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Bentham WEB LIMITED INTERVIEW

小関竜矢(Vo&Gt)、須田原生(Gt&Cho)、辻怜次(Ba&Cho)、鈴⽊敬(Dr&Cho)

Benthamが現在や今後の自身の魅力やポテンシャルを凝縮収録した初のフルアルバムをリリース!!

2010年に結成されたロックバンドBentham(ベンサム)。透明感を有したシッカリと届く歌声とキャッチーでポップなメロディを軸に、ダンスミュージックやエモーショナルなギターロックサウンド等をハイブリッドに発信している4人組だ。FRONTIER BACKYARDのTGMXをプロデューサーに迎え、これまで4枚のEPをリリースしてきた彼らがメジャーデビュー。初のフルアルバム『Re: Wonder』を完成させた。今作でもTGMXとのタッグは更に鋭度を増し、現在とこれからの彼らの魅力やポテンシャルがギュッと凝縮された今作と共に彼らは更に飛躍していく!!

■Benthamは良い意味でサクッと聴ける上にキャッチ―で耳に残る曲が多い印象があります。

小関  曲を作る上でキャッチーさはマストにしています。あとは、いわゆるポップさも。聴きやすさと耳に残ってもらえる、そんなフレーズやメロディを意識しているんです。

■かくいう小関さんのボーカルの声質にも特徴があり印象深いです。いわゆる高いキーなんだけどハイトーンとは違った存在感がありますよね。

須田  そうなんです。僕らもこの声に惹かれて一緒に始めたところがあって。高いキーながらキチンと芯がある歌声で。高いけど太いんで、ライブでも声量があるし声が抜けるんですよね。耳だけで通り抜けていかずに身体にズシンとくる。そんな特徴的な歌声ですから。

鈴木  そこにキチンと感情を入れ込んでいる。そこが好きなんですよね。歌にエモーショナルさが加わる。それに合わせて演奏もついつられてグワッとなっちゃうんです。(笑)

 男性なのに透明感がある声質も珍しいですからね。最初にライブを観た時は衝撃でしたよ。元々はバイト先(音楽練習スタジオ)の後輩だったんですが、「ライブを観に来て下さい」と誘われて、勝手に〈パンク系のバンドでもやってるに違いない……〉と臨んだら、この声とメロディが飛び出してきましたからね。いゃー、惚れました。(笑)

■Benthamの曲って基本3分以内じゃないですか。そこにも何かこだわりがありそうな……。

小関  インディーズの頃より、ずっとTGMXさんと作品作りをしてきたんですが、そこで鍛えられました。(笑)無駄な箇所を削ぎ落としたり、余計なセクションを加えない姿勢が身についたんです。なんならその余剰から、もう一曲作ったり。今じゃどんなに頑張っても長くて4分が精いっぱい。もはや5分の曲とかは書けませんね。

 逆にTGMXさんにプロデュースしていただく前は、盛り込み過ぎて5分~6分の曲や、メロディの展開が何曲分もあった曲も多かったんです。それが一緒にやっていくうちにブラッシュアップされていって。今はおのずと3分ぐらいに収まってますね。

須田  CDではタイトながらも、逆にライブではアレンジを加えて伸ばしてたりもしています。

■今回初のフルアルバム『Re: Wonder』を発表しましたが、まずは完成させた今の感想からお聞かせ下さい。

小関  今の自分たちをバッチリ詰め込めた1枚になりましたね。いろいろと試したし、落ち着くこともなく、更に先を走っていく為の重要な1枚になったかなと。更にこだわりたい意欲も含め今後にもつながっていく大事な作品にもなりました。

須田  いま一歩踏み出せる作品になったし、今できることを詰め込めた作品かなと。この盤を機にBenthamを知る人に向けても、“これが今の自分たちです!!”的な提示が出来ました。作る前は、〈せっかくの1stアルバムなんで、これまでやってこなかったいろいろなことを……〉なんて考えてはいましたが、結果すごくまとまった作品になったんで、自分でも驚いてます。そこまで欲張らずに、今の自分たちの最大限を出せたのが嬉しいですね。各曲タイプは違えど、わりとまとまった作品になったのが不思議です。

鈴木  現在の自分たちの持っている勢いを詰め込めた1枚かなと。いわゆるBenthamのロックバンド然としたところが前面に出せましたから。曲は短くても、けっこう目まぐるしい展開の曲も出てきたんで、その辺りも身体にキチンと覚え込ませて叩いたし。作品性は高いけど体感性溢れる1枚になったかなと。

 現在や今後の自分たちがギュッと凝縮された、まさに1stフルアルバムに相応しい全13曲かなって。この先何年も「Benthamの『Re : Wonder』いいよね」と言ってもらえそうな作品の自負もあるし。

■作品性が高く構築感がありながらも、キチンとバンド感や体感性のある作品ですもんね、今作は。

 エンジニアやTGMXさんとの関係性は引き続きだったんですが、その辺りは録るスタジオを変えてみたところも関係しているのかなって。広いスタジオで録ったんですが、そのぶんキチンとアンビエンス感も入れ込めていて。特に今回はこれまで以上に音の分離もしっかりとしているんで、ベースラインもくっきりなっており嬉しかったです。ベースにしても、これまでラインで録っていたものもアンプで鳴らして、それをマイクで拾い録音したり。各パートこだわって音を詰め込めたんで、それを感じてもらえるのは嬉しいです。

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