Mrs. GREEN APPLE presents TWELVE TOUR~春宵一刻とモノテトラ~レポート@赤坂BLITZ 4月10日(日)
Mrs. GREEN APPLE
初の全国ツアーは“サプライズ満載”で有終の美
2015年7月8日にメジャーデビューを果たしたロックバンドMrs. GREEN APPLE。初のフルアルバムを掲げた全国ワンマンツアー「TWELVE TOUR~春宵一刻とモノテトラ~」のファイナルが4月10日赤坂BLITZにて行われた。
会場は約1500人のファンで埋め尽くされ、今か今かとミセスの登場を待ちわびていた。遂に会場が暗転し、メンバーが手を振りながら登場。さっそく披露されたのは、アルバム収録曲“愛情と矛先”、“SimPle”だ。歌や楽器だけでなく、メンバーが全身で表現するパフォーマンスに一時も目が離せない。
昨年9月に行われた初ワンマンから約半年強。初々しいワンマンデビューを飾ったミセスは、14ヶ所を回ったツアー最終日を迎え、耳だけでなく、目でも楽しめるバンドに成長していた。腕を思いっきり振り上げリズムにのっているファンと、満遍の笑みでステージを飛び跳ねるメンバーが、音楽を通じて一体感をつくりだしているようだった。
「僕たちがMrs. GREEN APPLEです! ツアーファイナル楽しむ準備はできていますか?」と藤澤涼架(kb)の掛け声で披露されたのは“アンゼンパイ”。続いて“キコリ時計”とポップなメロディが続いたと思いきや、ギターのリフが鳴り響き披露されたのは“ミスカサズ”。楽しげな雰囲気から一転、山中綾華(Dr)の圧し掛かるようなドラム音や、力強い大森元貴(Vo&Gt)の歌声に引き込まれていく。
その後ピアノのやさしい前奏で始まったのは“私”。大森が時折見せた、汗がより観客の心を掴んだに違いない。力強く、また囁くように歌いあげ、観客を魅了していく。
中盤の“Speaking”では観客が大合唱をし、ステージのメンバーとリズムに合わせて飛び跳ねる。“No.7”では突如ステージに和太鼓が登場し、大森、藤澤、若井滉斗(Gt)、髙野清宗(Ba)の4人が叩くという演出も。予想外のパフォーマンスにより会場の熱も帯びていく。
「高校2年のときにミセスを結成して、ツアーやりたいね、リリースしたいねという当時話したことが現実になっていって、今日という日が報われた瞬間だと実感できます。本当にありがとう。最後に結成当時に作った曲を送ります」と大森がこのツアーに対しての心境を告白し、披露されたのは“パブリック”。ジャンプして全身で楽しむファンもいれば、聞き入る観客もいるなど、それぞれ思い思いにこの曲を楽しんでいた。
アンコールの歓声が鳴りやまないなか、中央モニターに突然「重大発表」の文字が映し出された。なんと6月13日から全国3都市で行う対バンツアーを発表したのだ!対バン相手に驚きを隠せないファンの動揺が会場を駆け巡る。そして、アンコールで再登場したメンバーは“我逢人”のアコースティックVer.を披露。次に披露した“庶幾の唄”では、大森が歌いながら指差したモニターの先に、今回のツアーで撮り溜めた集合写真の1枚1枚が映し出されるという演出が。
いよいよアンコールも終盤……と思いきや、再びスクリーンに「2nd Single 発売決定!」の文字が出現。観客の悲鳴にも聞こえるような歓声のなか、初公開となる新曲“サママ・フェスティバル!”を披露。巨大な風船が客席を転がり、破裂して出てきたのはたくさんのミセスオリジナル風船!ミセスらしいパフォーマンス満載のライブは最高の景色を作り上げ、観客の盛大な拍手に包まれながら幕を閉じた。
Text:日野綾
Photo:後藤壮太郎