキー加藤  確かに前作は一人称が多かったけど、今回は「君」や「お前」だったりの称し方が多いかも。ある意味、原点に還ったんでしょうかね?

■加藤さんの出自はその辺りのメッセージ性でしたもんね。

ファンキー加藤  そうそう!根本自分は寂しがり屋で、音楽を使って少しでも多くの人とリンクしていきたい気持ちは未だ不変ですからね。が故に、バラエティに富んで、聴き飽きさせない部分は意識したかも。

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