沖縄在住の実力派ヴォーカルグループ 「Sky’s The Limit」の魅力とは
世界一シビアなリアリティオーデション番組「X FACTOR OKINAWA JAPAN」の初代グランプリを獲得した山本卓司・若江爵紀・大城貴史・前田秀幸の4人で結成された「Sky’s The Limit」。数々の名曲をアカペラでカヴァーしている彼らが、遂にKの“Only Human”のカヴァーでメジャーデビューを果した。そんな実力派揃いなヴォーカルグループの魅力に迫る。
■まずは結成までの道のりをお聞きします。このメンバーは少し変わった形で結成されたとか?
前田 元々は、2013年に開催された「X FACTOR OKINAWA JAPAN」 というオーディションに、それぞれソロで応募していて。そこで一度は全員落選となりましたが、敗者復活戦でこの4人がグループとして結成されたのがきっかけですね。
■落選の経験があっての大逆転優勝をするまでは、どのようなストーリーがあったんですか?
前田 敗者復活戦で結成されたときに、メンバー全員「はじめまして」の状態だったんですが、そこから4人で初めて声を合わせたときに「これは優勝できる」と思いました。本番では、“上を向いて歩こう”と“明日があるさ”のアカペラをアレンジして歌ったんです。優勝が決まったときは「これから先どんなグループになれるだろう?」というワクワク感がありましたね。
■そんな記念すべき1枚目のシングルがKさんの“Only Human”でデビューされるわけですが、今回のカヴァーに至った経緯は?
前田 審査員である松尾潔さんがSky’s The Limitという名前をつけてくれて、その名前で初めて歌った曲が“Only Human”だったんです。それから3年間、ライブでもこの曲を歌い続けていて。元々4人とも好きでカラオケで歌っていた曲でもあるし、11年前のドラマ「1リットルの涙」を見ていたので、思い入れのあるこの曲でデビューがしたいと思い、山本を通じてKさんにお願いをしました。
■Sky’s The Limitさんからみて、この曲の魅力って何ですか?
大城 冒頭の「哀しみの向こう岸に 微笑みがあるというよ」というフレーズが、敗者復活戦のストーリーと似ていて。くじけそうなときに非常に勇気づけられるフレーズが詰まっているのが、この曲の魅力です。<自分の夢に向かってこの曲で這い上がるんだ>という気持ちで3年間歌い続けてきたので、僕らと同じようにこの曲を聴いて勇気づけられる人を増やしていきたいなと思っています。
山本 敗者復活戦のときには、<もう転べない>という気持ちで戦っていたので、その時の気持ちで歌えば強く前へ進めると思っています。
■今回のシングルでアレンジを加えている部分ってあるんですか?
前田 “Only Human”の間奏部分で、オリジナルにはない自分たちのコーラス部分を取り入れています。オーディションのときに「ここに何かアレンジを入れてみて」と松尾さんに言われて作成したパートが今回のシングルにも追加されています。
■今回カヴァーを提供してくれたKさんは、MVにも出演されているんですよね?
前田 はい。さらに、今回のMVはKさんの“Only Human”のと同じ場所で撮影しているんです。プロデュースは当時ドラマ「1リットルの涙」のプロデューサーであった関谷正征さん、カメラマンはKさんのMVを多く手掛けている菱川勢一さんにお願いして、オリジナルの世界観に寄り添う形で制作しました。初めての砂丘だったので、沖縄ではできないような経験もさせていただきました!
■何もない場所だからこそ、歌声やピアノの音色がスッと入ってくるMVに仕上がっていますよね。続いて2曲目の“I know”。これは1曲目とは一変して、明るい曲調が特徴的だったんですが、どういった楽曲に仕上がっていますか?
前田 沖縄出身者が一堂に会する「世界若者ウチナーンチュ大会」のテーマソングをと依頼いただいて制作したのが“I know”です。同じ沖縄の大先輩アーティストであるHYの名嘉さんに作詞作曲をお願いし、書き下ろしで作っていただきました。沖縄に帰ってくる方々が「ただいま」と言ったら「おかえり」と言えるような楽曲になっています。沖縄の三線やハワイのウクレレなど、様々な地域の楽器の音色を取り入れているのもポイントです。
■<家族愛>の要素が強い楽曲なんですね。作詞作曲をお願いした名嘉さんとは、以前から交流があったんですか?
前田 HYさんのレコーディング合宿にお邪魔して以来、仲良くなりましたね。特に仲宗根さんとは結構飲みに行ったりしています。
■沖縄出身のアーティストさんは他にもたくさんいらっしゃいますが、HYさん以外にも交流がある方はいますか?
前田 BEGINさんやMONGOL800の上江洌清作さんとか……。
大城 このあいだはORANGE RANGEさんのイベントに出演させていただきました。そこで山本が帽子や鞄をもらっていましたね。
山本 HIROKIさんにいろいろ頂いて…。実は今日被っているこの帽子もいただきましたね。すごく温かい方なんですよ!昔から聴いていたアーティストさんと、こうして音楽をご一緒できるのが、いま本当に嬉しいです。