■3曲目の“PLATONIC GIRL”は、かなりアグレッシブな曲ですよね。
三品 ハードロックですね。かっこいい曲を作ってもらいました。
廣川 イントロから本当にアガる曲で、歌詞もすごく印象的なんです。
■「間接KISS?ありえない」とか、タイトル通りプラトニックな恋愛を歌っていて。
廣川 かわいいんですよー。
松田 めっちゃキュンキュンしちゃいます。この曲の女の子に惹かれつつありますね。「I love you/but Don’t touch me!」とか、振り回してくるな〜。(笑)
小玉 ツンデレがすごいよね。
松田 だから生意気な顔で踊れるようにがんばっています。挑発的な踊り方というか。
廣川 わーすたはキャッチーな振り付けが多いんですけど、この曲は3人(坂元、松田、小玉)がかっこよく踊って、私と(三品)瑠香はスタンドマイクで歌って、いままで見たことない姿が見られると思います。
■YouTubeでライブの動画を見たんですけど、三品さんがイキイキしていたなと思いました。
三品 ははは。(笑)自分じゃないと思って歌っていましたね。(廣川と)1行ずつ交互に歌うので不安だったんですけど、掛け合うとテンションが上がっていくじゃないですか。ライブで歌ってみたら、めちゃくちゃ楽しくて。
廣川 どちらかと言うと、瑠香のパートにテンションを上げてくれるフレーズが多いので、私は瑠香にリードしてもらえる感じで歌いやすいですね。
三品 ここまでお互いを気にして歌う曲は初めてです。
廣川 いままででいちばんライブ感がある曲かも。
小玉 だから音源とライブでは、歌声が全然違うんですよ。音源でも聴いて、生のライブでも迫力を感じてほしいです。
■4曲目の“スタンドアロン・コンプレックス”は、さっき言ってたエモい曲ですよね。自分を殺して、まわりに合わせている人が主人公。
廣川 自分たちと重なる部分がたくさんあって。ここまで重い曲はなかったから、歌っていても「こんな気持ちになるんだ!」って、いままで自分が知らなかった自分の表現を見つけられた気がします。
■曲をもらったときは、どんなことを感じました?
松田 地元の空を思い出しました。
小玉 これ、ずっと言っているんですよ。
松田 「都会の空は青すぎて 孤独にもなるけど」っていう部分を聴いたときに、突然涙が出てきて。「都会の空に慣れちゃったな」と気付いた瞬間に孤独を感じたんです。わーすたメンバーは、それぞれ地方から出てきて、アイドルに10代を捧げてきたから、自分たちの気持ちが乗っかりやすいし、すごい刺さる歌詞だなと思いました。
■やっぱり寂しくなるときもあるんですか?
松田 なりますねぇ……。
坂元 めっちゃしみじみ。(笑)
■ひとりで泣いたりすることも?
松田 上京したばかりの頃は頻繁にありました。都会に出て生活することだけでなく、都会の人と関わることに対しても、ちょっと恐怖を感じていたんです。この曲は当時の気持ちを思い出すというか、「自分たちの曲だ!」ってなりました。
■わーすたはリア充感があるなと勝手に思っていたんですけど、そうでもないんですか?
廣川 いやいや、私たちほどリア充感のないグループあるのかなっていうくらいですよ。なかなか人と交流できないメンバーも多いですし。
坂元 みんな根暗っぽいので。
松田 でも、アイドルをやっているときは、確かに明るくなれている自分がいるから、それはうれしいです。
■いい話ですね。他のみなさんが響いたフレーズは?
廣川 私は「誰もが知ってるような “放課後の風景”も」です。やっぱり、みんなが知ってるような「放課後の風景」を知らないから。しかもここ、最初は違う歌詞だったんですよ。私たちのために書いてもらった部分だと思うので、より気持ちが入るんです。
小玉 私は「自分の理想 叶えるために僕は/“ありきたりな10代”を捧げた」です。実際、夢を叶えるために上京して、この10代を全部わーすたに捧げているので、本当にいまの自分だなと思って共感します。
坂元 私は「例え才能がなくても あの子より打たれ弱くても/生を受けたこの体 その意味を見つけたいから」です。ライブのパフォーマンスと一緒になったときに、ものすごい空間ができた感覚があって。それぞれ感情をむき出しにして踊っているんですけど、いままでそんなに感情で踊る曲がなかったので、初披露のときも「あんなわーすたを見られると思わなかった」って、ファンの方からビックリされたんです。新しい一面を見せられてうれしかったです。
■坂元さんは打たれ弱いんですか?
坂元 打たれ弱いんですけど、立ち直りも早くて。すごく楽な性格をしてますね。(笑)
■そうなんですね。(笑)では最後に三品さん。
三品 えー、決められない……。サビ全部好きなんですよね。強い決心が見えて。サビ前の「僕だけが 僕のこと殺しているのはなぜ」って、自分が気に病んだりすると、まわりが見えなくなって、「なんでなんで?」ってなっちゃうんですけど、そういうなかでも強い気持ちでサビの「僕は僕でいられる」と歌う部分が刺さるんです。自分で歌っていても救われた気持ちになります。
■これはわーすたをイメージして作られた曲なんですか?
廣川 そうですね。そうやって聴くと、ちょっと切ないと思っちゃいがちなんですけど、切ないだけじゃなくて、そのなかに私たちの決心があるっていうところまで伝わったらいいなと思います。
■「“ありきたりな10代”を捧げた」とあるように、みなさんはわーすたに青春を捧げた感じがあるんですか?
廣川 ありがたいことに、全然ありきたりではない10代を送れたと思うんです。やっぱりアイドルという職業に10代を捧げているので、すごい気持ちが乗りますよね。
松田 アイドルをやってる人は10代が多いじゃないですか。他のアイドルさんにも共感してもらえる気がします。
■すべてのアイドルが共感する名曲誕生的な。
松田 いいですね!使っていきます。(笑)
■この曲は大きな羽根を使ったパフォーマンスも見どころです。
小玉 2人(廣川と三品)は歌に専念して、他の3人が羽根を使って、体で表現するんです。小物を使うことも珍しいですし、ここまで体、顔、全部で表現して踊ることもなかったので、すごい苦戦したんですけど、ぜひ生で見てほしいです。
坂元 かなり世界観が作り込まれているので。
松田 表情にも注目してほしいです。いちばん感情をむき出しにしている曲だと思います。