SKE48卒業から1年半、ファンに引っ張られたソロデビューまでの道のり
名古屋を拠点とするSKE48のメンバーとして、シングル曲での選抜入りや総選挙でもランクインするなど活躍した岩永亞美が、グループ卒業後初のシングル『今しかない〜now or never〜 / いつまでも』をリリースした。卒業から約1年半、事務所にも所属しないまま活動を続けた彼女は、いかにしてソロデビューまでたどり着いたのか。出会いに恵まれ、ファンに引っ張られたという道のりを語ってもらった。
■去年の2月にSKE48を卒業されてからは、どんな感じで過ごしていたんですか?
岩永 本当は1年くらいは活動しないつもりだったんです。高校2年でSKE48に入ってから、ずっと仕事中心だったから、家族との時間を過ごしたり、友達と遊んだり、普通のことをやってみたくて。でも、どこかしらからファンの方の寂しそうな声が聞こえてきて、もしかしたら1年後には会えない人もいるかもしれないし、別に1年にこだわらなくていいかなと思ったんですよね。それで去年の4月に、卒業生の先輩がやっていたインターネット番組にゲストで誘われたので、そこから活動を再開しました。
■卒業した時点では、また歌手活動をしたいと思っていたんですか?
岩永 もともと歌が好きだったから、ずっと歌の仕事をしたい気持ちはあったんですけど、めちゃくちゃ歌がうまいわけでもないし、まだ知らないこともたくさんあるし、まずは勉強しなきゃと思っていたんです。それで、その番組に出始めてから、卒業生の別の先輩が自分でライブ活動していることを知って、いろいろ教えてもらったんです。それから少しずつライブをするようになって。
■曲はどうしてたんですか?
岩永 カバー曲ですね。ファンの人からリクエストを集めたりもしました。私のファンは年齢層が幅広くて。だから知らなかった昔の曲もあったんですけど、いろんな曲を知っていくうちにライブが楽しくなってきて。
■どんな曲を歌ってたんですか?
岩永 本当に王道で、松田聖子さんとか、松任谷由実さんとか、Kiroroさんとか。いろいろ歌いましたね。
■岩永さん自身は、どんな音楽に影響を受けてきたんですか?
岩永 もともと特定のアーティストを好きになることはなくて、たとえば街で聴いて「あの歌いいな」と思ったものを好きになるタイプなんです。でも、わりと好きになる曲は偏っていて、大原櫻子さんとか、YUIさんとか、片平里菜さんとか、弾き語りをしているシンガーソングライターが多いですね。家入レオさんや絢香さんも好きな曲が多いです。
■SKE48には、どうして入ろうと思ったんですか?
岩永 私、SKE48は2回受けてて。1回目に受けたときは、SKE48のことは全然知らなくて、友達と一緒に受けたんです。それで二次まで受かったんですけど、なんか悔しくて、次は自分から受けようと思ったんです。それで1年後にあった5期生のオーディションで受かりました。
■それがSKE48に入って、だんだん歌の仕事をしたいと思うようになったわけですね。
岩永 卒業した理由もいろいろあって。もともと二十歳まで、と親と話していたのもあったり、普通の生活に戻りたいっていうのもあったり。それとやっぱり、もっと色んな事を見てみたいと思ったんです。
■もっと色んな事というのは?
岩永 それまでは選抜メンバーになるとか、総選挙でランクインするとか、グループのなかでの目標がいろいろあったんですけど、ひとりで活動してみたいとか、外の世界を見てみたいとか、だんだん違う目標が見えるようになってきたんです。その頃から「これは卒業するんだろうな」と自分でも感じて、いろんな先輩に相談したら、「そういう気持ちになったなら、卒業する時期なんじゃないかな。でも、悔いは残しちゃいけないよ」って言われて。卒業する半年くらい前には決意してました。