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Kalafina VANITYMIX 2016 AUTUMN PICK UP INTERVIEW

歌の端々からほとばしる、自分の信じている道を迷わず
真っ直ぐに全力で駆け抜ける感を体感せよ!

今夏、各所の野外音楽フェスやイベントに出演、総合演出感や躍動感溢れる普段の屋内でのステージとは、また違ったスタイルでの歌物語を各所にて披露したKalafina。その際の音楽性は、開放感やダイナミズムを多分に擁し、多くのオーディエンスを、〈ここではないどこか〉へと曲毎に誘っていたと伝え聞く。8月には1年ぶりのニューシングル“blaze”(TVアニメ「アルスラーン戦記 風塵乱舞」ED曲)をリリースする彼女たち。秋には東京と神戸にて初のアリーナツアー、年末にはアコースティックスタイルによる全国ツアーも控え、それぞれで彼女たちならではの歌世界や歌表現を以って、事毎に我々を〈ここではないどこか〉へと連れ出してくれることだろう。そんなKalafinaを直撃。ニューシングルについてやアリーナ&アコースティックツアーへの意気込み等をKeikoとHikaruに訊いた。

■前作のシングルリリースから1年も空いていたんですね。意外でした。

Keiko   実は自分たちも同じ感覚で。「えっ、あれから1年も経ったんだ?!」って。振り返ると、間にフルアルバムもリリースしたし、ライブツアーも行いましたからね。自分たちの中では、ずっと動いていた感があったもので。

Hikaru   だけど、やはりシングルのリリースはアルバムともまた違うエンジンがかかるんですよね。ここにきて、「いよいよリリースだ!!」って実感が湧いてます。

■タイトル曲の“blaze”は、前作シングル“One Light”で見せた、3人による一丸性や駆け抜けていく部分を上手く踏襲しつつ、また新たなテイストも楽しめるナンバーですね。

Hikaru   そうなんです。今回の“blaze”は、これまで以上にストレートな楽曲で。自分が思い描いた道を真っ直ぐ突き進んでいくという部分では前作の“One Light”と近いところはあるんですが、この楽曲は最初から最後まで全力を保ったまま突き進んでいるのが特徴ですね。

■徹頭徹尾、全力で駆け抜けている印象があります。

Hikaru   その分、歌っている方は大変でしたが。(笑)この曲が持つ、いわゆる胸に灯った炎を消さないように、一定の勢いを保ったまま突き進んでいく。その強い思いを込めて歌ってみました。今までは勢いのある曲でも、多少テンポダウンする部分も入れてドラマ性を作っていたんですが、今回はそれもあえて入れなかったんです。

■途中Kalafina独特の神秘的なところも交じりますが、そこでもサウンドは疾走感を保ったままですもんね。

Keiko   間に抜け感のある場面展開を挟みつつも、そこすら止まったり、失速したりしてませんから。それこそアニメ作品が有している、〈自分の信じている道を迷わず真っ直ぐに全力で駆け抜ける〉、そんなイメージを以て歌いました。

Hikaru   作品自体もそうですが、ずっと走り続けたいって想いが溢れてるんです。

Keiko   アニメの制作サイドの方々の熱量と、それを汲み取った(作詞/作曲/編曲/プロデュース担当の)梶浦(由記)さんの思い、それから歌う私たちとで一丸となった楽曲になったと思っています。今回もHikaruがメインで、私たちも一緒に高め合いながら駆け抜けているイメージを持って歌いましたが、Hikaruがロックサウンドでワーッと駆け抜けつつ、Wakanaがしっかりとクラシカルな要素を交えた朗々とした歌声をブレンドさせていく、ライブではその部分も聴きどころになるでしょうね。

Hikaru   ライブで歌うのも今からすごく楽しみで。作品の何倍もの熱量が必要になるでしょうが、本番での3人の歌や声の厚みを感じてもらえるのも期待して欲しいです。

■2曲目の“夏の朝”は、打って変わってノスタルジックさ漂うフォークロア的な楽曲ですね。

Hikaru   そうなんです。けっこう私たちの曲の中にも夏をテーマにした曲ってあるんですが、この曲も夏独特のあの特別な感じが出せたかなって。

■その特別さとは?

Hikaru   ファンタジックなんだけど、聴いて下さった方が自分の小さい頃の夏休みの思い出や夏の匂いや光景を想い出してくれる、聴いているとふっと気持ちがどこかへ飛んでいく、そんな曲になったかなと。

■短いフレーズの3人の歌声のアンサンブルも特徴的ですね。

Hikaru   3人の声をこれほど短い小節でつないでいったのも初めてかも。

Keiko   一小節毎に歌い手が変わっていきますからね。3人独特の声の世界観が、シンプルな分より現われているかなって。この歌の主旋律はWakanaだったんですが、私はそれを下の部分からふくよかに支えるハーモニーを意識して歌いました。

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