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Q’ulle VANITYMIX WEB LIMITED INTERVIEW

エモさ全開と秘めたエモさ!対バンライブツアーを通して生まれたQ’ulleのニューシングル!!

前回の取材直後、初の対バン全国ライブツアー『Battle of the Bands Tour 2018「SURVIVAL」』を全国各地で展開したQ’ulle。同ツアーでのジャンル横断のアーティストたちとの共演は、さらに彼女たちを成長させ育ませたようだ。それが表れていると思しき今回のニューシングル『EMOTION』。同盤収録の2曲は、バンド感やロック性に溢れながらも、各々、エモさ全開と秘めたエモさ、光を目指したタフさと、光に包まれる共創さを感じさせるもの。双曲とも上述のツアーを経たからこそ生まれた感がある1枚だ。さて真意はいかに?5人に話を訊いた。

■まずは『Battle of the Bands Tour』を振り返っていただいて。このツアーはタイトルに「SURVIVAL」とありましたが、実際に生き残れましたか?

まなこ なんとか。(笑)いやー、でも予想以上に苦戦しました。と言うのも、それまで私たちってワンマンがほとんどで、対バンライブをやったことがなくて。そのぶん楽しみにして臨んだんです。でも、いざやってみたら…。相手のバンドさんたちの、会場を惹き込むスキルの高さに圧倒されましたね。毎回、毎回、反省の連続で。

■当初はどのようなライブを想像していたんですか?

まなこ お互いの音楽が混ざり合って、仲良く一緒にそのライブ空間を作り上げていく、みたいなものをイメージしていました。でも、いざフタを開けてみると、みんな自分たちの世界観にグイグイ惹き込んでいってて、圧倒されましたね。毎回トリを務めさせてもらっていたんですが、毎度「ヤバいゾ。みんなこんなに自分たちの世界観を作り上げている中、私たちの番が来たらキチンと自身の世界観へと惹き戻せるのか?」が不安でした…。

いとくとら 対バン相手も様々でしたからね。その日の対バン相手やお客さんの雰囲気を見て、都度、臨機応変に挑むことも学べたんで、それはそれで勉強になったかなと。ツアー中、何度も競演したBrand New Vibeさん等に至っては、最後には仲間意識等も芽生えたりして。刺激もあったし、出会いの大事さも知れたツアーでした。

やっこ そうそう。そんな音楽仲間みたいなものが初めて生まれたツアーでした。ライブ終了後に意見交換をしたり、感想を伝えあったり。共演中もですが、終わってからも「ああ、みんなも今、頑張っているんだろうな…」とか気になったり。その後、逆に対バンに誘ってもらったりしましたからね。このツアーのみならず、以後も繋がりが続いているのが嬉しいです。

まぁむ 様々なタイプの盛り上げ方やサウンドが体験できましたからね。発見も含め色々と勉強になりました。今後それらのいいとこを取り入れつつ、そこに自分たちの色を交えて消化していけたらなと。

ゆずき その対バンさんによく言っていただいたのは、「Q’ulleは凄く暖かくていいファンを持ったね」で。

まなこ 逆に私たちのファン方々も色々な音楽と出会えたり、接せられたんじゃないですかね。これまで以上にファンの方々との絆も深まったツアーだった気がします。

いとくとら あと、私たち長い尺のライブしかやったことがなかったんで、短い時間の中でどう物語や展開をつけていくかは勉強になりましたね。短い時間だと、盛り上がる曲だけやったんじゃ伝え切れなかったり。

まなこ 基本、毎度最高のライブを目指していたので、40分という持ち時間の中で、どう自分たちの良さを幅広く、バランス良く魅せられるかは毎度の課題でした。

■何故そのツアーの話から入ったかというと、今回の2曲からは非常に、そのツアーを経て得たもの、感じたものが詰まっている印象を受けたからなんです。

まなこ M-2の“Survival”なんてまさにそうです。この曲は対バンツアーで4公演ご一緒させてもらったBrand New VibeのKEIさんに曲を書いていただいて。実際にレコーディングにも参加してもらったんです。あえてメンバーやスタッフでもなく、お客さんからの目線でもない、同じステージに立ち、そこから見た光景を書いてもらいました。ステージの上からしか味わえない景色や感動も入れ込んでいただけて。まさに一緒に駆け抜けてくれた同士だったからこそのエモさを有した曲ですね、これは。なので自分たち的にも聴いていて、毎度あのツアーが想い返されます。今回のシングルはどちらの曲も歌詞が強いんですよね。

やっこ
 “Survival”はツアーファイナルで初めて披露したんですが、みんなで一緒に手を挙げて歌ってくれて。あのキラキラとした光景が今でも目に焼きついています。全然泣かせる曲じゃないのに、泣きそうになっちゃう。ライブでお客さんの前でやって、一緒に完成させて初めて輝く曲なんでしょうね。

いとくとら 曲ができた順番的には“Survival”の方が先だったんです。“Survival”は、ツアーのことを歌っていて。歌っていても色々と想い出すし、お客さんも一緒に声を合わせられるんですよね。それを作れたからこそ、対象的に生まれたり、経たからこそ出来たのが“EMOTION”かなって。この曲に関しては、一つ大きなテーマとして、90年代J-ROCKのリバイバルみたいなものがありつつ、その色に飲まれないQ’ulleの色が出せたかなって。“EMOTION”は、今の自分たちだから歌える強い女性像をうたえましたから。

ゆずき “EMOTION”はセトリで言うと一番最初で、それに対して“Survival”は一番最後のイメージかな。どちらも希望に向かっているんだけど、その光の具合が違うというか。“EMOTION”は一筋の光を見つけて、そこに向けて走っていく感じだし、対して“Survival”は光に包まれている感じですからね。

まぁむ 私はこの2曲を「赤と青」に例えています。情熱的な赤いエモさと秘めた青いエモさというか。炎の赤い部分と青い部分。あれってどちらも熱いんだけど、実は芯に近い青い方がより熱いじゃないですか。まさに“Survival”はそんな歌なんです。

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